こんにちはJOJOです! 東京都内で3棟20部屋のアパートを経営しています。
新築から10年くらい経つと徐々に建物が傷んできます。
特に、一番目立つのが外壁。
僕の所有するアパートも築17年目に入り、明らかに外壁が色あせてきました。
色あせてくるだけならまだ良いのですが、ところどころ外壁が剥がれてきている箇所もあります。
外壁が剥がれてくると、そこから雨水が浸水し、中にある木部壁や柱の腐食の原因になります。
それが原因で雨漏りしてしまったら、入居者様にも大変な迷惑をかけてしまいます。
そのため、意を決して外壁塗装工事を実施することにしました!
でも、いざ外壁工事を行おうと思うと、様々な疑問が浮かんできました。
『外壁塗装の費用っていくらかかるんだろう? できれば費用を抑えたいなあ。』
『相場よりも高い金額を請求してくる悪質な外壁塗装業者も多いみたい。どうやったら信頼できる業者を探せばよいだろう?』
僕も含めて、ほとんどの方にとって外壁塗装は一生に1度か2度あるくらいのイベント。
知識も経験がないことがほとんどじゃないでしょうか。
残念ながら、そんな施主の無知につけこんで相場よりも高い費用を請求してきたり、手抜き工事を行う業者が跡を絶ちません。
実際に国民生活センターには、外壁塗装を含むリフォーム工事のトラブルの相談が毎年数多く寄せられています。
『訪問販売によるリフォーム工事(外壁塗装含む)の相談件数』
2015年 | 6,769件 |
---|---|
2016年 | 6,593件 |
2017年 | 6,379件 |
今回は、これから外壁塗装工事を行いたいと考えている初心者の方むけに、僕の体験談を元に信頼できる業者の探し方と実際の費用、そして相場の半額以下で格安に工事を行う裏ワザを説明します。
半額で工事を行う裏ワザについては、知っているだけで費用を大きく抑えられるので、多くの人に理解してほしいと思います。
- 信頼できる業者の探し方がわかります
- 外壁工事に必要な実際の費用がわかります
- 相場の半額以下で格安に工事を行う裏ワザがわかります
外壁塗装はなぜ必要なの?
建物の外壁や屋根は太陽光・風・雨水に直接さらされるため、サイディングやモルタル(塗り壁)の上に、防水塗料が塗られています。
防水塗料の目的は、外壁材や屋根材を保護することです。
この防水塗料には耐用年数(寿命)があるので、年が経てば劣化していきます。
塗料が劣化していくと、本来持っていた防水機能が失われてしまい、中の外壁材が直接ダメージを受けるようになります。
そうなると、木部の腐食や鉄部のサビがでてきます。
これらは雨漏りの原因になります。
また、塗料が劣化すると、見た目も悪くなります。いわゆる塗装がはげた状態になります。
自宅なら我慢すれば良いだけかもしれませんが、アパートやマンションのような賃貸住宅の場合、見た目が悪くなると入居者様の印象が悪くなります。
特に、男性は建物の外観を重視して賃貸物件を決める傾向にあるため、塗装がはげた物件では新しく入居者を獲得するのが難しくなります。
そのため、外壁や屋根は定期的に塗装し直してあげることが大切になってきます。
何年経ったら外壁塗装すべきなの?
