こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。
2020年10月の宅建試験で一発合格しました!
全50問中、正解は43点。
合格基準点が38点でしたので、わりと余裕を持って合格できました。かなり勉強したので、マジでうれしいです。
今回は忘れないうちに宅建合格のコツを記事にしておきます。
僕が最初に宅建を受験することを決めた時には、次のように感じました。
『できるだけお金と時間をかけずに独学で合格したい』
『ダラダラ何年も勉強するのは嫌。どうせ受けるなら一発合格したい』
僕は大家をしているので不動産会社の営業マンの知り合いが多いのですが、不動産会社の社員でも何度も宅建落ちてる人はたくさんいます。
しかもデキる営業マンほど宅建持っていなかったりするので、仕事で忙しい人はなかなか取るのが難しい資格なんだなと思っていました。
不動産会社の営業マンほどではないにせよ僕もそれなりに忙しいフルタイムの会社員です。
しかも、会社員の他に、不動産投資、ブロガー、セミナー講師、経営コンサルタントと4つのわらじを履いております。
それぞれそれなりの収入を生んでいるので、銀行の融資担当者の方から『JOJOさん、本当に会社員なんですか?4つも副業やってる時間なんてないですよね?』と怪しまれることもよくあります。
このように会社員と4つの副業を並行してこなしているので、おそらく一般のサラリーマンよりも時間が無い生活を送っていると思います。
そんな僕でも働きながら宅建を一発合格できました。
しかも完全に独学です。書籍と大手予備校の模試以外にお金はかけていません。
そのため、宅建は働きながらでも一発合格することはできる試験だと考えています。
今回は、僕が宅建合格に必要だと思っている次の3つのポイントを詳しく解説します。
- 教材
- 勉強時間
- モチベーション
更に不動産投資を目指している方向けに、『宅建が不動産投資に役立つポイント』も具体的に解説したいと思います。
宅建に本気で受かりたい人、そして不動産投資に宅建の知識を活かしたい人に読んでもらえると嬉しいです。
- 働きながら宅建に一発合格したい
- 独学で宅建に合格したい
- 宅建が不動産投資にどのように役立つのか知りたい
宅建ナメてると落ちますよ
宅建試験は毎年20万人程度が受験し、3-4万人が合格するマンモス試験です。
合格率は15-17%程度と、士業の中では比較的高い部類です。
ちなみに社会保険労務士試験の平均合格率は5~6%、行政書士試験は9~10%といわれています。
令和2年度 | 令和元年 | |
---|---|---|
受験者数 | 168,989名 | 220,797名 |
合格者数 | 29,728名 | 37,481名 |
合格率 | 17.6% | 17.0% |
合格最低点 | 38点 | 35点 |
しかも、不動産会社のチャラチャラした若手営業マンでも宅建を持っている人は珍しくないので、世間一般の評価としては『宅建くらい受かるっしょ』という感じです。
ただし
『宅建ナメてると落ちますよ』
正直、僕も宅建受ける前はナメてました。
『10年近く大家やってるし、そろそろ宅建くらいは持ってないとカッコつかないから受けとくか』みたいな。
この先入観は本格的な勉強を始めてすぐに消え去りました。
『宅建ムズい。これガチで勉強せんと落ちるやつや。。』
特に民法が難しい。
僕は法律については完全な初心者。
法律用語もチンプンカンプンですので、最初はすごく苦労しました。
苦労しているのは僕だけで、他の人は意外とサラサラと勉強しているのかな?と思って、周りの宅建受験経験者に聞いてみると、法学部出身の人以外はみんな苦労していました。
ちなみに僕の友人は京都大学を卒業して大手不動産ディベロッパーに勤務していますが、宅建試験は3回目の受験でやっと合格しています。
大家さん仲間でも早稲田、慶応といった名だたる有名大学を卒業している人でも意外と宅建落ちてます。
なので、これから宅建合格を目指している方はくれぐれもナメずにしっかり勉強しましょうね。
ただ、宅建の試験問題は過去問に出た同じ内容が繰り返し出題されます。
正しい勉強方法をして、一定以上の勉強量を確保できれば誰でも受かる試験ともいえます。
宅建はナメてはいけませんが、過度に心配する必要もないということです。
JOJOが使った教材はこれだ!
