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フリーレント活用時の注意点

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大家業をやっている人の中には、過去にフリーレントをつけましょう!と不動産会社から提案された経験を持っている人も多いと思います。

このフリーレント、使い方によっては、客付けの際の力強い武器にもなるが、失敗するといたずらに費用ばかりかかってしまう。

今回はこのフリーレントのメリットとデメリットについて紹介したいと思います。

フリーレントとは

フリーレントとは、賃貸借契約において賃料が一定期間、無料になるサービスのことです。

主に、収益物件のオーナーが客付けを促進するために利用します。

だいたい1~2ヶ月程度のフリーレントが一般的ですが、中にはフリーレント3ヶ月分なんていう物件も見かけます。

フリーレントが設定されている場合、一定期間内の解約に対して違約金を定めてある場合が多いです。

例えば、「1年以内に退去したらフリーレント期間の賃料相当額を支払う」といった条件です。

大家からすると、フリーレントで1ヶ月分の家賃をタダにしてあげるんだから、少なくとも1年間は住んでもらわないと割に合わないという感じでしょうか。

大家(貸主)からみたフリーレントのメリット

集客しやすい

貸主からみたメリットは、ズバリ集客がしやすいということ。

賃貸住宅に引っ越す際には、まとまった額の初期費用が必要です。

礼金1カ月・敷金1カ月、当月賃料、仲介手数料に加え、その他の諸経費数万円など、賃料の4〜5ヶ月分が必要となります。

仮に賃料10万円の物件なら、40万円超。

結構な金額ですね~(大家のお前が言うな!と怒られそうですが(笑))

そんな時にフリーレントがあれば、家賃1ヶ月分が不要になるので、初期費用も少なくてすみます。

この初期費用捻出は、特にお金の無い若者にとっては大変です。

僕も大学生の頃、引っ越したくてもこの初期費用が貯められなくてなかなか引っ越しできなかったという経験があります。

資産価値(物件の利回り)が下がらない

あと、投資家目線ですと、資産価値が下がらないことがとても重要です。

フリーレントの代わりに家賃を下げて募集してしまうと、見かけ上物件の収益性は低くなります。

言い換えると、物件を売りたい場合に、高値で売れなくなってしまうのです。

一般的に売却する場合の物件の価格は一年間の家賃収入÷想定利回りで割り戻して計算します。

つまり、家賃が下がると、それだけ物件の売却価格が下がるのです。これは資産価値の低下を意味します。

フリーレントは賃料を下げるわけではないため、資産価値の安定につながります。

なので、大家さん仲間の中には、家賃はなかなか下げないけれども、フリーレントはバシバシ実行する人も多いです。

特に、近い将来売却を予定している物件なんかだと、フリーレントを2,3ヶ月分つけておまけに広告費も2,3ヶ月分投入して、高い家賃で無理やり客付けしている人もいます。

レントロールには、客付け時のフリーレントや広告費は情報が無いので、買い主さんはこのように無理くり高い家賃で客付けしたとは気が付きません。エグいやり方ですね。。

既存の入居者からクレームがこない

また家賃を下げて募集すると、すでに入居している借り主さんからクレームが来ることがあります。

結構今の入居者さんはこまめにネットで自分の住んでいる物件の家賃を調べていることが多いです。

僕も繁忙期を逃してしまって客付けに苦戦した際に、10%程度安く家賃募集したことがあります。

そしたら、同じ間取りの部屋に住んでいる入居者さんから値下げ交渉されたことがあります。

ほんと、最近の入居者さんはカシコイ人多いです(汗)

フリーレントならば賃料は変わらないため、そういった既存の入居者さんからの苦情リスクを回避することもできます。

大家(貸主)からみたフリーレントのデメリット

デメリットとしては、フリーレントを多用するとキャッシュフローを悪化させてしまうことです。

不動産仲介会社からの提案にしたがって何でもかんでもフリーレントつけてしまうと、実はフリーレントをつけなくても決まる物件に無駄な費用をかけてしまうことになりかねません。

不動産仲介会社は自分の客付けを少しでも楽にしたい一心で、フリーレントを提案してくる場合もあるので、大家は気をつけなければなりません。

すぐに入居者が入るような人気物件にフリーレントをつけてしまうと、利回りを下げることになってしまいます。

1年のうち1カ月でも賃料が入らない期間があると、年間利回りに与える影響は大きいです。

結論

結論としては、次の条件の際にはフリーレントを積極的につかっていくべきだと思います。

  • 長い間空室が続いている
  • 近々物件を売却する予定がある

フリーレントは一種の投資です。先行投資は最終的には回収したいですよね。

フリーレント1カ月分を採用すれば、フリーレントなしのときに比べて賃料1カ月分の機会損失が発生します。

でも、もし入居者が決まらずに空室のまま2カ月が経過すれば、その機会損失は賃料2カ月分となり、結局損することになります。賃料1カ月分を惜しんで、それ以上の空室期間を作ってしまったら元も子もないですよね。

また、将来売却する予定があるのならば、少しでも高値で売却するために家賃は極力高いままに設定したいですね。家賃が高くても、空室があると値下げ交渉のネタにされてしまうので、満室にしておく必要もあります。

そんな場合は、フリーレントをガッツリつけて高めの家賃で埋めてしまうのも有効だと思います。ただ、あまりやり過ぎると買い主さんに恨まれるので、ご注意を。

このようにフリーレントはどう使うかがとても大切です。使い方をしっかりと研究してから使っていただければと思います。

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