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三菱地所株が40%の大幅下落! 今後の不動産市場に訪れる変化を解説します。

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こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。

新型コロナが世界中で感染を広げ、世界中の株価が暴落しています。

日経平均も既に年初来高値から32%も値下がりしています。

業種別に見ると不動産関連株の暴落ぶりが目立っています。

まず、訪日外国人需要が蒸発してしまったホテル系REITの株価が平均して65%以上暴落しています。

インヴィンシブルなんて73%も下げています。

新型コロナ感染拡大の前はホテルの稼働率は80%以上を維持していたのですが、2020年2月以降は稼働率20%を下回るホテルも増えてきました。

確実にホテル経営や赤字ですね。

そして、ホテルだけでなく大手不動産株も48%も下がっています。

例えば丸の内の大家さんと言われている日本を代表する不動産会社である三菱地所の株価は43%も下がっています。

一体何が起きているのでしょうか?

今回は、大手不動産会社の株価が軒並み暴落している理由を探るとともに、今後の不動産市況を予測してみたいと思います。

大手不動産会社株が暴落している3つの理由

大手不動産会社の株価が暴落している理由には次の3つあります。

  1. 消費低迷によってショッピングモール事業が低迷する
  2. 企業業績が悪化し、オフィス賃料の値下げ圧力が高まる
  3. テレワーク普及により企業のオフィス需要が減退する

それぞれ詳しく見ていきます。

消費低迷によってショッピングモール事業が低迷する

大手不動産会社は日本国内に多数のショッピングモール(商業施設)を保有しています。

代表的な商業施設は次の通りです。

三菱地所 プレミアムアウトレット、アクアシティお台場、横浜ランドマークタワー
三井不動産 ららぽーと、三井アウトレットパーク、東京ミッドタウン(六本木、日比谷)

