こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。
今回は、区分マンションだけを買い増して、会社員をセミリタイヤしたGOさん(50代、男性)にその秘訣を語って頂きました!
区分マンションは投資の入り口としては最適なのですが、セミリタイヤするには正直馬力が足りないかなと思っていました。
それがGOさんは区分マンションだけをコツコツを買い増して見事セミリタイヤを実現されています。
GOさんは今では東京23区に15戸の区分マンションを所有しています。
毎月のキャッシュフローは70万円以上になります。
今回はGOさんに初回の物件購入からセミリタイヤまでの軌跡を語って頂きました。
大きな借金をせずに区分マンション投資だけでセミリタイヤしたい!と考えている方にオススメの内容になります。
GOさん
エンジニアとして外資系企業に勤務していましたが、52歳の時に両親の介護を機にセミリタイヤしました。名古屋市在住で、妻と子供二人の4人暮らし。
東京23区限定で中古区分マンションを買い増し、現在15部屋、資産2億円を達成。毎月のキャッシュフローは70万円以上です。
ブラック企業でがむしゃらに働きながら資金を貯めた
大学卒業後、最初に入社したのは外資系の会社でした。
僕は理系だったので、エンジニアとして採用されました。
ちょうど時代はバブル経済期。
入社した会社も業績が好調で、僕が入社した年は過去最多の新入社員を受け入れていました。
当然仕事も山のようにあるため、入社直後から毎日深夜まで残業が続く生活が始まりました。
家には寝に帰るだけの日々です。
今で言うとことろのブラック企業ですね。
ただ、当時はどの会社も深夜残業や土日出勤が当たり前だったので、僕も疑問に持たずにがむしゃらに働いていました。
良かった点は、残業代はきっちり支払われ、サービス残業がまったくなかったことです。
僕の基本給は18万円でしたが、残業代を合わせると毎月の給料が40万円を超える時もありました。
20代にしては稼いでいた方だと思います。
結構稼いでいたのですが、残業や休日出勤続きだったので、お金を使う暇がありませんでした。
そのため、30歳を迎える頃には500万円もの貯金ができていました。
この時の貯金、いわば過剰労働で無理やり形成した金融資産が、のちの区分マンション投資の原資になります。
絶好調の会社で起きた希望退職
ところが、入社10年を迎えようとする頃、バブルが弾けます。
絶好調だった勤務先の業績も急速に悪化していきました。
そして、50歳以上の社員に対してはリストラが始まりました。
社員の間では、『ライバル会社に吸収合併されるとか、あと数ヶ月で倒産する』といった噂が広がりました。
僕も含めた全社員が疑心暗鬼の中で仕事を進めていました。
会社というのは、いざとなったら社員を切り捨てて会社本体を守るものだと頭では思っていましたが、いざ現実に目の前でリストラが行われたのはショックでした。
当時、僕はまだ不動産投資という『拠りどころ』をもっていなかったので、『この先、いったいどうなるんだろう』と不安な日々が続きました。
ところが、幸いなことにライバル企業からヘッドハンティングの誘いがありました。
それまでエンジニアとしてがむしゃらに働いてきた実績が評価されたのでした。
ライバル企業は今の会社よりも規模の大きな安定した会社です。
リストラも行われていないようでした。
そのため、入社10年を区切りに転職することを決意しました。
沈むかもしれない船に仲間を残し、自分だけが救命ボードに乗る。
新しい職場の上司からは『辞める会社の行く末は考えるな』と言われましたが、なんとも後ろ髪を引かれる思いでした。
転職先で2度目のリストラが実施
転職した会社でもエンジニアとして働くことができました。
10年以上にわたって多くの製品開発に携わることができ、充実した日々を過ごします。
エンジニアとしても実力がつき、上司のサポートなしでも、ほとんどの業務を自分一人の力だけで回せるようになりました。
しかも、転職した会社は前の会社の20倍以上もある大企業でした。
福利厚生も充実しており、このまま定年まで働き続けるものだと思いこんでいました。
ところが、転職して10年経った頃、リーマンショックが起こります。
僕の勤務先には大きな影響を及ぼしました。
取引先からの受注がどんどん減少し、仕事がみるみる減っていきました。
会社からは強制的に週休3日、ひどいときは週休4日を言い渡されました。
給料も25%カットされました。
僕は正社員だったので解雇はされませんでしたが、仲の良かった派遣社員・パート社員はほとんど契約打ち切りになりました。
毎週のように派遣社員の送別会を行っていたのが記憶に残っています。
その頃僕は管理職になっていたため、給料が25%カットされただけで済みましたが、若手社員はもっと悲惨なことになっていました。
