僕が不動産投資を始めて約10年が経とうとしています。
家賃年収はようやく3000万円に達しました。現在新築中のアパートの年収を入れると4,000万円弱です。
僕よりももっと短期間で物件を買い進めて速攻FIREしている大家さん仲間も大勢いるので、僕のペースはゆっくりだと思います。
ただ、不動産投資に限らず他人と自分を比較することは百害あって一利なしですから、のんびり自分のペースでやっていきたいと思います。
僕が10年近く不動産投資を行ってきて感じるのは『どんな時も不動産投資を諦めずに買い続けてきた人が成功している』ということ。
特にアベノミクス及び日銀が金融緩和を始めた2013年からスルガ銀行ショックがおきて融資が閉まるまでの2018年の間に物件を購入してきた人は今かなりの含み益を持っているはずです。
2013~2018年は不動産プチバブル状態で、市場全体が上昇していました。
実は不動産業界では2015年くらいから『不動産市場の過熱っぷり』が議論されてきました。
『不動産価格が上がりすぎて、買い手がついていけない』
『そろそろマンションバブルが弾けるはず』
というか、不動産価格が上昇し続けると予想をしたアナリストや不動産業者はほとんどいなかった気がします。
ところが大方のプロの予想に反して、不動産価格は上昇を続けてきたのは皆さんご存知のとおりです。
コロナが始まった時は『いよいよ不動産価格が暴落する。暴落したら待ちに待った買い場が来る』と言われていましたが、結局コロナの中でも不動産価格が上昇し続けました。
また、『オリンピック暴落論』なんてのもありましたね。
不動産価格が上がり続けるのは東京オリンピックまでで、オリンピックが終われば暴落すると言われていました。
実際は全然そんなことないですね。
こうして2013年の金融緩和以来、一貫して不動産価格は上昇を続けています。
その結果、不動産を買い続けてきた人が成功している現実があります。
僕もその間に物件を購入し続けてきたため、所有している物件全てで含み益が出ています。
正直、最初の頃に買った物件は当時としては特段お買い得な物件というわけではありませんでした。
普通に相場並の価格で購入して来ただけです。
その後、たまたま東京の不動産価格が上昇し続けたおかげで含み益が出ています。
不動産価格が上昇をし続けてきた時期に不動産投資を始めたので当たり前と言われればそれまでです。
しかし、今後景気後退がやって来て、いよいよ不動産価格が暴落するようなことがあっても僕は不動産を買い続けると思います。
リスク管理は必要になりますが、雨の日も晴れの日も休まずコツコツと買い続ける人が最終的に資産を拡大することができるという確信があるからです。
今回は、不動産投資において物件を買い続けることが大切な理由を解説します。
- 価格が高騰している今、不動産を購入しても良いか迷っている方
- 永続的に不動産投資で勝ち続ける方法を知りたい方
不動産投資ブームの波に乗った僕の知人のケース
不動産投資においては、時流に乗ることで大きな財をなすことが可能です。
僕の知人の中にも不動産投資ブームの波にうまく乗って短期間で資産規模を拡大し、FIREした人がいます。
この知人の例を紹介しましょう。
彼はブームが始まった2015年から不動産投資を始めました。
今と違って、当時はどの金融機関も不動産投資向けに積極的に融資をしていました。
サラリーマンとしての属性がある程度高ければ初心者でもフルローンが出ていた時期です。
僕の知人は大手メーカーでエンジニアをしていましたが、その属性を活かして物件を買い進めました。
彼が行ったのは新築アパート投資です。
やり方はごくごく普通で、建売業者から完成済みの新築アパートを購入していました。
最近投資家の中で流行っている自ら土地を仕入れて新築を建てるような面倒なことはやっていません。
普通に完成品の新築パッケージを購入していました。
彼が買っていた物件はすべて東京寄りの埼玉県に位置していました。
場所でいうと大宮駅より下の範囲です。
当時は物件がまだ安く、建売アパートでも利回りが8%を超えていました。
ちなみに同じエリアで同じスペックの建売アパートを購入しようとすると利回りは6%後半となります。
彼は新築アパートをフルローンで購入しました。
当時は法人の消費税還付スキームが国税庁から封じられる前でした。