宅建を独学で合格するためには、教材選びが非常に重要です。
資格予備校で先生から教えてもらえない独学生が頼れるのはテキストだけですからね。
教科書
僕が使ったテキスト(教科書)はTAC出版の『みんなが欲しかった! 宅建士の教科書』です。
僕がこのテキストを選んだ理由は、『大手予備校が出版していること』と、『アマゾンでランキング1位』だからです。
このテキストは資格予備校大手のTACが出版しています。
実は僕はTACには全幅の信頼をおいています。
過去に簿記2級や中小企業診断士の資格取得の際にTACに通っていたのですが、TACのテキストや授業内容はとにかく初心者にわかりやすい。
しかもテキストは他の予備校に比べて分量が少ないです。
つまり本当に試験合格に必要十分な知識だけを厳選して記述している。
そのTACが威信をかけて出版しているテキストです。
質が悪いはずがありません。
実際にアマゾンのレビューを見てみると、『イラストがたくさん載っていて初心者でもわかりやすい』とか『フルカラーなので見やすい』という声があります。
これは僕も同意で、『宅建士の教科書』はイラストや図解が豊富なので非常にとっつきやすいです。
しかも、『文字の数が少ない』し、『法律専門用語が使われていない』ため、初心者でも安心して読むことができます。
文字がびっちり記載してあるテキストだと簡単に心が折れちゃいますからね。
一方で、この『宅建士の教科書』にも弱点があります。
それは、必要十分なポイントのみに絞って記載してある点です。
これは長所でもあるのですが、短所にもなりえます。
なぜかと言うと、解説も必要最低限しか記載してないからです。
正直、民法の学習の時は少し困りました。
民法は他の科目(宅建業法、法令上の制限)と違って暗記科目ではありません。
それよりも『法律の原理原則をしっかりと理解する』ことが重要です。
実際の本試験問題も暗記しているだけでは解けない問題がでます。
法律の原理原則を頭の中でイメージしながら、様々なケースに当てはめて正解を導き出すことが求められます。
そのため、民法だけは丸暗記ではなく、しっかり腹落ちするまで理解しておく必要があります。
正直、民法については『宅建士の教科書』だけでは理解できない箇所がいくつかありました(無権代理や債務不履行とか)。
僕の場合は、そのようなわからない単元だけは、Youtubeの宅建受験動画を観ました。
僕がお世話になったのは、Youtube宅建動画の元祖である『宅建みやざき塾』です。
みやざき先生の動画は大手予備校の授業と遜色ないレベルです。
この動画が無料で見れるのは本当に有り難いですね。
そのため、民法については『宅建士の教科書』+Youtubeの組み合わせ学習で十分合格レベルまで理解を深めることができます。
民法以外の科目には宅建業法と法令上の制限(都市計画法や建築基準法)があるのですが、こちらはほぼ暗記科目です。
そのため、『宅建士の教科書』を完璧に暗記すればほぼ満点が取れます。
実際に僕はYoutubeの力を借りずテキストだけで乗り切ることができました。
過去問題集
宅建試験の肝は過去問です。
なぜならば宅建試験では、過去に出題された問題が繰り返し出題されているからです。
そのため、どの合格者に聞いても、『とにかく過去問は徹底的に勉強しろ!』と言われるはずです。
そして、最低でも10年分、できれば12年分の過去問を解くことを推奨している人が多いようです。
1年分につき問題は50題あります。
10年分の過去問を解く場合は500問、12年分なら600問となります。
しかも1回解いただけで理解できる人は一握りの天才だけでしょう。
頭の良い人で3回転。僕みたいな凡人だと5回転はしないと覚えられません。
500問を5回転すると2,500問です。
問題を解いて、解説を理解することを想定すると、1問あたり5分くらいかかります。
すると、2,500問 × 5分 = 12,500分(≒208時間)。
過去問だけで200時間以上もかかる計算となります。
途方もない時間ですよね。
なので、僕は最初から10年分も過去問を解くのを諦めました。
なぜかというと、10年分過去問を解いたとしても、同じ内容の問題もかなり含まれているはずです。
であれば、重複がない過去問ばかりを厳選して解いていけば、もっと少ない問題数で合格レベルの知識を身につけられるはずです。