若手社員は給料カットに加えて、残業代の支給がゼロになりました。
そのため、給料の手取りが半分以下になった若手社員も多くいました。
仲の良い後輩は、購入したマンションのローンを支払うと、手元に10万円も残らない状況に陥り、家族を養うことができないと嘆いていました。
不動産投資を決意
景気が悪くなれば一生安泰だと言われていた大企業でもリストラや給料カットが行われる現実を目の前にして、このまま会社に依存しているだけではダメだと思いました。
そして、会社以外での収入を増やそうと思い、不動産投資を始めることにしました。
不動産投資本を読んだり、不動産会社が主催するセミナーに通ったりしているうちに、不動産投資にも様々な種類があることがわかりました。
そんな中、僕が選んだ投資手法は、中古の区分マンション投資でした。
最終的に不動産投資でセミリタイヤしたいと考えていたので、最初は一棟アパート・マンションをフルローンで購入していく手法も検討しました。
ただ、一棟ものを購入するためには、少なくとも数千万円の借金を背負う必要があります。
セミリタイヤするとなると、借金も数億円に膨れ上がるでしょう。
慎重な性格の僕は、そんな身の丈に合わない大きな借金を背負うのは嫌でした。
その点、区分マンションであれば、数百万円程度から物件があります。
東京23区の区分マンションでも中古なら1,000万円程度から購入できます。
そのため、大きな借金を背負わなくてよい区分マンション投資から始めることにしました。
対象エリアは東京23区に絞りました。
僕は当時から名古屋に住んでいるのですが、名古屋も含め地方都市は今後人口が縮小することが見込まれています。
名古屋駅前は再開発で活気がありますが、少し郊外に離れると空室が多くなります。
一方で東京は2025年までは人口が増加していきます。世帯数に限って言うと、2030年まで増える予測です。
そのため東京23区の物件であれば、将来的に渡って安定した賃貸経営ができると考えました。
また、東京23区の中でも、池袋、新宿、渋谷、品川というターミナル駅から電車で20分くらい離れた場所にある物件をメインターゲットに据えました。
池袋、新宿、渋谷、品川といったターミナル駅や、山手線の内側のエリアは立地が抜群なのですが、その分価格が高くなります。
中古のワンルームでも2,000万円を超える金額になります。
また、利回りが低いため、キャッシュフローがあまりでません。
一方で、東京の城北・城東エリア(北区、足立区、葛飾区、江戸川区)は土地が安い分物件が安く購入できます。
ただ、土地が安い分、ワンルームマンションも供給過多の状態になっており、家賃が低く、空室率も高めであることがわかりました。
そのため、価格は手頃だが、賃貸ニーズが底堅いターミナル駅から電車で20分くらい離れた場所にある物件をメインターゲットに据えました。
また、新築ではなく、中古に的を絞りました。
新築は見栄えも良く、融資も長期間組めるという利点があるのですが、どうしても価格が高くなります。
当然利回りも低くなります。
自分が住む訳ではないので、見栄えはあまり関係ありません。
そのため、実利が取れる中古物件の方が投資に向いていると考えました。
僕が最初に購入した物件は次の通りです。
価格 | 1,450万円 |
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立地 | JR京浜東北線 大森駅 徒歩9分(東京都品川区) |
築年数 | 15年 |
間取り | ワンルーム |
専有面積 | 23㎡ |
利回り | 7.0% |
家賃収入 | 1,015,000円/年、84,500円/月 |
頭金を500万円入れて、残りはローンを組みました。
借り入れ金額 | 950万円(頭金500万円) |
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金融機関 | オリックス銀行 |
借入期間 | 20年 |
利息 | 2.5% |
当時はリーマンショックの直後で、今のようにフルローンで購入することはできませんでした。
そのため、500万円という多額の頭金を入れる必要がありました。
一方で、頭金を多めに入れたおかげで、毎月のキャッシュフローには余裕が出ました。
月次キャッシュフロー
家賃収入 | 84,500円 |
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ローン返済額 | 50,000円 |
建物管理費 | 5,000円 |
修繕積立金 | 1,500円 |
月次キャッシュフロー(手残り金額) | +28,000円 |
また、借り入れ年数も20年と今の融資条件と比べると期間が短いです。
ただ、その分元本の返済を大きく進めることができます。
こうして、僕は区分マンションオーナーになりました。
キャッシュフローを貯めて、次の購入資金へ
