『不動産投資を成功する上で、一番大切なことは何?』と聞かれれば、僕は『継続すること』と答えます。
不動産投資は、毎月お家賃を頂いて、借金を返済していくビジネスモデルです。
毎月コツコツと借金を返済していくと、残債が減って、純資産が増えていきます。
家賃を急に上げるのは難しいので、基本的に純資産の増加スピードはゆっくりです。
借金の完済までには20-30年かけるのが一般的ですから、息の長い付き合いとなります。
借金を完済しても、物件を保有し続ける限り賃貸経営は続いていきます。
大家業はやろうと思えば一生できる仕事です。
80歳を過ぎても現役で大家さんをやっている地主さんもたくさんいます。
僕もおそらく一生大家さんを続けていくと覚悟しています。
このようにほぼ自分の半生を共にする不動産投資ですが、ずーっと同じペースで継続できるかというと、なかなか大変です。
不動産賃貸業は飽きやすい
賃貸業はそもそも非常にシンプルなビジネスモデルです。
退去がある度に、リフォームをする。そして、新しい入居者を募集する。
このモグラたたきゲームを永遠と続ける必要があります。
僕は大家歴12年目に突入しましたが、この入退去モグラたたきゲームに飽きてしまった時期があります。
不動産投資を始めたばかりの頃は、少しでもリフォーム代を節約するために、DIYに挑戦したこともありました。
ただ、僕はDIYが全然好きになれませんでした。それに得意でもありません。
ぶっちゃけセミナー講師したり、文章を書く方が得意です。
なので、DIYしてリフォーム代を節約するよりも、セミナーやブログを書いてお金を稼ぐ方が費用対効果が高いことがわかりました。
そのため、DIYはやめてしまいました。
そして、馴染みのリフォーム業者さんに格安でまるっとリフォームをお任せするようになりました。
そうなると、不動産賃貸業はとても退屈なビジネスになってきます。
しかも、最近ファミリータイプの物件ばかり買ってるので、退去の発生頻度も減ってきました。
ぶっちゃけ満室状態だと、自分が大家であることを忘れてしまいます。
まあ、お金は順調に増えていくので、それはそれで幸せなのですが、やはり飽きがきてしまいます。
飽きないためには、買い続けるしかない
そこで、ほとんどの人が更なる刺激を求めて新しく物件を買い続けるというループに入っていきます。
泳ぎ続けないと息ができずに死んでしまうマグロと同じですね。
買い続けてないと、退屈でウツになってしまうのです。
ただ、物件を買い続けるのは意外と難しいです。
特に今のように物件価格が高騰していると、収支が回る物件を探し出すのも大変です。
物件を買うためには、毎日毎日ポータルサイトの新着情報を見たり、馴染みの業者さんから来るメールをチェックしないといけません。
僕も毎日物件検索は行っていますが、欲しいなと思う物件は月に1件あるかどうかです。
しかもほとんどが資料請求すると、敷地延長だったり、心理的瑕疵がある物件だったりで、実際に現地訪問する物件に巡り合うのは3カ月に1件程度だったりします。
つまり、物件を買い増すと決心しても、毎日毎日単調な物件検索の日々を過ごさないといけないわけです。
大家業の本質は、地道な作業の繰り返しなのです。
大家業に飽きて、別事業をやる人も多い
実は結構な割合で大家業に見切りをつけて、別のことを始める方がいます。
例えば、僕に一棟目のアパートを売ってくださった売主さんもそうでした。
売主さんは50歳くらいの女性会社員でした。
大家業を5年ほど続けており、合計で3棟のアパートを所有していました。
ただ、大家業をやっている間に、別の事業に興味が出てきてしまいました。
彼女の場合は旅館業でした。
彼女は留学経験もあり、外資系企業で働いていて英語がとても流暢です。
その英語力を活かした事業として、外国人向けにゲストハウスを作りたいと考えました。
その開業資金のため、手持ちの不動産は全て売却しました。僕はそのうちの1棟を譲っていただきました。
彼女はその後、河口湖周辺に広大な土地を購入し、そこに外国人向けゲストハウスを新築しました。
今は大家業の10倍以上の収益を上げているそうです。
また、大家業をやっている僕の知り合いは、焼き肉屋を始めました。
大家業と違って、飲食店は毎日やることがてんこ盛りです。
彼はすっかり飲食業の面白さに病みつきになり、焼き肉店を都内で数店舗経営しています。
不動産はいまだに所有していますが、管理会社に丸投げで放置状態です。
このように、大家業を始めたにも関わらず、途中で別の道を歩んでいく人も多くいます。
手を抜きながらも継続できるのが、大家業
ただ、僕はこのような生き方もアリじゃないかなと思います。
長い人生の中で、不動産以外のことに興味を持つ人の方がむしろ自然なんじゃないかと思います。
そして、不動産の最大の魅力は、とことん手を抜いても、ビジネスを回すことができる点です。
前半で述べたように、新規に物件を取得することを辞めてしまうと、大家業は非常にシンプルなビジネスです。
退去が出る度にリフォームして、賃貸募集する。
これらの一連の運用は管理会社に丸ごとアウトソーシングすることができます。
賃貸需要が一定数あるエリアで、多少割高な費用を支払ってリフォームを管理会社に委託し、相場よりも多少安い賃料設定にしておけば、ほっておいても満室経営はそんなに難しくありません。
なので、他の事業に興味がでてきたら、ひとまず大家業はお休みしてしまえばよいと思います。
お休みといっても、賃貸経営自体は管理会社が代行してくれます。
そして、自分は別の事業や趣味に没頭すればよいと思います。