その観点で過去問題集を探しました。
その結果、たどり着いたのがテキストと同じTAC出版の『みんなが欲しかった!』シリーズの問題集である『宅建士の問題集』です。
名前は『問題集』ですが、問題は99%過去問題で構成されています。
ごくたまに滝澤みなみ先生のオリジナル問題があります。
なので、基本的に過去問題集だと考えてもらってOKです。
『宅建士の問題集』は他の過去問題集に比べると圧倒的に問題数が少ないです。
過去問題集 | 過去問数・年数 |
---|---|
らくらく宅建塾シリーズ 過去問宅建塾 | 650題・13年分 |
LEC出る順ウォーク問 | 550題・11年分 |
日建学院どこでも過去問 | 500題・10年分 |
みんなが欲しかった! 宅建士の問題集 | 300題・6年分 |
『6年分の問題数しかないけど、本当に足りるの?』
他の過去問題集の1/2以下のボリュームですので、心配になる方もいるでしょう。
ただ、心配いりません。
『宅建士の問題集』を5回転すれば十分に合格レベルの知識が身につきます。
実際に僕は『宅建士の問題集』を5回転終えた段階で、どの年度の過去問を解いても合格基準点を上回るレベルに到達していました。
もちろん過去問の中には自分の知らない問題が数個は必ずあります。
ただ、そのような問題は他の受験生もわからないので無視して問題ありません。
宅建の試験は8割正解すれば合格できます。
そのため、出題頻度の高い基本問題だけをしっかり押さえれば十分に合格レベルの点数を獲得できます。
逆に言うと出題頻度の高くない応用問題まで全て理解しようとすると膨大な時間がかかってしまいます。
僕も含めてほとんどの宅建受験生は働きながらの受験だと思います。
そのため、いかに必要最低限の勉強で合格するかが重要になります。
その意味では、『宅建士の問題集』はとても効率よく知識を吸収できます。
僕はこの『宅建士の問題集』を徹底的にやり込みました。
まず先に教科書を読みます。
そして教科書に該当する箇所の問題を解きます。
そして正解した場合も、不正解だった場合も問題集の解説をしっかり読み込みます。
疑問点があれば教科書を見返します。
それでもわからなければネットで検索します。
今は便利な世の中でして、宅建の過去問でわからない箇所があってもネットで検索すれば解説記事が山のように出てきます。
この『教科書を読んで問題を解く』という作業を3回繰り返します。
正解した問題も必ず3回解きます。
僕の実感では3回以上解き直して、やっと本当の意味が理解できるようになります。
確かにいきなり正解できる問題もあるのですが、それは直前に教科書を読んでいるから解けているだけであって、しばらく時間を置くと完全に忘れてしまっていることも多いです。
なので最低3回転は同じ問題を解くようにしましょう。
そして、解く度に問題に自分の理解度をメモしておきます。
- ○:完璧に理解した上で解けた
- △:正解したけど、知識が不安定
- ✕:不正解
そして、3回転終わったら、△と✕の問題を中心に4回転目に挑戦します。
そして全ての問題が○になるまで繰り返します。
僕はちょうど5回転目が終わる頃に全ての問題が○になりました。
そして『宅建士の問題集』を5回転終えた段階で、通しで過去問題を解き始めました。
過去問を通しで5年分解く
『宅建士の問題集』では過去問を演習していたのですが、テキストを見ずに一気に50問通しで過去問に挑戦するのは初めてです。
この頃にはすっかり滝澤みなみ先生のファンになっていたので、通しの過去問題集は迷わず『宅建士の12年過去問題集』を選びました。
最初は『太刀打ちできるのかな~』なんて不安に駆られながら恐る恐る2019年度の過去問を解いてみました。
ところが意外にも初回から合格点を取ることができました。
2019年の合格最低点は35点だったのですが、いきなり39点でした。
たまたま相性が良い問題と巡り合っただけの可能性もあったので、念のため2018年度の過去問も解いてみました。
2018年の合格最低点は37点だったのですが、今度は43点取ることができました。
ここでほぼ確信しました。
『あ、もう合格レベルに達してる』
その後、僕は受験本番までに通しで過去問を合計で5年分だけ解きました。