物件を購入した後で、金取引を使って課税売上を作ることで建物分の消費税がまるまる還付されていました。
そのため、彼は一切の手出し現金なしで新築アパートを購入し、その後消費税還付を受けることで1物件あたり数百万円の還付金を受け取っていました。
しかも新築アパートも利回り8%以上で購入しているので、毎月のキャッシュフローもプラスの状態です。
そのため、新築アパートを購入する度に現金が増えるという魔法のような状態でした。
普通なら新築アパートをフルローンで購入すると債務超過に陥るため、次の物件に融資を受けることは難しいです。
ただ、当時は多法人スキームが積極的に活用されていました。
多法人スキームとは、1物件1法人スキームとも呼ばれ、物件を購入する度に新設法人を設立するやり方です。
そして、金融機関には自分が他の物件を所有していることを言わずに、あたかも始めて物件を購入するように見せかけます。
個人で物件を購入する場合は、金融機関が個人の信用情報を調査すれば借金があることはすぐにわかります。
ところが法人で物件を購入する場合、借入主体は法人となります。
代表取締役である個人投資家は連帯保証人になる必要はありますが、自ら借金するわけではありません。
そのため、金融機関が個人の信用情報を確認しても借金していることがわかりません。
そのため、サラリーマンとしての属性の高い方は物件を購入する度に法人を作っていけば、永遠に資産を増やし続けることができた時代でした。
彼も多法人スキームを活用して、新築アパートを次々に購入していきました。
その結果、3年間の間に新築アパート10棟、90部屋を次々と購入することができました。
家賃年収にすると約5,000万円です。
更にその都度消費税還付を行っていますから、手元には現金が5,000万円ほど残っています。
彼は最初の物件を購入する際の諸費用の数百万円を拠出しただけで、残りは消費税還付と物件から得られるキャッシュフローだけで物件の購入資金を捻出しました。
ほとんど自分の現金を使わずに3年間で家賃年収5,000万円と現金を5,000万円を手に入れた彼は現代の錬金術師だと感じたものです。
彼が物件を購入してからも不動産価格は上昇を続けたため、彼の物件の多くで含み益が出ています。
彼は今では会社を辞めて悠々自適なセミリタイヤ生活を送っています。
このように不動産投資では時流に乗ることで一気に財産を築き上げることも可能です。
まさに不動産投資ドリームですね。
僕はその間に不動産投資を休んでいた
先ほど紹介した知人のように僕も2015年~2018年の間に物件を買い進めていれば今頃左うちわの生活ですが、現実はそんなに甘くありません。
実は僕は2015年~2018年の間は不動産投資活動を一時的に休んでいました。
休んでいた理由は『不動産投資が加熱して、これから物件価格が下落するかもしれない』と考えていたからです。
僕の不動産投資の師匠は義理の父です。
義理の父は埼玉県で不動産会社を経営していました。
そして、義理の父から90年代に不動産バブルが崩壊した時の惨状を聞いていたので、『こんな誰でもフルローンが出る時代は続かない。いずれ不動産価格が暴落するはず』と考えて物件を買いませんでした。
また、ちょうど僕の父が急逝したタイミングでもありました。
父が亡くなったショックは大きく、しばらく前向きな投資活動に取り組む元気が出なかった時期でもありました。
当時は哲学や仏教の本ばかり読んでましたね。軽く精神的にやられてました^^;
そのため、僕は規模拡大には最適だった2015年~2018年の間はまったく不動産投資活動を行っていませんでした。
結果論ですが、非常にもったいないことをしたと思います。
その後、2018年にスルガ銀行ショックが起きたタイミングで、僕の不動産投資熱も復活し、ようやく物件購入活動を再開しました。
ただ、すでに融資が閉まっており、物件を一つ購入するのも大変でした。
先ほどの時流に乗って一気に資産規模を拡大した知人を見て、いつの時代も不動産投資をやり続けることの大切さを痛感しました。
不況の時こそ物件の仕込み時期
ただ、今までは不動産市況が良かったせいで、市場に参加した不動産投資家のほとんどがゲームに勝てたラッキーな時代だったともいえます。
では、もし仮に今後バブルが崩壊し、不動産価格が暴落した時には不動産を買うのもストップすべきでしょうか?
