こんにちはJOJOです! 東京都内で3棟20部屋のアパートを経営しています。
『なかなか良い不動産が見つからない』
『お宝物件が欲しいのだけれども、どうやって探せば良いかわからない』
不動産を購入する時には、誰だってお得な物件を手に入れたいと思いますよね。
ただ、現実的にはなかなかお得な物件に巡り合うことはありません。
不動産業界では、『千3つ』という諺(ことわざ)があります。
物件1,000件のうち、購入に値する物件はたったの3件しかない。それほど良い不動産に巡り合うのは難しいということです。
確率でいうと、たったの0.3%。どうりで見つからないわけですね。
ただ、高い確率でお得な不動産を手に入れる方法があります。
それは、未公開物件と呼ばれる一般には公開されていないお宝物件を手に入れることです。
今回は、『お宝不動産を手に入れたい』と考えている方向けに、どのように未公開物件を探していけば良いかをご紹介します。
僕は実際に未公開物件(都内品川区の築12年木造アパートで利回り12%)を手に入れています。
- 未公開物件とは何かがわかります
- 未公開物件の見つけ方がわかります
- どうして未公開物件がお得なのかがわかります
未公開物件とは何?
不動産を探し始めると、ときどき『未公開物件』ということばに巡り合うと思います。
不動産屋さんも『この物件は未公開なので、早いもの勝ちですよ!』なんてアピールしてきます。
でも、未公開物件ってわかるようで、よく分かりませんよね。
未公開物件を理解する前に、まずはその反対の公開物件を理解することから始めたいと思います。
公開物件とは、インターネットなどの誰でもアクセス可能な場所で公開されている不動産ということになります。
具体的に言うと、大手不動産ポータルサイト(スーモとかHOME’S)に掲載されている物件のことです。
実は、不動産ポータルサイトに掲載されていない物件(=未公開物件)もたくさんあるんですね。
大手不動産ポータルサイトat home(アットホーム)が不動産会社にアンケートした結果が次の通りです。
なんと、52%もの不動産会社が未公開物件を持っていると回答しているのです。
ネットに公開されていない物件は、少なくないのですね。
じゃあ、次にどうしてインターネットで公開されていないのかその理由を解説していきます。
未公開物件が存在する理由
未公開物件が存在する理由は次の2つあります。
- 売り主(うりぬし)の事情で、売却していることを公にしたくない
- 不動産会社がワザと情報を公開していない
それぞれ詳しくみていきます。
売り主(うりぬし)の事情で、売却していることを公にしたくない
不動産を売りたいと考えている人の中には、できるだけ他の人に知られずに不動産を売却したいと考えている人がいます。
自分が住んでいる自宅(マンションや戸建)の場合だと、ご近所さんに売りに出していることを気づかれたくないというケースが一番多いです。
自宅を売りに出すということは、経済的に苦しいんじゃないかと勘ぐられたくないんですね。
収益不動産の場合だと、銀行や管理会社に売り出していることを知られたくないという投資家が多いです。
ほとんどの不動産投資家は銀行からローンを借りて収益不動産を購入しています。
銀行は長期間借りてくれることを前提にローンを貸し出すわけですが、投資家の中には、短期間で売却して売却益を狙いたい人も多いんですね。
銀行からすると、物件を売却されて短期間でローンを一括返済されると、利息収入がなくなってしまいます。
そのため、銀行は短期間で不動産の売買を繰り返すことを非常に嫌がります。
短期で売却を狙う不動産投資家はこの事情を知っているので、できるだけ銀行に知られないように売却活動を行いたいと考えます。
もし、売り出していることが銀行に知られてしまうと、銀行から売却をしないように圧力がかかる可能性があるからです。
それに、銀行との関係性は悪くなってしまいますよね。
収益物件を未公開にしているもう一つの理由は、管理会社に知られたくないパターンです。
不動産投資家は基本的に物件の管理を不動産管理会社に委託しています。
管理会社からすると、将来的に売却される予定があることを知ったら、管理を真面目にやろうと思わなくなるでしょう。
空室が出ても、真剣に入居者を探そうとしないかもしれません。
それでは不動産投資家が困ってしまうため、できるだけ売り出していることを管理会社に知られないようにしたいと考える不動産投資家も多いのです。
不動産会社がワザと情報を公開していない
ただ、そうはいっても、多くの売り主は物件を広くインターネットで公開したいと考えます。