すべての年度で合格最低点を3~5点上回りました。
念のため、TACの模擬試験も受けてみたのですが、点数は42点でA判定でした。
そして、そのまま受験本番を迎え、合格最低点38点のところ43点で合格することができました。
僕が伝えたいことは、最後の通しで解いた5年分の過去問は完全なオマケでした。
そして、合格に必要な知識は全て『宅建士の問題集』で身に付けたと断言できます。
馬鹿の一つ覚えで構いません、とにかく『宅建士の問題集』を5回転すること。
これで宅建に合格できる知識は身につきます。
合格に必要な学習時間は200時間
予備校のパンフレットとかを読むと、宅建合格に必要な学習時間は300-400時間と書かれていることが多いです。
ただ、これは予備校にガッツリ通って全ての講義を受講しながら合格を目指す場合に必要な時間です。
僕みたいに独学で勉強する場合はもっと短い時間でOKです。
なぜかと言うと、予備校に通った場合は、基本的に全ての講義を受講する必要があります。
民法のように講義を受けてから学習した方が効率的な単元もありますが、宅建業法や法令上の制限などは暗記科目なので、テキストを読めばだいたい理解できます。
そのため、民法以外は独学でテキストをサッと読んでいきなり過去問に取り組んだほうが早く知識が定着します。
つまり、民法以外は講義を聴いている時間がもったいないです。
そのため僕の場合は学習時間はトータルで200時間でした。
勉強を始める時期
僕は4月末のGW(ゴールデンウイーク)から宅建の勉強を開始し、10月中旬に試験を受けたので、学習期間は約6ヶ月です。
学習時間200時間を6ヶ月で達成しようとすると、一日の平均勉強時間は67分です。
仕事をしながら受験する場合は、一日に1時間勉強時間を確保するのがせいぜいだと思います。
そのため、試験の6ヶ月以上前から勉強を開始するようにしましょう。
僕のオススメはGWから勉強を開始することです。
GWであればまとまった勉強時間を確保しやすいので、わからない箇所に出会っても時間をかけて調べる余裕があります。
勉強のリズム
6ヶ月間で200時間の学習時間を達成するためには一日67分以上勉強しないといけませんが、社会人の場合は残業だったり、子供の面倒を見たりとかで平日は思うように時間が取れないと思います。
そのため、僕は次のような勉強リズムを作っていました。
- 平日:30分だけ勉強する
- 土日:2時間以上勉強する
僕の場合、平日は基本的に30分勉強することを目標にしていました。
夜は残業で遅くなることも多かったので、勉強はもっぱら朝の仕事前に行っていました。
最初は仕事が終わった後に勉強していたのですが、正直仕事で疲れた頭で勉強しても記憶に残りません。
それよりはサクッと早く寝て、翌日の朝勉強したほうが脳が良く働きます。
朝の30分くらいならテレビやネットのニュースをチェックする習慣をやめれば捻出することができます。
そして足りない分は土日にまとめて勉強するようにしていました。
土日は合計で4-5時間勉強するようにしていましたが、だいたい土日のどちらかは勉強にあてて、残りの一日は家族や大家さん仲間と遊んでいることが多かったです。
勉強は大事ですが、勉強ばかりだと息が詰まってしまいます。
6ヶ月の学習期間は意外と長いので、適度に息抜きしながらやるくらいがちょうど良いです。
モチベーション維持のコツ
6ヶ月間の勉強期間は短いようで長いです。
ついつい仕事が忙しかったりするとモチベーションが低下して、勉強をサボってしまいがちです。
僕もそうでしたが、ほとんどの人が働きながら宅建の資格を目指します。
弁護士や公認会計士のように仕事をやめて勉強に専念しないと取れないような資格ではありません。
もちろん不動産会社に勤務している人のように会社や上司からプレッシャーをかけられている方もいらっしゃると思いますが、宅建に落ちたからといって食い扶持がなくなるわけではありません。
そのため、試験まで一貫して高いモチベーションを維持するのは意外と難しいです。
そこで、僕はモチベーションを維持するために次の2つの方法をオススメします。
- 勉強仲間を作る
- 過去問や模試の結果を晒(さら)す
勉強仲間を作る
僕の場合、今年宅建を受験するグループに入りました。