外壁が性能を維持できる期間(メンテナンス周期)はその素材によって異なります。
外壁材 | メンテナンス周期 |
---|---|
窯業(タイル)系サイディング | 7-10年 |
金属系サイディング | 8-12年 |
樹脂系サイディング | 10-15年 |
モルタル(塗り壁) | 8-12年 |
ALCボード(鉄骨マンション等) | 10-15年 |
メンテナンス期間が短いタイル系のサイディングやモルタル(塗り壁)だと最低8年となっていますが、だいたい10年くらいで一度外壁塗装を検討する時期になると覚えておけばよいでしょう。
そして10年経ったら、塗り替えのサインがでていないかをチェックします。
- 外壁が剥がれている
- 外壁にひび割れが生じている
- チョーキングが生じている
チョーキングとは、壁に白い粉が吹いているような状態のことです。
外壁を手でさっとなでて、白い粉が手につくようでしたらチョーキングのサインです。
僕のアパートの外壁もこのようなチョーキング現象が起きていました。
まあ、新築から17年間一度も外壁塗装していなかったので、当然ですね。。
外壁塗装した僕のアパートを紹介
これから僕の所有したアパートに外壁塗装した時の話をしていくのですが、その前に僕のアパートのスペック(仕様)を紹介します。
立地 | 東京都品川区 |
---|---|
構造 | 木造2階建て 単身用1K ✕ 10部屋 |
築年数 | 築17年 |
延べ床面積 | 250㎡ |
外壁 | 樹脂系サイディング |
屋根 | スレート屋根 |
戸建に比べるとだいたい2-3倍の大きさになります。
こちらのアパートは新築時から外壁を一度もメンテナンスしたことがありません。
なので、今回の外壁塗装工事が初めてとなります。
業者さん探しを開始
外壁にチョーキングを確認した僕は、外壁塗装工事に向けて動き出しました。
とはいえ、外壁塗装をやってくれる業者さんの知り合いなんていません。
そのため、僕の家のポストにチラシが入っていた外壁塗装も行っている地元の工務店に見積もりをお願いすることにしました。
そして、出てきた見積金額は350万円。
当時は外壁塗装の相場なんてものは全然理解してませんでしたから、この提示された金額が高いのか安いのかまったく見当がつきませんでした。
その後、インターネットで外壁塗装の情報を調べてみると、どうやら業者さんによって全然金額が違うことが分かってきました。
また、工務店は外壁塗装を請け負いはするけれども、実際には塗装屋さんや足場屋さんを下請けに使うことも分かってきました。
となれば、外壁塗装を専門に行っている業者のほうが費用も安いですし、ノウハウも高いはずです。
そのため、外壁塗装専門業者からも見積もりを取ってみることにしました。
外壁塗装専門業者に知り合いがいませんでしたので、ネットの外壁塗装業者紹介サービスを利用しました。
僕が利用したのはヌリカエというサービス。
自社で施工をしている優良な塗装専門店だけが登録されていて、それらの専門店から一括して複数の見積もりを取ることができます。
ハウスメーカーや工務店に比べると、塗装専門店で施工した方が金額も安く質の高い塗装ができるため、このサービスを利用することにしました。
それに、相見積もりを取ることで、業者間で競争してもらって費用を安くできるかもしれないですからね。
3社から相見積もりをゲット!
ヌリカエで登録すると、早速3つの会社を紹介いただきました。
希望すればもっと沢山の業者を紹介してくれるのですが、僕は3社に見積もりを取ることにしました。
理由は、見積もりを取るためには業者と必ず現場で立ち会いをする必要があり、それだけで時間が取られるからです。
建築図面だけを送るだけで見積もりを行ってくれる業者もいますが、あまりオススメしません。
外壁塗装するといっても、塗装する範囲を細かく指定する必要があります。
例えば、
- 外壁と同時に屋根も塗装するのか?
- 外階段は塗装するのか?
- ポストは塗装するのか? もしくは交換するのか?
- 基礎のコンクリート部分は塗装するのか?
- ベランダは塗装するのか?
- ドアは塗装するのか?
建築図面だけで見積もりを取ると、だいたいにおいて最低必要限の場所しか見積金額に含まれません。
外壁塗装を終わった後で、実はベランダやドアも一緒に塗り直したかった。。なんてことが生じてしまいます。
そのため、見積もりを取る時はしっかりと業者と立ち会って塗装範囲を細かく確認することが大切です。
それに、業者と立ち会うことで、その業者の持つノウハウや実績、そして信頼できるかどうかも判断することができます。
そして、3社から次の見積もりが出てきました。
項目 | A社 | B社 | C社 |
---|---|---|---|
足場 | ¥309,200 | ¥550,000 | ¥588,150 |
外壁・付随施設(ベランダ・ドア) | ¥1,035,700 | ¥1,420,000 | ¥1,913,243 |
屋根 | ¥420,000 | ¥580,000 | ¥630,600 |
合計費用 | ¥1,740,000 | ¥2,550,000 | ¥3,131,993 |
※全部税抜き金額です。
3社ともバラバラの金額です(笑)。
正直、ここまで金額に差が出るとは思いませんでした。
どの業者とも立ち会いをして、同じ塗装範囲を指定しています。
