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借金が多ければ多いほど良いという風潮に物申す 不動産投資フルローンの罠

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こんにちはJOJOです!

2017年までは金融緩和の影響から、不動産投資では多額の融資を受けることのハードルが下がっていました。

そのせいか、不動産会社に収益物件の問い合わせをすると、「この物件は**銀行で評価済みなので、フルローンOKでます!」と自慢げにアピールされることも多かったです。

また、不動産投資のセミナーなんかに行くと、レバレッジの有効性を高らかに訴え、不動産投資家は全員フルローンを目指すべきだという講師も多かったです。

そして、実際に講師自身もフルローンで年に何本も物件を購入し、早期リタイアを実現できたと自慢しています。

確かにフルローンを使ったからこそ投資スピードを拡大することができたため、短期間である程度のキャッシュフローを築き上げることができたのでしょう。

しかし、このような講師は隠していることがあります。では、なぜこのサラリーマンを引退した不動産投資家はセミナー講師やコンサルタントをしているのでしょうか?

それは、フルローンで物件を増やし引退しても、借金の額があまりに多すぎるため、キャッシュフローに手を付ける勇気がないからです。

そのため、実際のところ生活費はセミナー講師やコンサルをすることで賄っているのが実態なのです。

数億円の借金をすればすぐにこんなことは実感として分かるのですが、セミナーに来る人のほどんどが不動産投資初心者で、夢に燃えている人ばかりです。

なので、このような簡単なトリックにも気がつくことはできないのですよね。

リスクに無頓着過ぎるサラリーマン大家たち

このように不動産投資セミナーでは、ともかく銀行からたくさんの融資を引いて家賃総額を上げることこそが、成功の証ともとれるような雰囲気が蔓延しています。

また、書店にいっても、ベストセラーに並んでいるのは数年で家賃収入ウン千万円達成!のような短期間で大幅に収益を拡大した新興不動産投資家の本ばかりです。

現金でコツコツと戸建や小さなアパートを購入して、10年かけてサラリーマンを卒業しました人のほうが僕は安定性も高く賢いやり方だと思いますが、一般ウケは悪いみたいですね。

みんなせっかちだと思います。

ただ、このように多額の借金を短期間のうちに背負って規模拡大している不動産投資家は、空室率が拡大すれば、そのうち破綻者がたくさんでてくると思われます。

リーマンショック前に全国で講演していた不動産投資家の中で、現在も活躍している人は実は少数派です。

リーマンショック前に規模を急拡大した人は、リーマンショック後の物件価格下落、家賃下落に耐えきれなくて破綻した人もいます。

フルローンで物件を増やすだけで、安定的に収入を確保できるほど世の中はあまくありません。

不動産投資の入り口に立った人の多くの人は、不動産投資で成功するためには「フルローン」「地方高利回り」「築浅」「RC」が必須条件であると感じる。

こうして、実際に地方で数億円のRC物件をフルローンで購入する高属性の人も多い。

ただ、1年も賃貸経営を行うと気がついてくる。

それは確かに家賃収入の総額は増えているのだが、それだけ借金の返済額も大きい。確かに毎月借金は減っているが、地方物件は価値の下落スピードも早い。

ひょっとすると、借金を完済できても、その頃には物件の価値が無いのではないのか?

しかもRCだと、解体費用が数千万円単位となることも少なくない。すると、むしろマイナスなんじゃないのか。。

このような投資を本当に有効なものとして運用ができる人は、いかに銀行からフルローンを引いて高利回りなRC物件を購入できるか、ではなく、「客付け」「管理」「修繕」「税務」さらに「数年後の出口戦略」に精通した人だけであるということを悟ります。

つまり、ほとんどの人が本当のリスクを知らず、または本当のところを理解しないままハイリスクな投資を始めてしまっているということです。

拡大路線の先にある落とし穴

多くの人は、「不動産投資=商売」の原理原則に気がつかず、少しでも沢山の物件を買わせたい不動産会社や、少しでも多くの融資実績が欲しい銀行の言うがままにフルローンで物件を次々と買ってしまいます。

特に高属性の人にはこの傾向が多いようです。

そして、気がつくと借金ばかりが増えており、少しでも景気が悪くなり物件価格が下落に転じると債務超過に陥るリスクが高い人も少なくありません。

拡大路線の先に大きな落とし穴が待っています。すべての人が「破綻」わけでは無いと思いますが、急な拡大路線をとった人の多くは、自分が行ってきた投資をいずれ後悔することになるでしょう。

なぜなら、ヤバイ!と思った時には、みんな一斉に売りに出すタイミングであり、不動産を清算しようにも売却すらできない状態になるからです。

自宅を購入する時にはあんなに借金をすることを怖がっていた人が、不動産投資を始めた瞬間に借金への恐怖心が消えてしまう人も多くいます。

かくいう僕も不動産投資を始めた頃は、すぐにでも借金して次の物件を購入しようと焦っていました。それだけ借金のマイナス面に無頓着になってしまっていたのです。

幸いにも僕には借金の怖さを実体験を元に教えてくれるメンター(僕の義理の父)がいたので、無茶な規模拡大は行わずに今も安定した賃貸経営ができています。

ただ、このようなアドバイスが無く、むやみにフルローンで物件を増やし続けていたらと思うとゾッとします。

どんなに景気が悪化しても生き残ることが重要

景気には必ず好不景気の波があります。既にバブル期を超え、戦後3番めの景気拡大期間に入っています。

こんな状態では、景気が悪くなることをイメージするのは難しいです。

ただ、実際にはリーマンショックの後は、不動産価格は軒並み下落し、家賃だって大幅に下がったのです。都心でも賃借人が出ていく度に1割ずつ家賃が下がるなんてのはザラでした。

もし、今の高騰した不動産市況で、同じような下落が始まったとしたらどうなるでしょうか? 過去最高までに膨れ上がった不動産向け融資が物語るように、借金でパンパンに膨れ上がった不動産投資家も大勢います。

不動産投資をする目的は、安定的に収益が欲しいからではないでしょうか。それは短期間での利ざやではなく、長期間に渡って収益を上げることが一番重要です。

どんな状況になっても賃貸経営を続けていけるだけの財務基盤とノウハウは身につけていきたいと思います。

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