グループに入ったといっても、LINEでお互いの進捗状況を報告し合うだけのゆるいグループなんですけどね。
ただ、結果としてこのLINEグループに入っていたから最後まで気を抜かずに勉強できました。
僕みたいに宅建を取る必要性に迫られていない人間にとってモチベーションが続くかどうかが一番の課題でした。
そのため、みんなで勉強しているグループに入れば、自分だけサボるわけにはいかないので、強制的に勉強できるかと思ったのです。
これは正解でした。
LINEグループにはみんなを引っ張っていってくれるリーダー各の女性がいて、彼女が積極的に勉強の進捗だったり、過去問の成績なんかを投稿してくれました。
彼女はどちらかというと後から宅建受験を勉強し始めたのですが、TACのweb授業を全て1ヶ月で受講し終わる勢いで勉強を進めていました。
しかもweb授業を受講し終わった後に受けてみた過去問ではいきなり合格点を弾き出してました。
これにはビビりましたね。
僕より後に勉強開始して、一瞬で追い越されましたからね。
正直、ちょっとライバル心に火がつきました(キラリっ)。
ただ、彼女は宅建試験に47点で合格しているので、そもそも僕は勝負にならなかったのですがね。
いずれにせよ、彼女に良い刺激を受けて無事に試験まで勉強を続けられました。感謝です。
このように他の人が頑張っている姿を確認できるというのはモチベーション維持に大いに役立ちます。
身近に宅建を受ける友達がいたら、ぜひ定期的に情報交換すると良いですよ。
過去問や模試の結果を晒(さら)す
あと、LINEグループでは各々自分が受けた過去問や模擬試験の点数を晒(さら)し合いました。
過去問や模擬試験の結果を晒すのは勇気がいりますが、自分に気合を入れる意味でもドンドン報告すると良いと思います。
そして他の受験生が自分より良い点数を取っているのを見ると、『自分も頑張らなくちゃ!』と鼓舞されます。
あと、受験1ヶ月前くらいには、自分の本番点数目標も宣言しました。
目標50点(満点)と宣言する人もいれば、目標35点でギリギリ合格を目指すと宣言する人まで様々でした。
ちなみに僕は目標40点と宣言したので、+3点で目標クリアすることができました。
このように決意表明することで、自分を追い込むことも大事ですね。
宅建が不動産投資に役立つポイント
最後に宅建が不動産投資にどのように役立つかを解説します。
ぶっちゃけ不動産投資で成功するのに宅建は必要ありません。
宅建持っていないのにメガ大家さんになってセミリタイヤしている人は大勢います。
ただ、それでも宅建持っていると不動産投資には有利だなと感じます。
僕が考える宅建を取得して不動産投資を行う時のメリットは次の5つです。
- 不動産屋に騙されなくなる
- 不動産の価値を正確に把握できるようになる
- 銀行からの評価が高くなる
不動産屋に騙されなくなる
不動産屋を開業するためには宅建免許が必要です。
つまり、宅建の勉強する=不動産屋になるために最低限必要な知識を学ぶことになります。
特に不動産会社の規則を定めた宅建業法は宅建試験全体の約半分を占めるほどボリュームが多いです。
この宅建業法を勉強すると、不動産屋の儲けのルールがわかるようになります。
不動産屋が儲ける手段としては大きく『仲介』と『自ら売主となる』方法の2つがあります。
宅建業法では、不動産屋がもらえる仲介手数料の金額算定方法をみっちり学ぶので、どのような媒介契約の時に一番不動産屋が儲かるのかを理解することができます。
また、不動産屋が一番儲かるのは『自ら売主となって販売する』パターンです。
簡単に言うと、自分で土地を仕入れて、そこに建物を建てて家探しをしている個人に戸建を売るパターンです。
仲介手数料だと物件価格の約3%と上限が決められているのですが、自分が売主になればいくら利益を上げようと制限はありません。
そのため、自ら売主になれば販売価格の20-30%も利益を確保できることも珍しくありません。
ただ、『自ら売主になる』方法はあまりにたくさん儲かる=買い主である一般消費者が損をする可能性が高いので、不動産業者は様々な規則にしばられています。
例えば自ら売主になる場合は、クーリングオフ制度の対象になるとかですね(買い主は基本的に8営業日以内であれば契約を解除できる)。
宅建試験を勉強すると、このような不動産会社がどのようなビジネスモデルで儲けているのか、そしてどのようなルールに基づいて営業活動を行っているのかを理解できます。