インターネットで公開して、たくさんの購入希望者や不動産会社の目に触れさせたほうが、早く売却できる可能性が高いからです。
ただ、不動産会社の中には、売り主から売却依頼を受けた物件をあえてインターネットに公開しないケースもあります。
それは、不動産会社が両手取引を狙ってガッポリ仲介手数料を稼ぎたいと考えているからです。
両手取引とは
両手取引とは、不動産会社が売り主と買い主の両方から仲介手数料をもらう取引のことです。
売り主さんは、最初に不動産仲介会社に販売を委託します。
この時に締結する契約を『媒介委託契約』といいます。
媒介委託契約には、次の種類があります。
- 一般媒介(複数の仲介会社に販売を委託する)
- 専任媒介(一社の仲介会社だけに販売を委託する。ただし売り主は自分で買い主を見つけてもOK)
- 専属専任媒介(一社の仲介会社だけに販売を委託する&売り主は自分で買い主を見つけてはいけない)
一番多いパターンが2.専任媒介契約だと思います。
こちらは、販売を一社の不動産仲介会社に専任する契約のことです。
複数の仲介会社が買い主を見つけることができる一般媒介が良さそうに見えますが、一般媒介だと不動産会社が真剣に販売してくれないリスクがあります。他の不動産会社経由で買われちゃったら広告費が無駄になってしまいますからね。
そのため、不動産を売却する場合は、専任媒介解約を締結することが一般的です。
専任媒介契約を締結すると、売り主は7日以内にレインズに登録する義務が生じます。
不動産売却情報の登録システムのこと。不動産会社であれば、登録された全ての物件情報を見ることができる。国土交通大臣から認可を受けた指定流通機構が運営しており、売却を依頼された不動産会社は基本的に全ての物件情報を掲載する義務がある。
レインズに売り物件情報が登録されると、他の不動産会社も閲覧して、買い主を探すことができるようになります。
他の不動産会社が買い主を探してしまうと、売り主側の不動産会社は買い主から仲介手数料をもらえません。これを片手取引といいます。
売り主側の不動産会社からすると、仲介手数料が半分になってしまうので、何とかして自分で買い主を探そうとします。
その場合、ズルい売り主側の不動産会社は他の不動産会社から問い合わせがあっても、既に申し込みが入ったとかウソの理由を言って断ります。
もっと悪質な会社だと、レインズにすら情報を登録しないところもあります。
不動産会社がレインズに載せない未公開物件はオイシイ
売り主側からすると、販売を委託した不動産会社がレインズに載せてくれないのは機会損失でしかありません。
ただ、逆に不動産を購入したいと考えている買い手側の立場からすると、こういう物件はオイシイのです。
なぜかと言うと、売り主側の不動産会社は『売れる可能性が高い』と判断しているからこそ、未公開にして自分で買い主を探す努力をするからです。
スグに売れるお買い得物件はそもそもネットに載せなくても、自分の知り合いの顧客の中から買い手を探すことが可能です。
そのため、お買い得物件であればあるほど未公開物件になりやすいのです。
そして、僕たち買い手側の立場からすると、未公開物件を探したほうがお得に買える可能性が高いことになります。
また、未公開物件は、売り主側の不動産会社も両手取引を実現するために必死に販売しようとします。
そのため、買い主側から値引きの交渉があっても、必死に売り主側と交渉して値引きに応じるように説得してくれます。
なので、お宝不動産を買いたいと思ったら、まずは未公開物件の情報を手に入れるように動いていくことが大切です。
未公開物件の探し方
買い手側にとって、未公開物件はオイシイことがおわかりいただけたと思いますが、なかなか未公開物件に巡り会えないというのが実情だと思います。
でも、ご安心してください。
誰でも未公開物件を探せる方法を説明していきますね。
未公開物件に出会う確率を上げるためには、次の2つのコツに従って行動することが必要です。
- 大手不動産会社に集中的に問い合わせる
- 不動産会社に『買える』顧客であることをアピールする
大手不動産会社に集中的に問い合わせる
未公開物件を探すためには、売主側の不動産会社に直接問い合わせることが大事です。
売り主側の不動産会社とは、売り主が販売を委託している不動産会社のことです。
そして大手不動産会社ほど、売主側の不動産会社である可能性が高いです。
ご自身が不動産を売却することを想像してみてください。
どのような不動産会社に売却依頼を出したいと思うでしょうか?