僕は不況の時こそ勇気を出して物件を買い増していくチャンスだと考えています。
2008年のリーマンショックの後で、日本中の不動産価格が暴落しました。
秋葉原徒歩5分という立地抜群でしかも築10年のビルが利回り10%で売りに出されていた時代です。
世の中には売り物件が溢れ、誰も買い手がつきませんでした。
その頃は融資も極寒の状態でしたから、プロの不動産業者ですら買えませんでした。
というより、不良在庫を大量に抱えた不動産業者が大量に経営破たんして物件を購入するどころではなかったですね。
ただ、そのような超逆風の時代に不動産を買えた人は今では億万長者になっています。
実際にリーマンショック前から不動産投資を始め、リーマンショック後もコツコツと物件を買い増して来た先輩大家さんの中には資産規模10億円を超えるような人も珍しくありません。
もちろん不況の最中は世の中すべてが悲観的なタイミングです。
不動産価格もどこまで下がるか先が見えない状態です。
そんな中で、不動産を購入するという決断を下すのは並々ならぬ勇気が必要だと思います。
ただ、勇気を持って購入した人は、その後市況が回復して来たタイミングで大きな果実を得ることができます。
次の不況が来た時に立ち向かえる勇気が持てる人間でありたいものですね。
キャッシュフローが出る買い方をすれば大きく失敗しない
不動産投資の良いところは、不況で不動産価格が暴落してもただちにゲームオーバーにならない点です。
それは、不動産価格自体のボラティリティ(変動率)よりも家賃のボラティリティが低いからです。
例えば東京都の直近3年間の中古マンション価格は11%上昇しています。
一方で家賃はたったの4%しか上昇していません。
不動産価格に比べて家賃のボラティリティは約1/3となります。
良くも悪くも家賃収入は大きく変動しません。
仮に不況が訪れれて、不動産価格が暴落するとします。
都内の不動産価格が30%下落して1億円の物件が7000万円になったとします。
ただ家賃の下落幅は不動産価格の1/3程度になります。つまり10%しか下落しません。
10万円の家賃が9万円になる程度です。
つまり家賃が10%下落しても年間キャッシュフローが赤字にならずに運営できていれば経営破たんしないことになります。
もちろん売却すれば損失が出るかもしれませんが、キャッシュフローが黒字である限り売却する必要性はありません。
景気には波があるので次に不動産価格が上昇するまで売らずにホールドし続ければよいです。
その間に借金の返済を続ければ残債は着実に減少していきます。
そして次の不動産価格が上昇するタイミングで売却すれば負けることはありません。
結局はコツコツと買い続けるのが最強
未来は誰にも予測できません。
今後、不動産価格が上昇するかもしれないし、バブルが崩壊して下落するかもしれません。
ただ、キャッシュフローがプラスである限りは退場しなくても良いのが不動産投資の良いところです。
仮に高値を掴んだ後で市場が暴落しても、頑張って保有し続けて次の上昇相場で売れば挽回することも可能です。
逆に不動産価格が底値の状態で購入できれば、相場が反転した時に大きな含み益が得られる可能性があります。
つまり、頭金をしっかりと入れてキャッシュフローに余裕のある買い方をしていけば、誰でも勝ち残れる可能性が高いといえます。
金融機関が口を酸っぱくして物件購入の際には頭金を入れろと言ってくるのは、そうやって不景気を乗り越えてきた先輩不動産投資家を沢山見ているからかもしれませんね。
冒頭で紹介した知人のように不動産投資は時流に乗ればフルローンでガンガン規模拡大することも可能です。
ただ、このやり方はアクセルを踏むタイミングを間違えると一発退場のリスクがあります。
知人の場合は、フルローンで資産規模を拡大した後も不動産価格が上昇をし続けたから良かったものの、その後市場が暴落していたら危なかったと思います。
そう考えると『うさぎより亀』作戦が良いと思います。
不動産価格が高い時代も安い時代も、頭金を入れてリスクを抑えながら身の丈にあった物件をコツコツと買い増していく。
このやり方が一番再現性が高いと思います。
収支計算ツールのご紹介
不動産投資で最も大切なことは『儲かる』物件を購入することです。
ただ、物件の利回りや価格だけを見ていても、本当に儲かる物件かどうかは判別できません。
例えば一見、立地が良くて、価格も手頃なので儲かりそうに見えたけど、実際に購入した後に運営経費や税金を考慮すると手残りキャッシュフローが赤字になってしまう物件もあります。
ぶっちゃけネットで検索すると収益不動産は山のように出てきますが、残念ながらほとんどの物件は儲かりません。
儲かる物件かどうかを判別するためには、自分自身で収支シミュレーションを行い、税金を支払った後に残るキャッシュフローの金額を正確に把握する必要があります。
ただ、初心者の方にとって賃貸経営において必要な運営経費を漏れなく計上するのはハードルが高いです。
また日本の税制は複雑なので、収益不動産を購入することによってどれだけ税金が増えるのかを計算するのは至難の技です。
そのため、税金を考慮せずに収益不動産を購入した結果、想像以上の税金を支払うハメになり期待していたキャッシュフローが得られないことも多々あります。
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