このような知識があれば、不動産業者から騙されるリスクは低くなります。
不動産の価値を正確に把握できるようになる
誤解を恐れずにいうと、不動産の価値は土地の価値で決まります。
もちろん建物にも価値はあるのですが、建物は時が経つにつれ劣化するので、最終的には価値はゼロになります。
一方で土地の価値は減りません。
そのため、物件の価値を判断する際に一番重要なのはその物件についている土地の価値です。
宅建の勉強をすると、土地の価値を判断できるようになります。
土地には様々な規制があります。
用途地域、建ぺい・容積率、斜線規制といったルールを各自治体が定めています。
この規制があるため、同じ面積の土地であってもその上に建築できる建物の大きさは千差万別です。
ある土地には地上30階のタワーマンションが建つのに、一方の土地には2階建ての建物しか建たないこともあります。
基本的に大きな建物が建てられる土地の価値は高くなり、小さな建物しか建てられない土地の価値は小さくなります。
この事実を知っているだけで、実際の価値以上の価格をつけている割高な土地を見抜くことができます。
逆に実際の価値以下の価格で売られているお宝土地を見抜くこともできるでしょう。
宅建では土地に関する様々な規則・ルールを徹底的に勉強します。
そのため、宅建に合格できるレベルの知識を身につければ、だいたいの土地の価値を判断できるようになります。
銀行からの評価が高くなる
不動産投資を行う場合、ほとんどの方が銀行から融資を受けます。
スルガ銀行の不正融資が発覚して以降、どの銀行も不動産投資向けの融資に消極的です。
そのため、今の時代は銀行から融資を引くのが非常に大変です。
銀行から融資審査を受ける時に宅建の資格は有利です。
お金を貸す銀行の立場からすれば、この不動産投資家は本当に不動産の知識を持っているのかどうか不安ですよね。
投資家がもし宅建を持っていれば、その投資家は不動産に関する最低限の知識は備えていると判断できます。
そのため、融資審査上有利に働きます。
また、銀行員は宅建の価値をよく知っています。
銀行員は出世するためにはいくつもの資格を取得する必要があります。
特に課長や支店長クラスに出世するためには難易度の高い資格を取得しておく必要があります。
その資格の一つに宅建があります。
そのため、銀行員の中で宅建を保有している人は意外と多いです。
それを裏付けるかのように、宅建受験者の職業の中で、一番多いのは不動産関係(36.8%)ですが、次に多いのが金融関係(10.1%)です。
そのため、宅建を持っている銀行員は宅建の知識がどれだけ重要なものかを深く理解しているため、融資審査で有利に働くのです。
まとめ
宅建はナメてはいけないですが、正しい勉強法を採用し、一定量をこなせば確実に合格できる資格だと思います。
しかも受験資格が一切ないので、誰にでも平等にチャンスがあるのは素敵ですね。
実際に中学生でも合格している人もいます。
人は何らかの形で不動産には関わると思います。
不動産を仕事にする人だけでなく、全ての人にとって不動産の知識は役に立ちます。
しかも宅建では民法も勉強できるので、日常のトラブルを防いだり、解決するための知識も身につきます。
僕みたいに不動産投資家は自信を持って不動産会社と向き合うことができるようになりますし、銀行からの評価も高くなって融資もつきやすくなります。
たった200時間の勉強でこれだけ沢山のメリットがある資格は他にないと思います。
宅建が気になる方はテキストだけでも買ってみて、どんな内容の試験なのか確認しておきましょう。
僕が使った教科書
独学だと不安だけど、スクールにはお金をかけたくない人へ
宅建の試験は独学でも十分に合格することができます。
ただ、法律初学者だと、最初は法律独特の表現や言い回しに戸惑うかもしれません。
特に宅建試験の1/3を占める民法は難しいです。
僕はテキストだけで学習しましたが、正直、民法の箇所は何度テキストを読んでも理解できない点がいくつもありました。
結局、Youtubeの動画を探していろいろ観ていたのですが、公開から時間が経っている古い動画も多く、最新の情報が反映されているのか不安でした。
特に2020年は民法が大幅に改正されました。