ほとんどの人は、知名度の高い大手の不動産会社に販売を委託したいと考えます。
だって知名度が高いということは、それだけたくさん顧客(買い手)を抱えているということですから。
そして実際に、多くの未公開物件は大手の不動産会社が握っています。
大手ほど、未公開物件を扱って、両手取引で儲けているわけなんですね。
そのため、未公開物件を探そうとしたら、何はともあれ大手不動産会社に問い合わせましょう!
大手とは次の不動産会社のことです。
ランキング | 不動産会社名 | 仲介手数料収入 |
---|---|---|
1位 | 三井不動産リアルティ(三井のリハウス) | 800億円 |
2位 | 住友不動産販売 | 663億円 |
3位 | 東急リバブル | 548億円 |
4位 | 野村不動産 | 316億円 |
5位 | 三井住友トラスト不動産 | 202億円 |
6位 | 三菱UFJ不動産販売 | 194億円 |
7位 | みずほ不動産販売 | 156億円 |
8位 | 三菱地所リアルエステートサービス | 96億円 |
9位 | 大京穴吹不動産 | 79億円 |
10位 | 大成有楽不動産販売 | 70億円 |
出典:住宅新報社 不動産売買仲介実績ランキング2018
ここに挙げた不動産会社にアタックするだけでも、かなりの未公開物件情報を入手できると思います。
不動産会社に『買える』顧客であることをアピールする
未公開物件はスピード勝負です。
なぜかと言うと、売り主側の不動産会社の専任媒介契約の期限は3ヶ月しかないからです。
この3ヶ月を過ぎてしまうと、売り主は他の不動産会社に販売委託を切り替えることができます。
そのため、どの売主側の不動産会社も3ヶ月以内に買い主を探そうと必死に営業活動を行います。
つまり、売り主側の不動産会社は、『買えそうな顧客』から優先的に未公開物件を紹介していきます。
未公開物件を紹介してほしいと思ったら、不動産会社に『自分は買える顧客』であることを積極的にアピールする必要があります。
一般の住宅であれ、投資用不動産であれ、ほとんどの人がローンを組んで購入します。
つまり、確実に融資を組んで購入できるということをアピールすることが大事です。
具体的にいうと、不動産会社に問い合わせる際に、しっかりと自分の購入希望条件、属性、所有資産を伝える必要があります。
購入希望条件 | 価格、エリア、建物構造、築年数、利回り |
---|---|
属性 | 自分の年収、配偶者の年収、職業/勤務先、勤続年数、保有資格 |
所有資産 | 現金、株式、投資信託、FX、生命保険の解約返戻金、所有不動産 |
不動産会社に自分が優良顧客だと思わせるためのテクニックについては次の記事にもまとめていますので、読んでみてください。
まとめ
最後に今まで見てきたポイントをおさらいしておきます。
- 公開物件とは、売り主側の不動産会社が囲っている物件のこと
- 不動産会社が売りやすいと考えている未公開物件は買い手にとってオイシイ
- 大手不動産会社ほど未公開物件を扱っている可能性が高い
- 不動産会社には、自分が買える顧客であることをアピールする
不動産投資の場合には、仕込みが全てです。
割安な物件を購入することができれば、大きく賃貸経営で失敗することはありません。
割安な物件が買えていれば、最悪家賃を下げることができるからです。
また、売却する時にも簡単です。
上手に未公開物件を活用して、お得に不動産を手に入れていきましょうね!
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