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不動産投資は己との闘い その2:欲望に打ち勝つ方法

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不動産投資で成功するには、セルフコントロールすることが大切だ。そして、コントロールしなくては行けない人間の感情には、恐怖心と欲望の2つがある。前回の記事では、「恐怖心」を克服・コントロールする方法について述べた。

★前回人気記事はこちら:不動産投資は己との闘い その1:メンタルブロック(恐怖心)を無くす方法

今回は次の感情である、「欲望」をコントロールすることの重要性と対策について書いてみたい。

一度恐怖心に打ち勝つと、突然大胆になる投資家たち

不動産投資における最初の心理ハードルである「借金への恐怖」を克服すると、すぐに頭をもたげてくるのが「欲望」だ。最初の一棟を購入するまでは、恐る恐る不動産投資を行っていた人が、賃貸経営をしばらく行った後、いきなり大胆になる場合も少なくない。次々と物件を買い進めていくのだ。物件を買い進めていくこと自体は悪いことではないのだが、物件を選定する目線がどうしても甘くなりがちだ。最初の物件を購入する際には、何十と様々な物件を見学し、収支シミュレーションを何回も繰り返していたのに、急に現地に行くことなく買い付けをいれるようになったりする。

どうして、このようにいきなり大胆になるかというと、投資家が自分の欲望をコントロールできていないことが原因にあると思う。

僕自身もそうだった

正直に言うと、僕自身も欲望をコントロールできていなかった人間の一人だ。あんなに最初の一棟を購入するのに慎重だったのに、しばらく賃貸経営を経験すると、急に次の物件が欲しくなってきた。実際に賃貸経営を始めてみると分かるが、満室で毎月安定して家賃が自分の銀行口座に振り込まれてくるのはとても楽しいものだ。なけなしのサラリーマンの給料からコツコツ数万円ずつ貯金していた頃に比べると、お金が貯まるペースが一気に早くなる。こうして小さな成功体験を経験すると、途端に欲望が顔を出してくる。いわゆる、「買いたい病」だ。早く次の物件が欲しくてたまらなくなる。

僕の場合は、最初の物件を購入してからちょうど1年程度たったところだろうか。2回程度空室→入居を繰り返して賃貸経営のリズムを掴み始めたところだった気がする。次の物件がほしいという欲望が大きくなってきた。ろくに頭金も貯まっていないのに、毎日不動産投資系のポータルサイトで、物件をチェックするのが日課になってきた。対象エリアも当初は都内と限定していたはずなのに、自分には賃貸経営できるという根拠のない自信から、いつの間にかもっと高い利回りを求めて首都圏郊外にまでエリアを広げた。東京でそこそこの利回りの物件を探すという努力を放棄して、利回りの高い地方物件に安易に触手を伸ばそうとしたのだ。簡単に言うと、投資条件のを緩めてしまったのだ。

時代が僕に味方した

そんな「買いたい病」にかかった僕は安易に物件を選択し、買い付けを入れていった。しかし、残念ながら?どれも購入することができなかった。理由は簡単である。頭金も十分に貯まっていなかったし、賃貸経営経験もまだ少なかったからどの銀行も融資をしてくれなかったのだ。そのため、ゆるゆるの投資基準で選んだ物件を一つも購入することができなかった。当時は銀行も不動産投資への融資は積極的ではなかった。銀行の中でも、まだまだ不動産投資への融資が後ろめたいものだった時代だ。銀行員と融資の相談をする際には、絶対に不動産投資用の融資をお願いしますと言っては駄目だと言われていた。あくまでも賃貸経営用の事業融資をお願いするというスタンスが必要だった。フルローンなんてもっての他だった。今考えると、そんな時代に僕は救われたと思う。銀行の融資姿勢が厳しかったせいで、僕は闇雲にユルユルの投資基準で駄目物件を購入することを避けることができたと思う。あの頃買い付けを入れていた物件を購入していたと思うとゾッとする。それほど、賃貸経営の難易度が高い(=表面利回りが高い)物件を選んでいたのだ。

不動産への融資が緩い今が危ない

僕が初めての収益物件を購入した6年前とは今はまったく状況が異なる。一部の地銀の間で融資が厳しくなってきたとは言え、当時に比べればまだまだ融資全開の状態だ。特に新築アパートであれば、どんな物件でも融資が簡単につくことが多い。そんな現時点では、「買いたい」という自分の欲望を抑えるのはとても難しいことだ。

巷では、緩い銀行融資を活用して、凄いスピードで物件を買い進め、あっという間に年収ウン千万を達成。サラリーマンも卒業みたいな投資家がどんどんと増えている。そして、そのような投資家がコンサルタントとして、色んな不動産会社と提携してセミナーを行い、投資家の欲望を一層あおる。物件の価格が高騰しているが、借り入れ金利は低いし、どの銀行も耐用年数を無視して長期の融資期間を設定してくれる。そのため、利回りが低くてもキャッシュフローが確保できる物件も多い。

僕自身、少しでもキャッシュが積み上がってくると、次の物件が欲しくなってくる。正直に言うと、良い物件があれば明日にでも買いたいくらいだ。地元の信用金庫の支店長は暇があると僕の家に来て次の融資の話を持ってくる。恐らく僕が買いたいといえば、少なくとも2,3行は簡単にフルローンを出してくれるだろう。そんな中、自分の欲望を抑えるのは本当に大変だ。

欲望を抑える方法

僕が欲望を抑えるためにとっている方法は2つある。一つは、積極的に大家の会に参加して、色んな先輩大家の話を聞くことだ。じっくりと聞いていると、賃貸経営経験が長くて豊富な人ほど、今の状況では物件を売却している。買い増ししている人のほうが少ない。買い増ししている場合も、通常だったら融資がつかない全空物件等をとんでもない高い利回りで購入している。つまり、普通の人と同じやり方はしていない。新築アパート業者で新築を建てることなんて絶対にしない。賃貸経営経験が豊富な人は、今の好景気が長く続かないことを知っている。そしていずれは銀行の融資が締まり、空室が増加し、家賃が下落する。つまり、賃貸経営環境が悪化することを肌で感じている。そのため、今は敢えて現状維持や縮小路線を取っているのだ。

そんな、先輩大家さんと意見交換すると、今が非常に危険な時代だということが分かる。そして、その危機感を共有することで、自分の欲望を抑えることがなんとかできている。

もう一つの方法は、座禅・瞑想だ。物件が欲しくてたまらない時は、欲望に自分自身が支配されている状態だ。そんな時は少しの時間で良いので座禅・瞑想をすることにしている。20分ほど座禅をしていると、自分の気持が落ち着いてくる。そして、頭がスッキリと整理されてくる。すると、自分が何をしなくてはいけなくて、何をしてはならないかがクリアになってくる。そして、感情を排して、論理的で冷静な思考ができるようになってくる。

「買いたくてたまらない病」にかかっているかも?と感じている人は、上記を試してみる価値があると僕は思う。少なくとも僕には効果がある。

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