2020年よりも前に公開された動画の中には現行の法律とは違う情報を解説しているものも多く注意が必要です。
その点では、大手予備校の講義は優れています。
大手予備校の情報網を駆使して、最新の法改正をきちんと反映した授業になっていますからね。
ただ、大手予備校の宅建受験クラスを受講するためには15万円程度の出費を覚悟しなければいけません。
正直15万円は大きな出費ですよね。
そんな方にはオンライン資格講座のスタディングがオススメです。
受講料はたったの18,500円です。
僕の知る限り宅建のオンライン資格講座の中では最安値です。
この費用の中に次のコンテンツが全て盛り込まれています。
- 短期合格セミナー 1回
- 基本講座(ビデオ・音声) 77講座(合計約32時間)
- WEBテキスト
- スマート問題集 77回
- セレクト過去問集 30回
- 13年分テーマ別過去問集 48回
これら全てのコンテンツをパソコンやスマホで手軽に利用できます。
スマホに完全対応しているので、電車で通勤中にサクッと勉強できるのは良いですね。
ただ、スタディングの弱点としては、紙の資料が一切ないこと。
つまり問題を紙で解きたい場合は、自分で印刷する必要があるのです。
完全にスマホだけでOKという方以外には、少しハードルが高いと思います。
僕なんかは、やっぱり紙のテキストに書き込まないと安心できないタイプなので。
そのため、僕のオススメはスタディングと市販の紙の教科書・問題集を併用するやり方です。
まず最初はスタディングの動画を観ます。
特に民法はテキストだけ読んでいてもよく理解できませんから、講師の解説動画から入ったほうがスムーズです。
動画で大枠の流れを理解した上で、テキストを読み込んでいくと理解がグッと深まります。
そして問題集はあえてスタディングの教材を使わずに、冒頭で紹介した『宅建士の問題集』を使います。
問題を解く度に疑問点や新たな発見があります。
それらを問題集の余白に書き込んでいくことで、自分オリジナルの問題集が出来上がります。
自分で手書きしたメモは受験直前に見直す時に便利です。
自分が間違えたり、重要だと思ったところだけをメモするので、メモだけを復習すれば効率的に弱点補強できるからです。
時間がない人は民法だけスタディングの動画を見るという方法でも良いかもしれません。
宅建業法と法令上の知識は暗記科目なので、動画を観ている暇があったらテキストをサッと読んでいきなり問題演習した方が早く学力が身につきますからね。
法律の勉強が初めてで、最初は丁寧に理解したいという方はスタディングの動画から入り、慣れてきたらテキストだけで学習を進めるのが一番効率的だと思います。
通勤しながらスマホで講義が受講できるスタディングはこちら>>スタディング 宅建士講座
オススメnote(記事)
【首都圏】不動産投資向け金融機関 攻略マニュアル 2021年版
融資を制するものは不動産投資を制するといっても過言ではありません。首都圏にある金融機関の最新の融資条件を記事(23,500文字)にまとめました。
金融機関ごとに「借り手の属性、融資金額、金利、融資期間、相性の良い投資手法」を具体的に記載しています。
僕は今まで30行以上の金融機関で融資審査を申し込み、10行以上の金融機関から融資承諾を得てきました。その全ての経験と知識を記事に詰め込みました。
自信作ですので、ぜひ読んでみてください!
不動産投資向け融資が厳しい今でも、フルローンを引いている投資家の方々がいます。
しかも地主や富裕層ではなく、普通のサラリーマン投資家の方がです。
普通のサラリーマン投資家がフルローンを引くためにできる裏技を記事(4,192文字)にまとめました。
単なる交渉テクニックだけでなく、『銀行が投資家に何を期待しているのか』といった本質的な銀行の思考プロセスを解説しています。
銀行の本音を理解して、フルローンや金利低減を勝ち取りたい方に読んでほしいです。
お金をかけずに実践的な不動産投資ノウハウを学ぶ方法を記事にまとめました。
https://asoburo.info/realestate/how_to_start/3590/
中小企業診断士の資格勉強で得た知識を不動産投資に活かす方法を解説しています。
初心者が不動産投資を始める前に読んでほしい記事をまとめています。