『相場よりも割安な不動産を買いたい!』
収益不動産は数千万円~数億円する大きな買い物ですから、できるだけ安く買いたいですよね。
相場よりも割安な物件は基本的に市場に出る前に売れてしまいます。
それは、割安な物件が出てきた場合は、不動産会社が自社で買い取るか、懇意にしている顧客に未公開物件として販売してしまうからです。
物件が出てきた時の不動産会社の販売プロセスは次の通りです。
- 利益を3割載せて転売できるほど安ければ、自社で買い取る
- 自社で買い取るほど安くはないが、割安な物件はお得意様である自社顧客に販売する
- 自社顧客に紹介しても買い手が見つからなかった物件を市場で公開販売する(ネットで募集広告を出す)
実際に、流通している不動産の大部分(約6割)が市場に出てくる前の未公開の状態で売買されていると言われています。
そのため、相場より割安な物件を紹介してもらうためには特定の不動産会社の営業担当と仲良くなり優先的に物件を紹介してもらえる関係性を築いておく必要があります。
割安な物件とは、不動産会社が直接売主から預かる元付け物件となります。
大手仲介会社ほど元付け業者である可能性が高いので、大手仲介会社の営業担当と仲良くなることが重要です。
今回は、大手仲介の営業担当と仲良くなってお宝物件を紹介してもらうコツを解説します。
大手仲介会社の特徴
大手の不動産仲介会社には大勢のスタッフがいます。
ただ、それ以上に多数の案件が舞い込んでくるため、個々の社員は一人で多数の案件を抱え込んで忙しくしています。
もちろん大手だからといって、すべての営業担当が優秀だとは限りません。
会社の名前で営業している人もいれば、個人の能力だけで高い営業成績をあげている人もいます。
そんな中で優秀な営業担当を見つけることが大切です。
優秀な営業担当を見つけるコツは、30代前後の若手を狙っていくことです。
なぜなら、30代前後の担当者は不動産の目利きができる十分な経験値を積んでいますし、まだまだ積極的に人脈を広げていきたいと考えているからです。
そろそろ不動産業者として独立を視野に入れて準備している人も多いです。
つまり野心的な営業担当が多いのです。
さらに、若い担当者はフットワークも軽いです。
売主から預かってすぐの、まだ値段も決まっていないような案件を紹介してくれることもあります。
その場合はこちらの希望金額が通ることも多いのでお宝物件に化ける可能性があります。
営業担当に気に入られるコツ
意欲的な若手営業担当を見つけたら、彼らに気に入られる必要があります。
つまり得意客として認識してもらうのです。
そのためには、不動産会社の営業担当が何を考えているかを知ることが大事です。
端的に言えば、彼らの頭の中を占めているのは「金儲け」であると考えて間違いありません。
特に不動産会社では営業担当に歩合給を支払っているところも珍しくありません。
そのため、営業担当は自分から物件を購入してくれる可能性が高い顧客と人脈を築きたいと考えています。
一方で、利益にならない相手とは付き合いたくないと考えています。
そのため、僕たち投資家は不動産会社の営業担当に対してメリットを提示してがることが大切です。
僕たちが提示できるメリットとは次となります。
- 物件を購入できる十分な属性を持っている
- 他の投資家を紹介する
- 投資家ならではの情報提供を行う
物件を購入できる十分な属性を持っている
営業担当にとって最大のメリットは自分から物件を購入してもらい、インセンティブ(歩合給)が得られることです。
そのため、優秀な営業担当を見つけたら、自分が物件を購入する可能性の高い優良顧客であることをアピールしましょう。
具体的には次の3つの資料を準備して、営業担当に説明します。
- 属性情報(勤務先、年収、家族構成、保有資格)
- 資産情報(現金、株式、保有不動産)
- 予算(いくらくらいの物件を求めているか)
- 購入したい不動産の具体的な特徴
僕は上記3つの情報をWord1枚で作成し、営業担当に初めて会う際に渡すようにしています。
例えば以下のようにまとめています。
- 属性情報(一部上場企業勤務、年収1000万円、妻、息子二人の4人家族、宅建士、簿記2級)
- 資産情報(現金2,000万円、保有不動産 マンション2棟20部屋)
- 予算(2億円以内)
- 購入したい不動産の具体的な特徴(東京品川区、大田区、目黒区、駅徒歩10分以内、所有権、築年数30年以内、利回り7%以上)
このように自分の属性を具体的に紹介できる資料を用意すると、営業担当に「この顧客には条件にあう物件を紹介すれば、購入してくれる可能性が高い」と感じてもらえます。
また、自分の属性を開示することによって、優秀な営業担当者は「いくらまでの物件なら、この顧客は買える」と瞬時に判断します。
こうすることによって、自分が優良顧客だと認識してもらいやすくなります。