これ以外にも大手不動産会社は日本中に商業施設をたくさん保有・運営しています。

なぜかと言うと、商業施設の賃貸事業は非常に利益率が高いからです。

例えば、三菱地所と三井不動産における各事業セグメント別の利益率は次の通りです。

三菱、三井ともに賃貸事業の利益率(26%,22%)は全体平均(17%, 14%)を大きく上回っています。

また、大手不動産会社の売上の中で賃貸事業の占める割合は巨大です。

例えば三井不動産グループの全体収益における賃貸事業の割合は1位で32%となっています。

また、賃貸事業の中でも商業賃貸は40%を占めています。

つまり、商業施設の賃貸事業は大手不動産会社の利益の源泉になっている非常に重要な事業だといえます。

ところが、この商業施設の先行きに新型コロナという暗雲が立ち込めてきました。

まず新型コロナウイルスの影響で訪日外国人観光客が消滅しました。

特にアジア系の外国人観光客から人気の高かったアウトレットモールは非常に深刻な状況です。

東京にやってきたアジア系の外国人観光客の大半が直行バスを利用して御殿場のプレミアムアウトレットモールを訪問していたのは有名な事実ですよね。

また、日本国内における感染拡大によって、外国人観光客だけでなく日本人買い物客も激減しています。

多数の買い物客でごった返すショッピングモールは感染のリスクが高いと判断されても仕方ないですね。

そのため、現在日本中のシッピングモールにおいては買い物客が激減しています。

そして、新型コロナがいつ収束するかは誰にもわかりません。

そのため、多くの投資家が商業施設の経営が悪化すると考えるのも無理はありません。

企業業績が悪化し、オフィス賃料値下げ圧力

新型コロナの影響で真っ先に経営悪化したのは訪日外国人観光客に依存していたホテル・観光・飲食・小売行でした。

ただし、新型コロナの影響は上記の業種だけにとどまりません。

今後はほぼ全ての業種において経営悪化の影響が出てくると予測されています。

理由は今の世界経済はグローバル分業を前提としたものだからです。

例えばスマホを例に上げましょう。

現在スマホの大部分は中国で製造されています。

ただし、全ての部品が中国で製造されているわけではありません。

中国はメモリーや画像センサーといった半導体を日本から輸入することによって、完成品であるスマホを組み立てているのです。

そして、完成したスマホの売り先は世界最大の消費国であるアメリカです。

このように世界経済はグローバル分業が当たり前となっており、自国だけで経済活動が完結しているところは一カ国もないといえます。

今回の新型コロナではまず、中国全体の経済活動がゼロになりました。

つまり先ほどのスマホの例を上げるとスマホを組み立てる工場である中国が稼働しなくなるため、スマホの生産が滞るわけです。

完成品のスマホが出荷されなければ、アメリカ人もスマホを購入することができません。

また、中国でのスマホ組み立てが停滞すれば、日本からの半導体の輸入も不要になります。

このように現在中国での経済活動が停滞することによって、世界中のサプライチェーンに影響がでているのです。

また、上記のようなモノの流れ(サプライチェーン)だけでなく、金融においても世界中が緊密に連携しています。

過去のリーマンショックではアメリカにおけるサブプライムローンの破綻が原因でした。

当初はアメリカ国内だけの問題だけだと思われていましたが、結局日本及び中国にも金融危機が伝播したのは皆様、御存知の通りです。

現在、リーマンショックの時とは比べ物にならないくらい金融は世界中でリンクしています。

そのため、どこかの国で金融危機が起こると、確実に世界中に影響が及びます。

今後新型コロナの感染が拡大した国では確実に経済活動が停滞します。

経済活動が停滞すれば破綻する企業が増えてきます。

そして企業に融資をしていた金融機関の業績も次々に悪化します。

つまり将来的に新型コロナによって世界規模の金融危機が引き起こされる可能性が高いと思われます。

そうなると日本国内においても全ての業種の経営環境が悪化することになります。

企業の経営環境が悪化すると、影響が出てくるのがオフィス需要です。

今までは好調な企業業績を背景として、企業におけるオフィス需要が旺盛でした。

特に東京都心5区の空室率は2019年11月には過去最低の1.56%に下がりました。

出典:日本経済新聞

空室率1.5%ということは、引っ越しのタイムラグを考えると事実上オフィスの空きがないということです。

それくらい東京都心のオフィス需要は好調でした。

ところが、今後は企業業績が悪化するに従って、確実にオフィス需要は減退していきます。

企業業績が悪化すると、多くの企業が人員削減を行います。

さっそくオランダの大手航空会社のKLMが人員削減を決めましたね。

KLMオランダ航空は13日、最大2千人を解雇する方針を発表した。4~6月期の運航便は少なくとも30%減となる。欧州メディアが伝えた。新型コロナウイルス感染症の世界的流行が航空需要に打撃を与えているため。