僕の目標は区分マンションからの収入でセミリタイヤすることです。
そのためには、今後も物件を買い増していく必要があります。
なので最初の1部屋から出てくるキャッシュフローは使わずに、全額貯金しておきました。
また、給料から毎月5万円、ボーナスからは年間で100万円ほどを強制的に貯金に回しました。
当然家計は苦しくなるのですが、妻にパートに出てもらうなどして家族全員で貯金を続けていきました。
その成果もあって、2年後には300万円ほど手元資金が貯まりました。
その300万円を頭金にして2部屋目を購入します。
こちらも同様に東京23区内にある中古の区分マンションとなります。
そして、2部屋目からのキャッシュフローも強制的に貯金して、次の物件の購入資金にしました。
その結果、5年後には合計3部屋の区分マンションのオーナーになることができました。
キャッシュフローだけで、次の物件が買える状態へ
そして、3部屋目を購入した時点で、ある事実に気が付きます。
3部屋合計の毎月のキャッシュフローは8万円になりました。
年間で約100万円になります。
このキャッシュフローを使わずに貯めておけば、3年間で300万円の現金が貯まります。
そして、この300万円を頭金して次の物件を購入すれば、どんどんと資産を拡大していくことができます。
つまり、自分の自己資金を一切使わなくても、区分マンションを買い増していくことができるのです。
これは『マンションがマンションを買っていく』状態です。
自分の不動産投資が自動拡大路線に突入したことを実感しました。
その後も、所有物件から入ってくるキャッシュフローは全て次の物件の購入原資にしました。
途中で子供が私立高校・大学に進学したため、毎月の貯金ができない期間がありましたが、物件から入ってくるキャッシュフローだけで次の物件を買い増していくことができました。
こうして、毎年1部屋のペースで所有物件を増やしていきました。
リーマンショックから立ち直った後も、東日本大震災の影響で会社員の給料10%カットが続きました。
ただ、その時には所有物件からのキャッシュフローが月額40万円に増えていました。
そのため、給料が減ったにも関わらず、二人の息子を私立高校に通わすことができました。
やはり不動産投資の収入が与える精神的なゆとりは絶大だと感じました。
セミリタイヤ(退職)を決意
その後アベノミクスが始まり、徐々に会社の業績も回復してきた時に、さらなる問題がやってきました。
両親が介護に必要な状態になってしまったのです。
しかも父親も母親も同時に入退院を繰り返すようになってしまいました。
僕には兄弟がいないため、僕と妻とで両親の介護をすべて行う必要があります。
妻と分担して介護にあたっていたのですが、それでも週に2日は会社を休まないといけなくなりました。
両親ともに介護施設に入れるという選択肢もあったのですが、自分を育ててくれた両親をできれば自分の手で面倒をみたいと考えました。
ちょうどその頃、所有物件から入ってくるキャッシュフローは月額70万円に達していました。
妻と相談した結果、なんとか所有物件からのキャッシュフローだけでも一家が生活できると判断し、会社を退職することにしました。
まとめ
会社を退職してからは、両親の介護をしながら悠々自適の生活を送っています。
空いた時間を活用して、区分マンションを扱っている不動産会社のセミナー講師の仕事もするようになりました。
僕が行ってきた区分マンション投資手法は誰でもできるありきたりな手法です。
- 長期的に安定した賃貸ニーズがある東京23区の区分マンションを購入する。
- 頭金をある程度入れて、キャッシュフローが出る状態にする。
- 物件から得られるキャッシュフローを全額再投資する。
僕は上記の3点を愚直に繰り返してきただけです。
人に自慢できる特別なノウハウはありません。
僕は区分マンションを初めて購入してからセミリタイヤするまで12年間かかりました。
確かにフルローンで一棟ものをガンガン購入していくような方よりもセミリタイヤまでの準備期間は長いです。
ただ、一棟ものへの投資は、金利上昇リスクや空室リスクを多く抱えることも意味します。
僕は自分自身でコントロールできないような借金の額や返済負担を抱えることはしたくありませんでした。
最初は進み方が遅くとも、適切な借入金割合で、賃貸ニーズが固い東京の中古ワンルームを1戸ずつ積み重ねていけば、安全かつ着実に資産を増やしていくことができます。
そして、所有物件が増えることで、投資のスピードが加速され、セミリタイヤが近づいてきます。
ウサギとカメの競争では、最後はカメが勝ちます。
カメのように歩みは遅くとも、着実にセミリタイヤというゴールまでたどり着けるのは、中古区分マンション投資ならではの利点だと思います。
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