他の投資家を紹介する
不動産業者と良好な関係を構築するためには、「紹介」も大事になります。
自分の知り合いにある特定エリアで物件を探している人や、そのエリアで物件を売りたいと考えている人がいれば、営業担当に紹介してあげましょう。
どちらのケースでも不動産会社の営業担当は喜んでくれるはずです。
特に物件の売却を考えている人を紹介すると非常に喜んでもらえます。
不動産会社が物件の元付けになることができれば、売主からの売却手数料は確実に手に入るからです。
このように不動産会社の心理としては、すぐにお金になる案件、すぐに動く案件を常に求めているのです。
こうして紹介で実績を積んでいけば、やがて、皆様のところにも紹介案件が舞い込んでくる可能性があります。
場合によっては、最優先で情報を提供してくれるような義理堅い営業担当もいるでしょう。
そうなると、お得な未公開物件を紹介してもらえる確率が飛躍的に高くなります。
投資家ならではの情報提供を行う
不動産会社からただ「情報をください」と言っているだけの人は嫌われます。
こちらからも積極的にネタを提供しましょう。
不動産業者から喜ばれるネタは次の通りです。
- 融資情報
- 建築費
不動産会社は顧客に不動産だけでなく、融資情報も一緒に提案することが一般的です。
不動産を現金で買う人は少なく、ほとんどの人がローンを利用するからです。
ただ、不動産会社は仲介を行いますが、実際に銀行と融資契約を結ぶわけではありません。
そのため、意外と最新の融資情報を把握していないことも多いのです。
そのため、自分や知り合いの投資家がどのような条件で融資を受けたといった情報を提供すると非常に喜ばれます。
僕は次の融資情報は包み隠さず提供するようにしています。
- 融資が出ている金融機関
- 融資総額
- 頭金
- 金利
- 融資期間
また、不動産会社が土地を仲介する場合は、その土地にいくら位の建築費で建物が建つのかを顧客に提案できる知見が必要になります。
そのため、最新の建築単価の情報も喜ばれます。
- 施工エリア
- 構造(RC/鉄骨/木造)
- 建築単価(施工費の坪単価)
- 建築会社
業者をリスト化して、定期的に連絡を取る
不動産業者と関係性を構築するためには、業者をリスト化しておくことをお勧めします。
リストには不動産会社の得意分野をメモしておきます。
得意なエリア、得意な商品(区分、戸建、一棟アパート、土地)等です。
そうすれば、必要なときに適切にアプローチできるようになります。
リストを用意することで、より戦略的にアプローチできるようになるのです。
また、業者とやり取りした内容もメモしておきます。
例えば「以前この業者からは都内城東地区の一棟アパートの紹介を受けた。城東地区の物件に詳しい」等です。
そして、リスト化した業者に対しては、1ヶ月に一度は電話で連絡しましょう。
不動産会社には毎日大勢の新規顧客が問い合わせてきます。
一度会っただけの投資家はすぐに忘れられてしまいます。
そのため、こちらから定期的に連絡することによって営業担当に自分の存在を覚えてもらう必要があります。
営業活動は、意識してやらなければ、ついおろそかになってしまうものです。
すぐに成果が出るものではありませんし、根気がいる作業です。
ただ、業者に定期的に連絡を取ることによって、未公開のお宝物件を紹介してもらえる可能性は飛躍的に高まります。
上手に不動産業者と仲良くなって、お宝物件をゲットしましょうね!
収支計算ツールのご紹介
不動産投資で最も大切なことは『儲かる』物件を購入することです。
ただ、物件の利回りや価格だけを見ていても、本当に儲かる物件かどうかは判別できません。
例えば一見、立地が良くて、価格も手頃なので儲かりそうに見えたけど、実際に購入した後に運営経費や税金を考慮すると手残りキャッシュフローが赤字になってしまう物件もあります。
ぶっちゃけネットで検索すると収益不動産は山のように出てきますが、残念ながらほとんどの物件は儲かりません。
儲かる物件かどうかを判別するためには、自分自身で収支シミュレーションを行い、税金を支払った後に残るキャッシュフローの金額を正確に把握する必要があります。
ただ、初心者の方にとって賃貸経営において必要な運営経費を漏れなく計上するのはハードルが高いです。
また日本の税制は複雑なので、正確に税金を計算するのは至難の技です。
そのため、税金を考慮せずに収益不動産を購入した結果、想像以上の税金を支払うハメになり期待していたキャッシュフローが得られないことも多々あります。
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Excelを使うことができる方であれば誰でもOKです。
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