塗料についても、どの会社にも10-15年くらい耐用年数があるフッ素系の塗料を指定しています。
それなのにこんなに金額に差が出るとは、リフォーム工事とは恐ろしいものですね(汗)。
それぞれの会社の特徴は以下の通りです。
A社 | 品川区の地元の塗装業者。3社の中では一番規模が小さく、親方自ら見積もりの立ち会いに参加。値段も一番低い。 |
---|---|
B社 | 全国規模で外壁工事を専門に請け負っている大手業者。施工実績はかなり多い。営業担当だけが見積もり立ち会いに参加。値段は中くらい。 |
C社 | 東京城南エリアが対象の中堅規模の塗装業者。営業担当と工事担当の両方が見積もり立ち会いに参加。立ち会い時の説明は一番丁寧だった。値段は一番高い。 |
立ち会いをして、見積もりをもらった結果から、僕はA社とC社を最終候補に残すことにしました。
B社を候補から外した理由は、全国規模で手広く外壁塗装を行っている反面、営業担当の対応が事務的だったためです。
立ち会いの際にも必要最低限のポイントだけを確認してすぐに終了でした。
塗料の品質についての説明や、一緒に修繕しておいたほうが良い点のアドバイスといったプラスアルファの提案があまりなかったのですね。
それに比べるとA社とC社はとても丁寧に工事の進め方や、外壁塗装時に注意したほうが良いポイントをアドバイスしてくれました。
特に、A社は親方自らが立ち会いに来てくれて、僕に懇切丁寧に説明してくれました。
また、A社もC社も東京の城南地区だけを対象にしている地元の業者ですので、何かトラブルがあった時にも親身になって対応してくれそうな気がしました。
最終的にA社に決定した理由とは
値段を見ると、A社が圧倒的にお得です。
ただ、A社は親方と職人さんだけでやっている町の塗装屋さんです。
規模は大きくありませんし、僕にくれる会社案内のパンフレットもワードで手作りです(笑)。
アパートの外壁塗装では200-300万円もの費用が発生します。
僕にとっては大金なので、そんなに大規模な工事をこんな小さな町の塗装屋さんに頼んでしまって良いのか正直不安です。
一方で、C社は東京の城南エリアに特化しているとはいえ、会社の規模はかなり大きいです。
外壁塗装だけで年間数百件の実績があるようです。
見積もり立ち会いの際にも、営業担当と工事担当の二人ペアでやってきて、説明も非常に丁寧でわかりやすかったです。
費用も高いですが、その分、実績は申し分ないですし、品質もしっかりしてそうでした。
そのため、正直悩みました。
ただ、最終的にはA社に発注することにしました。
その理由は、A社から工事費用を劇的に下げることのできる裏ワザ提案があったからです!
相場の半額以下で格安に工事を行う裏ワザ
A社から提案があった裏ワザは次の2つです。
- 地方自治体の助成金を活用する
- 火災保険の申請を同時に行う
地方自治体の助成金を活用する
外壁工事でも助成金をゲットしましょう!
僕のアパートの所在地は品川区なのですが、品川区では『住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)』という助成事業をやっています。
この事業目的は次のように定められています。
区民、マンション管理組合または賃貸住宅オーナーが既存住宅について区内施工業者を利用し、環境に配慮した工事やバリアフリー化を行う場合に、工事費用の一部を助成し、もって区内事業者の振興および環境の保全、バリアフリー化による住環境の整備を図ることを目的とする。
簡単にいうと、品川区にある住宅について、エコまたは高齢者に配慮した工事をすれば助成金がゲットできるということです。
ただし、品川区の施工業者を使う必要があります。
つまり、品川区にとって、この事業の目的は次の3つです。
- エコを促進すること
- バリアフリーを促進すること
- 品川区に立地する施工業者の経営をサポートすること
そして、助成金額は工事費用全体の10%を助成してくれます(最大100万円)。
実は、外壁塗装工事でも、ある要件を満たせばこの助成事業の対象になるのです!
それは『遮熱性塗料』を使うということ。
遮熱性塗料とは、太陽光からくる赤外線を反射させる性能を持った塗料のこと。
赤外線を反射させることで、夏場に建物に熱がこもることを防ぎます。
つまり、エアコンの使用量が減るので、エコってことですね!
ただ、遮熱性塗料は普通の塗料に比べると少しだけ高いです。しかも、太陽光を反射させる必要があるので、明るい色しかありません。
そのため、僕の場合は施工面積が少なく、色が目立たない屋根にだけこの塗料を利用しました。
施工面積が広く、色が目立つ外壁については、通常の塗料を利用しました。
外壁は紺色でシックに決めているのですが、屋根だけ明るい青です(笑)。
ただ、これで施工費用の10%がキャッシュバックされるので大きいですよね!
僕はこの助成事業に申請して、施工金額の10%である17万円をゲットしました。
このエコ&バリアフリー事業は品川区以外での自治体でも行っています。
中には足立区のように助成金額が費用の1/3(ただし上限5万円)までというような太っ腹な自治体もあります。
ぜひ皆様も物件所在地の自治体の助成金をチェックしてみてください。
火災保険の申請を同時に行う
外壁塗装を行う際には、火災保険の申請を同時に行うことで、費用を下げることが可能です!
