『一日も早く不動産投資家としてデビューしたい!』
不動産投資を目指すと腹をくくったからには、一日も早く物件を買って大家さんデビューしたいですよね。
twitterを見渡せば、成功している大家さん達が平日の昼間から高級ホテルのバーで優雅にお酒飲んでたりします。
『俺もクソつまんねー会社員なんてやめて、早く家賃収入だけで食えるようになりたいッ』
こう思う気持ち僕もよーくわかります。
ただ、クソ物件を掴んでしまうと地獄が待っているのも不動産投資の怖いところ。
不動産って地雷探しゲームなんです。
いかに地雷を踏まずに目的地まで到達できるか。
世の中の不動産には無数の地雷が埋まっております。初心者の頃は地雷が見えないだけです。
なので、焦る気持ちはわかるのですが、最初はともかくお勉強が必要です。
よく不動産投資セミナーを数本受けたくらいでイキナリ物件買おうとする人がいますが、ちょっと冷静になりましょう。
セミナー開催している僕が言うのもなんですが、不動産投資セミナー行ってるだけじゃ、いつまでたっても不動産投資に必要な知識は身につきません。
結論からいうとセミナー行くよりも勉強や実践の方が大切なのです。
この地味な作業をショートカットしていきなり物件買おうとするとかなりの高確率でクソ物件をつかんじゃいます。
今回はセミナーを受講するだけだといつまで経っても不動産投資に必要な知識・経験が身につかない理由を解説したいと思います。
- 自分のはやる気持ち(欲望)を抑えられない方
- 弱肉強食の不動産の世界で養分になりたくない方
成功者の体験談は再現性がないと思った方が良い
今成功している大家さんの多くは始めるタイミングが幸運だったという側面があります。
こんなエラソーなブログ書いてる僕だって、たまたま東京の不動産が安かった時代に不動産投資を始めることができたから今の規模に到達しているだけです。
別の言い方をすれば僕も含めて最近の大家さん達は不動産価格が上昇し続けている時代しか知らないわけです。
一番最近の下落相場であるリーマンショックがあったのは2008年。
それから実に13年間も不動産価格が上昇し続けているわけです。
13年前に株を始めた人の大半が含み益を抱えているのと同じで、リーマンショックの後から不動産投資を始めた人の大半も含み益を抱えることができています。
特にスルガ銀行の不正融資問題が起きて融資が閉まりだした2018年までは、リスクに目をつぶって借金玉増やしてさえいれば誰でもメガ大家になれた時代です。
しかも融資が厳しくなったにもかかわらず、なぜか不動産価格は上昇し続けているので、多少のクソ物件掴んでしまっても、後から参入する初心者に売りつけることで失敗を精算できちゃってるんですね。
もちろん本物の実力を持った大家さんもいるのは事実なのですが、不動産価格上昇の時流にたまたま乗れたから成功できたという大家さんも多いというのは理解しておいた方が良いですね。
そんな大家さんでもセミナーで講演したりなんかしちゃってますし。
僕なんかその典型パターンです^^;
なので、成功した先輩大家さんの話をセミナーで聞いて、今から同じことしようと思っても再現性があるかというと正直微妙です。
もちろんこれからも不動産価格が上昇し続けるという前提に立つならば同じことしてても成功できるんですけど、将来の不動産相場なんて誰にもわからないです。
成功者の話は話半分に聴いておくくらいがちょうどよいのではないでしょうか。
不動産投資に必要な知識は本から学ぶのが鉄則
セミナーに行っても不動産投資に必要な知識が身につかないのだったら、どうやって知識をみにつけるか。
これはひたすら読書ですね。
しかも、できるだけ大家さんが書いている不動産投資本は早めに卒業することをオススメします。
初心者向けに大家さんが書いている不動産投資本を10冊程度読んでみると、そのうち書いてある内容はどれも似たりよったりであることに気が付きます。
不動産投資は完全に枯れた投資手法です。
あらゆる投資手法が先人達によって試行錯誤されており、成功パターンは決まっています。
ぶっちゃけ一部の大家さんしか知らない秘伝の知識やノウハウはほぼ無いです。
全ての知識、ノウハウは書籍やネットに溢れています。
そのため、どうしても大家さんが著者である不動産投資本で役に立つ知識やノウハウはどれも同じような内容になってしまうのです。
唯一独自の情報があるとすれば、大家さん一人ひとりが成功まで到達したストーリーです。
多かれ少なかれどの大家さんも一定の規模に到達するまでは様々な葛藤や苦労を乗り越えています。
大家さんが書いている不動産投資本の半分はその人の自伝であることも多いです。
先輩大家さんがどのような想いを持って不動産投資を初めて、どのような過程を経て成功に至ったかの自伝は読み物として面白いです。
なので、僕自身、今でも大家さんが書いた不動産投資本を読んでます。
ただ、新しい知識やノウハウを得るというよりも、自分のモチベーション維持のためですね。
それよりは各分野の専門家が書いている本の方が学ぶべきものは多いです。
大家さんが書いた不動産投資本を10冊以上読んだら、以下の分野でそれぞれの専門書を掘り下げて行くのが良いと思います。
- 不動産取引の基本(片手仲介、両手仲介の仕組みや中間省略取引の仕組み)
- 登記簿の読み方・取得の仕方
- 路線価の読み方
- 収支シミュレーションの作り方
- 財務三表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)の作り方
- 借地借家法の基本知識
- 保証人の基本知識
- 契約不適合責任の基本知識
不動産取引に関する知識は、現役の不動産屋さんが書いた不動産業界に入社した新人向けの本を読むとよくわかります。