どうしても別に資金が必要であれば不動産を全て売却して大家業を完全にやめてしまうのもアリですが、管理会社に丸投げしながらでも大家業を継続することをお勧めします。
管理会社に丸投げして、ぶったるんだ賃貸経営していても、着実にキャッシュフローが入ってきて、残債が減っていきますからね。
ほっておいても資産がどんどん増えていってくれます。
さらに別の事業や趣味につまずいてしまった時に、もう一度大家業に本気で取り組むという逃げ道を残すことができます。
僕も大家業を4年間休んでいた
実は僕も過去に一度、大家業をお休みしていたことがあります。
アパートを3棟購入したところで、もぐら叩きのように空室を埋めるゲームに飽きてしまいました。
また、会社の仕事に嫌気がさして、一日も早くサラリーマンを卒業したいという気持ちが強くなった時期でもありました。
僕は東京で不動産投資をしているので、物件の利回りが低く、キャッシュフローは大きくありません。
大家業をこのまま継続していっても、サラリーマンを卒業するだけのキャッシュフローを得る規模にはいつまでたっても到達できないのではないか?と心配になりました。
そのため、専業大家でサラリーマンを卒業することは諦めて、税理士で独立する道を目指すことにしました。
僕の叔父は税理士として独立開業しており、税理士は僕にとって馴染みがある商売だったのです。
そのため、大家業はお休み(管理会社に丸投げ)して、会社員をしながら税理士の勉強に集中することにしました。
そこから2年くらい税理士の資格勉強をしていましたが、税理士は僕の身体に合っていなかったようです。
仕訳を正確に行う練習をしたり、税務知識を丸暗記する勉強は正直好きにはなれませんでした。
それでも無理して勉強を継続した結果、ある日めまいを引き起こしてしまったのです。
朝起きると天井がぐるぐると回り始めました。
しばらくすると天井が回るのは落ち着いたのですが、トイレに行こうとするとグラグラと地面が揺れて上手く歩けません。
結局、その日は会社を休みました。
その後、めまいを治療するために病院に行ったのですが、原因がわかりません。
耳鼻科、脳神経外科、心療内科と色んな病院を受診して、たくさん検査もしたのですが、根本的な原因と治療方法が見つかりませんでした。
そのため、僕は税理士の勉強を終了して治療に専念することにしました。
税理士の勉強をやめてからも、2年間ほどはめまいに悩まされました。
その後、運良くめまいは改善しましたが、結果として4年間ほどを無駄に過ごしたことになりました。
ただ、この4年間の間に、僕の所有していた3棟のアパートは着実に家賃を稼いでくれていました。
リフォームや客付けは完全に管理会社に丸投げだったので、そこまで利益は多くありませんでしたが、それでも4年間の間に現金が2,000万円ほど貯まっていたのです。
税理士を断念した僕は、再び大家業に力を入れることを決めました。
サラリーマンを卒業するまで時間はかかるかもしれないけど、大家業であれば着実に資産を増やしていける。
何より身体に負担をかけずに、自分のペースで事業運営ができる。
せっかく大家業を再開するのであれば、今までとは違ったことをやってみたいと思い、土地から新築に挑戦することにしました。
4年間の間に貯まった2,000万円があったので、銀行からも無事に融資を受けることができ、新築アパートを建設することができました。
それ以来、ずっと大家業を継続しています。
おかげさまで今では規模も大きくなり、毎月のキャッシュフローも200万円近くになりました。
贅沢をしなければ、専業大家としても生きていける基盤を作ることができました(まだ、サラリーマン継続してますが)。
回り道をしながらも、大家を続ける
僕の例のように、長い人生、不動産以外にも興味が出てくることがあります。
そんな場合でも、管理会社に丸投げして、タラタラと継続できるのが大家業です。
そして、また大家業の世界にいつでも戻ってこれるのです。
皆さんも、これから長い人生の間には不動産以外のことに興味を持つこともあるでしょう。
または、色んな事情で、不動産活動に時間が割けない状況に陥ることもあるでしょう。
そんな時は、大家業はお休みしちゃいましょう。
そして、できることなら不動産は手放さずに所有しておいてください。
賃貸管理は管理会社に任せきりにして構いませんから。
その間にも、不動産はお家賃を稼ぎ、借金を返済してくれます。
時間をかければ着実に資産が増えていきます。
この増えた資産は、皆さんの人生のお守りになるはずです。
必死に規模拡大し続けるだけが不動産投資ではありません。
僕みたいに、回り道をしながらタラタラと不動産投資する方法もありますよ。
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不動産投資で最も大切なことは『儲かる』物件を購入することです。
ただ、物件の利回りや価格だけを見ていても、本当に儲かる物件かどうかは判別できません。
例えば一見、立地が良くて、価格も手頃なので儲かりそうに見えたけど、実際に購入した後に運営経費や税金を考慮すると手残りキャッシュフローが赤字になってしまう物件もあります。
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儲かる物件かどうかを判別するためには、自分自身で収支シミュレーションを行い、税金を支払った後に残るキャッシュフローの金額を正確に把握する必要があります。
ただ、初心者の方にとって賃貸経営において必要な運営経費を漏れなく計上するのはハードルが高いです。
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