火災保険というと、火事の時しか保険金が支払われないと思いがちですよね。
僕もそう信じていました。
でも、保険契約をよく読んでみると、火災保険でカバーできる補償対象はとても広いんですね。
火災保険の一般的な補償範囲
火災、落雷、破裂・爆発による損害、風災・雹(ひょう)災・雪災
ここで注目してほしいのが風災です。
火災や落雷だと被害を受けることは稀(まれ)ですが、台風は年に何回も日本列島を直撃しますよね。
そして、台風によって建物が被害を被ることは珍しくもなんともないのです。
例えば、僕のアパートの場合、屋根の板金が曲がり浮いていることが確認できました。
これ以外にも雨樋の留め金が外れたり、屋根のスレートの一部が欠けていたり、破風板(はふいた)の留め金が浮いていました。
これ、全部暴風(台風)の影響と推定されるのです。
つまり、火災保険の補償範囲になるんですね。
これらの屋根の破損を修繕するためには、建物に足場を組む必要があります。
外壁塗装をする時も、足場を組む必要がありますよね。
つまり、火災保険が適用される屋根の修繕工事を外壁塗装工事と一緒に行えば、足場代が火災保険から支払われることになるのです!
外壁塗装の見積もりを行う時には、塗装業者さんは必ず屋根の上に登って状態を確認します。
その時に、屋根に破損がないかどうかチェックしてもらいましょう。
もし、少しでも破損が確認できれば、火災保険が適用される可能性が出てきます。しっかりと写真に残してもらうようにお願いしておきましょう。
そして、証拠写真と一緒に火災保険の請求を行えば、保険金が支払われる可能性が高くなります。
僕は外壁塗装と一緒に火災保険の請求を行うことで、足場代の18万円をゲットすることができました。
外壁塗装に必要な足場代は30万円なので、少し足りませんが、それでも十分ありがたいです(屋根の修繕に必要な足場は建物全体ではないので、その分保険金は低くなりました)。
このようにして、助成金と火災保険の裏ワザを使うことによって、僕は合計35万円も費用削減することに成功しました!
A社は、このような助成金と火災保険の裏ワザを教えてくれるだけでなく、申請するところまでサポートしてくれました。本当にありがたかったです。
しかも、今回の助成金の対象になるのはアパート所在地である品川区に本店があるA社だけ。
会社の規模に多少の心配はありましたが、総費用が安いことと、助成金が使えることが決め手となり外壁塗装はA社にお願いすることにしました。
最終的な外壁塗装の費用
最終的には僕の外壁塗装の費用は次の通りとなりました。
足場 | ¥309,200 |
---|---|
外壁・付随施設(ベランダ・ドア) | ¥1,035,700 |
屋根 | ¥420,000 |
エコ助成金 | ▲¥174,000 |
火災保険金(足場代のみ) | ▲¥180,000 |
合計 | ¥1,410,900 |
見積金額が一番高かったC社(¥3,131,993)と比較すると、半額以下に収まりました!
無事に外壁塗装工事完了!
その後、A社に外壁塗装工事を発注し、無事に工事を終えました。
A社は規模の小さな塗装屋さんですが、作業に手を抜くことなくしっかりと仕上げてくれました。
ビフォー(施工前)
アフター(施工後)
ドアはちょっと明るめのグリーンにしました。
ベランダや鉄部もしっかりと塗装
塗装回数も下塗り、中塗り、上塗りの3工程を丁寧に行ってくれました。
外壁塗装の結果、アパートの外観は見違えるように綺麗になって大満足です。
おまけに屋根は遮熱塗料のおかげで断熱性能が上がっています。2階の入居者さんは夏涼しいでしょう。
まとめ
最後に、外壁塗装工事を相場の半額以下で格安に行う裏ワザをまとめておきます。
- 複数の専門塗装会社から相見積もりを取る
- 助成金が利用できないか確認する
- 火災保険の申請を同時に行い、足場代金を保険金でまかなう
外壁塗装工事は一度に大きなお金が出ていく工事になります。
何も知らずに大手ハウスメーカーや工務店に工事を発注すると僕のやり方の2倍以上の費用が必要になってきます。
僕の経験が皆様のお役に立って、お得に外壁塗装工事ができることを祈っています!
最後に僕が利用した外壁塗装業者紹介サイト『ヌリカエ』へのリンクを貼っておきますね。
延べ床面積と物件の所在地を入力するだけで、カンタンに外壁塗装費用の相場がわかります。
これから外壁塗装を行ってみようかなと考えている方は、一度相場を調べて見ると良いと思います。
外壁塗装費用の相場を調べてみる>>ヌリカエで外壁塗装の適正価格をチェック
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