不動産に関する法律、会計、ファイナンスの知識については結構時間がかかりますが、宅建、簿記3級、FP2級の勉強をするのがオススメです。
ぶっちゃけ大家さんが書いた不動産投資本と違って理解するのが大変ですし、エンターテイメント性がないので面白味にかけます。
ただ、宅建、簿記3級、FP2級の勉強は投資家としての基礎体力を確実に鍛えてくれます。
僕は法律に関しては宅建で学び、会計については簿記2級で学び、ファイナンスについては中小企業診断士資格の取得を通して学びました。
別に資格を取ることがゴールではないので過度な勉強は不要ですが、資格試験の参考書は本物の知識がギュッと凝縮されています。
基礎から正確な知識を学びたい人にはオススメです。
あと、土地から新築を目指す人はディベロッパー新入社員向けの不動産開発の本もオススメです。
土地評価の仕方から建築法規、事業計画の立て方など僕たち一人ディベロッパーにも十分に役に立つ内容です。
それでも先輩大家さんのセミナーは役に立つ
ここまでさんざん大家さんが話すセミナーでは新しい知識やノウハウは得られないよとネガティブなことばかり書いてきましたが、それでもセミナーに参加する価値はあります。
実際に僕は今でも月に1回くらいのペースで先輩大家さんのセミナーに参加してますし、自分でも年に数回はセミナー講師をさせて頂いています。
不動産投資セミナーに参加することの最大の目的はモチベーション維持です。
ガンガン行動している成功者の話を聞くことで、自分も頑張ろうと思えてきます。
やる気が無い時なんかはセミナーはよいカンフル剤になります。
懇親会があるなら参加して、ぜひ対面で話を聞いてみましょう。
セミナー講師はセミナー中は良いことばかりを話してしまいがちですが、懇親会だとポロッと本音が出ることも多いです。
『セミナーでは成功談ばかり話したけど、実はこんな失敗もしてるんだよ』なんて話を聞けることも多いです。
成功した大家さんだって同じ人間です。
労せずして今の地位に上り詰めた人は皆無です。誰もが試行錯誤しながら這い上がってきた現実を教えてくれます。
また、懇親会で等身大の先輩大家さんと話していると、『この人ができるなら、自分だってできるかも』とリスクを積極的に受け入れることができるようになります(自分のマインドブロックを破るともいいます)。
また、人の投資手法を学ぶことで、気づきを得ることも多いです。
知識やノウハウといった単純なものではなく、新しいモノの考え方や発想ですね。
そのまま完全コピーすることは難しくても、自分の投資に活かせる気づきをもらえることはよくあります。
読書、実践、セミナー(懇親会)のバランスが大切
大家力を高めるためには、読書、実践、セミナー(懇親会)をバランスよく摂取することが大切だと思います。
割合でいうと次の比率が理想的。
読書:実践:セミナー=5:4:1
成功し続けている大家さんは勉強熱心な人が多いですね。
ぶっちゃけ家賃年収や物件の規模はあまり当てになりません。
前述したように、単純に不動産価格上昇の流れに乗ってラッキーパンチで規模拡大してきた人もいるからです。
懇親会でちょっと突っ込んだ不動産の話をすればその人がどのレベルの知識・経験を持っているかはすぐにわかります。
成功し続けている大家さんのもう一つの特徴は行動量がハンパなく多いこと。
毎日物件検索して、良い物件があれば不動産会社に問い合わせて、平日早朝深夜に関わらず現地も見に行く。
不動産営業マンとも積極的に飲みに行って関係を築くなど。
フルタイムの不動産会社の社員ばりに活動している大家さんも少なくありません。
このように毎日の読書と実践で自己を鍛錬し、自分へのご褒美としてセミナー&懇親会に行って英気(モチベーション)を養うくらいがちょうど良いのかと思います。
不動産投資は本当に奥が深いビジネスです。
勉強し始めると終りがありません。
僕は今になってようやくソクラテスじゃないですが『無知の知』を知りました。
自分にはまだまだ知らないことがあることに気がついたので、日々勉強です。
知識は自分を守ってくれる最高の盾です。
一緒に勉強していきましょう!
オススメnote(記事)
融資を制するものは不動産投資を制するといっても過言ではありません。首都圏にある金融機関の最新の融資条件を記事(23,500文字)にまとめました。
金融機関ごとに「借り手の属性、融資金額、金利、融資期間、相性の良い投資手法」を具体的に記載しています。
僕は今まで30行以上の金融機関で融資審査を申し込み、10行以上の金融機関から融資承諾を得てきました。その全ての経験と知識を記事に詰め込みました。
自信作ですので、ぜひ読んでみてください!
noteを読む>> 【首都圏】不動産投資向け金融機関 攻略マニュアル 2021年版
不動産投資向け融資が厳しい今でも、フルローンを引いている投資家の方々がいます。
しかも地主や富裕層ではなく、普通のサラリーマン投資家の方がです。
普通のサラリーマン投資家がフルローンを引くためにできる裏技を記事(4,192文字)にまとめました。
単なる交渉テクニックだけでなく、『銀行が投資家に何を期待しているのか』といった本質的な銀行の思考プロセスを解説しています。
銀行の本音を理解して、フルローンや金利低減を勝ち取りたい方に読んでほしいです。
noteを読む>> 不動産投資でフルローンを引く裏技
関連記事
4つの年収別に最適な不動産投資手法を解説しています。
不動産投資における3つの勝ちパターンを解説しています。
お金をかけずに実践的な不動産投資ノウハウを学ぶ方法を記事にまとめました。
https://asoburo.info/realestate/how_to_start/3590/
初心者が不動産投資を始める前に読んでほしい記事をまとめています。