出典:共同通信

人員削減を進めると広いオフィスは必要なくなります。

すると省スペースのオフィスに移転する動きもでてくるでしょう。

また、企業業績が悪くなれば、今まで通り高い賃料が払えなくなる企業も増えてきます。

そのため、少しでも賃料が低い立地が良くない物件や、築古の物件に移転するところも出てくると思います。

そのため、今後オフィス賃料は大きく下がっていく可能性が高いといえます。

先ほど賃貸事業は大手不動産会社の中でも一番の稼ぎ頭だとお伝えしましたが、賃貸事業の中でもオフィス事業は最大シェアです。

例えば三井不動産の賃貸事業の中で、オフィス賃貸は56%を占めます。

このオフィス賃貸事業が悪化すると、大手不動産会社全体の収益に大きな悪影響が出てしまいます。

テレワーク普及により広いオフィス不要

新型コロナ感染予防のため、大企業を中心としてテレワーク勤務が一気に拡大しました。

IT企業のGMOが真っ先に全社員4,000人のテレワーク勤務を導入したのですが、テレワーク勤務でまったく生産性が下がっていないことが明らかになりました。

GMOはむしろテレワーク勤務を開始してから業績が好調なくらいです。

そのため、GMO代表の熊谷さんはスペースが余っているオフィスを縮小して、他の投資に充てると明言しています。

僕自身は海外との取引が多いため、テレワークに慣れているのですが、テレワークでも仕事の生産性は落ちません。

もちろんブレストのような大人数で意見出しをするような打ち合わせの場合は、テレワークより対面の方が効率的に仕事が進みます。

一方で、テレワークの方が生産性がはかどるタイプの仕事も多いです。

例えば集中して企画書を作成したり、データ分析するような仕事の場合は、テレワークの方が生産性が上がります。

オフィスにいると上司や同僚から『ちょっと話しかけていい?』と気軽に質問をされることも多いです。

そのため、仕事に集中しようとしても、なかなか集中できないことも多いです。

テレワークになれば上司や同僚から邪魔されることはほぼ皆無です。

もちろん電話はいつでも取れる状態にありますが、上司や同僚も本当に緊急の用事でもない限りは電話してきません。

ほとんどがメールやチャットで問い合わせが来ます。

そのため、テレワークの方が仕事の集中力がアップします。

また、テレワークですと通勤が不要になります。

東京だと片道1時間、往復で2時間通勤に時間が取られている方も珍しくありません。

毎日2時間も満員電車で通勤するのは非常に体力を消耗します。

テレワークになれば、通勤に費やしていた体力が温存できます。

その分、全力で仕事に取り組むことができるため、作業効率が上がります。

結論として、テレワーク勤務で作業効率が下がるタイプの仕事もあるが、それ以上に受ける恩恵の方が大きいと思います。

そのため、新型コロナがきっかけで導入が進んだテレワークは今後も普及し続けると思います。

そしてテレワークが普及すれば、企業にとってもオフィス賃料を削減することが可能です。

フリーアドレス制にすれば全社員分の机を用意する必要はありません。

GMOの熊谷社長によれば、週二日の在宅勤務を導入すれば、オフィス面積を40%減らせるそうです。

全ての企業がオフィス面積を40%縮小したら、オフィスの空室率は急上昇しますね。

そして、オフィスの賃料も激減します。

オフィス賃貸事業が収入の柱である大手不動産会社にとっては大変な痛手です。

結論:日本の不動産価格は下落へ

今後、国内の商業・オフィス系のニーズは確実に減退します。

というより激減するでしょう。

また、本格的に景気が悪化してくれば、住居系の新築マンションまますます売れなくなります。

既に新築マンションの契約率は低迷していますが、現時点で大手不動産各社の財務体質も良好なため、新築マンションは高値を維持しています。

ただし、今後、商業・オフィス賃貸事業が悪化すれば、大手不動産会社の体力も低下していきます。

すると、大量の在庫を抱えておく余裕がなくなり、新築マンションも値下がりするでしょう。

そして商業・オフィス賃料の低下、新築マンション価格の下落は日本中の不動産価格に影響を与え、価格が下落していきます。

不動産投資家が取るべき対策

今後、日本の不動産価格が下落に転じるのは間違いありません。

最後に僕たち不動産投資家が取るべき対策について紹介したいと思います。

収益不動産の購入を検討している方

しばらくは物件を新規購入するタイミングではありません。

不動産には価格遅効性があり、株価が下落してから半年~1年ほどしないと価格が下がりません。

そのため、少なくともこれから半年間は不動産価格は高値を維持するでしょう。

そしてその後株価と同じ程度まで価格が下落すると予想しています。

よって今は無理をして買うタイミングではありません。

これから不動産投資を始めたいと思っている人にはチャンスです。

今後、確実に不動産価格が下落して絶好の買い場が来るからです。

今は知識と現金を蓄えて来たるべき決戦に備えるのが最良だと思います。

以下の記事にお金をかけずに実践的な不動産投資ノウハウを学ぶ方法をまとめておきましたので、読んでおいてください。

https://asoburo.info/realestate/how_to_start/3590/

不動産の売却を検討している方

先ほど述べたように不動産には価格遅効性があります。

株価が暴落しても半年~1年間は不動産価格は今の水準を維持し続けます。

また、今は金融危機には至っていませんが、今後債権バブルが崩壊すればリーマンショックのような金融危機が発生する可能性があります。

そうなると金融機関の不動産投資向けの融資はストップします。

つまり不動産を購入できる買い手がいなくなることを意味します。

不動産価格がしばらく高値を維持するとしても、銀行の融資が閉まれば売却することができませんね。

そのため、将来的に不動産の売却を検討している方は、なるべく早く売却することをオススメします。

すぐに売り出せるようにまずは不動産会社に売却査定だけでも依頼しておいた方が良いと思います。

自分の物件がいくらで売れるか把握してますか?

不動産の売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。

自分の収益物件や自宅がおおよそどの程度の価格が付くのか分からないと、住宅ローン返済や住み替えなど計画が立てられません。

不動産会社に査定を依頼する時のポイントは次の2つあります。

  1. まず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。
  2. 大手不動産会社に査定依頼すること。

まず、査定依頼は必ず複数の不動産会社に出しましょう。

不動産会社によって査定価格にバラツキがあることも多いです。

僕が収益不動産の売却査定した時には、6,000万円~7,000万円の間で1,000万円も査定価格に差が出ました。

なので、それを並べて比較することで相場感が見えてきます。

最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、高く売却するならば、大手不動産会社に査定依頼することが大切です。

それは買い手の心理を考えるとわかります。

初心者の方が不動産を購入しようとしたら、まずは安心の大手不動産会社に行きますよね。

そして、不動産を一番高値で買ってくれるのは、このような初心者の方なので、結果として大手不動産会社に売却依頼したほうが高値で売れるのです。

また、大手不動産会社であれば、豊富な売却実績があるので、最新の顧客動向、金融機関の情勢を踏まえた売却価格を正確に算出することが可能です。

『自分の物件をいくらで売却することができるのか?』を事前に把握しておくことは大切です。

売りたい時になったら、すぐに売却に動けますからね。

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参加している不動産会社

  • 三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
  • 住友不動産販売
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