不動産購入

不動産投資で指値を通すための3つのコツ 仲介を味方につけよう!

セミナーやtwitterでは『不動産価格が高い中、どうやったら割安な物件が買えますか?』という質問をよくいただきます。

各国が金融緩和を終了し、利上げへと動く中で、株価はだいぶ下がってきましたが、日本の不動産価格はまだまだ高いです。

普通にポータルサイトに記載されている物件を、そのままの価格で購入しても儲かりません。

そんな中でも、割安に物件を購入する方法があります。

それは、指値をして安く物件を購入すること。

実際に僕は今までアパートを5棟購入してきましたが、どの物件も交渉して価格を下げて購入しています。

今回は不動産に指値をして、物件を安く買うためのテクニックを紹介します。

こんな人にオススメ
  • 毎回指値をするのだけれども、なかなか価格が下がらなくて困っている方
  • 仲介を味方につけて、指値を通す方法を知りたい方

不動産価格に定価はない

不動産には定価はないとよくいわれます。

理由は、不動産は相対取引で、売主と買主が合意さえすれば、どんな価格で売買してもよいからです。

売りに出されている物件の価格は、売主が勝手に決めた価格です。

その価格通りに購入する義務もありません。

売却価格は大半のケースで、相場より高めに設定されています。

理由は、不動産会社が売主から媒介契約を獲得するために、査定金額を高めに提案する傾向にあるからです。

売主側の仲介は、売主から売却のための媒介契約を勝ち取るのに必死です。

たいてい売主は複数の不動産会社に売却査定を依頼し、その中から1社と媒介契約を締結します。

一番高い査定金額を出してきた不動産会社と媒介契約を締結するケースも多いです。

そのため、不動産仲介会社は売主からの契約を勝ち取るために、相場よりもあえて高い売却査定を提示することもあります。

こうして、相場よりもやや高めの売出し価格が決められることになります。

ただ、あくまで売出し価格は、売主の希望金額です。

買主がこの価格に応じて購入するかどうかは買主の自由です。

そのため、一般的には売主がつけた売出し価格に対して、買主から価格交渉が入る形で最終的な売買金額が調整されることになります。

元付け仲介にとって、価格交渉は嫌なもの

不動産は相対取引なので、買主側にも自由に価格交渉する権利があります。

ただし、一般的に買主は売主に比べて不利な状況にあります。

それは売主から売却を依頼されている仲介会社(元付け仲介と呼ばれる)は基本的に売主の味方だからです。

これは仲介の立場を想像してみると理解できます。

媒介契約を獲得するために、どの仲介も売却査定金額を売主に提案しています。

売主からすれば、『高い』査定金額を提示してくれるから、その仲介に売却を依頼しているわけです。

それなのに、物件の売却活動を始めた直後に、仲介会社から大幅な値下げを要求されたら、売主は『当初の約束と違うじゃないか』と怒り出しますよね。

基本的に売主側の仲介(元付けといいます)は基本的に指値で価格交渉が入ることを好ましく思いません。

売却価格からあまりにもかけ離れた金額の指値が入った場合は、仲介はそもそも売主に話をもっていかないこともあります。

形式上、買主から買付証明書を受け取るのですが、仲介側で買付証明書を握りつぶしてしまうのです。

そして、売主には報告もせずに、『残念ながら買付は通りませんでした』と買主に回答します。

仲介も馬鹿ではありませんから、交渉の可能性がゼロであれば、あえて売主の機嫌を損ねるような真似はしません。

僕たち買い手はこの元付け仲介の心理をよく理解する必要があります。

基本的に、元付け仲介にとって、指値交渉は嫌なもの

この嫌な指値交渉を通してもらうためには、仲介の立場に立って交渉を進めていく必要があります。

つまり、僕たち買い手には仲介が売主に対して価格交渉しやすいように協力する義務があります。

間違っても、『こっちが客なんだから、仲介は価格交渉に応じて当たり前』という態度で臨んではいけません。

ぶっちゃけ、仲介にとってみれば、買主よりも売主の方が大切なお客様なのですから。

指値を行う前に、まずは仲介との信頼関係を築く

仲介も全ての買付を握りつぶすかというと、もちろんそんなことはありません。

仲介手数料は成功報酬です。売買がまとまらなければ、仲介は1円も収入が入りません。

仲介としてもできるだけ取引をまとめたいと思っています。

買主としっかりと信頼関係ができている場合は、買付金額に多少無理があるとしても、売主に提出して意向を聞いてくれます。

では、仲介と信頼関係を築くためには何が大切なのでしょうか?

大切なことは、仲介に『この買い手は、現実的に買える客だ』と信頼してもらうことです。

仲介から信頼してもらうためのポイントは次の3つです。

  1. 買い手の本気度を伝える
  2. 物件を購入できる属性であることを伝える
  3. 対話を通して落とし所を探る姿勢があることを伝える

買い手の本気度を伝える

物件をポータルサイトで公開すると、たくさんの買い手希望者から問い合わせが来ます。

その中には、興味本位で資料請求する人もいれば、本気で買いに来ている人もいます。

仲介には自分は本当にこの物件を購入する意欲があることをアピールする必要があります。

例えば、物件の詳細情報をもらって、良さそうな物件であればできるだけ早めに現地を訪問する。

自分で収支シミュレーションを行い、その結果を持って金融機関に融資の打診を行う。

このように自ら前向きに行動していることを仲介に伝えます。

また、本気で物件を購入しようと思えば、資料に記載していない事項に関しても質問がでてくるはずです。

そのような疑問もすぐに仲介に伝えます。

このように具体的に物件購入に向けたアクションを行うことで、買い手の本気度を伝えます。

物件を購入できる属性であることを伝える

現地調査や銀行への融資打診と並行して、仲介会社に対しても自分の属性・資産背景をアピールします。

不動産を購入するためには基本的に融資を受ける必要があります。

融資を受けるためには、購入者の資金、属性がある一定の水準以上である必要があります。

仲介には、自分が持っている資金、勤務先、年収、保有物件といった属性情報を包み隠さず報告します。

そして、自分が物件を購入できる=融資を引けるだけの十分な属性を持っていることをアピールします。

特に最近は不動産投資に対する融資が厳しいこともあり、仲介は『この客は本当に物件が買えるのか?』と常に疑っています。

まずは自分の属性を正確に説明することで、仲介の不安を取り除くことが大切です。

対話を通して落とし所を探る姿勢があることを伝える

不動産取引に交渉はつきものです。

ただ、自分だけが得しようと思っても交渉はうまくいきません。

交渉を通して、自分と関係者全員がハッピーな状態にもっていくことが大切です。

そのためには、自ら相手に歩み寄る姿勢が大切です。

例えば、自分の希望金額には到達しないが、頭金を増やすことで何とか購入できるように金融機関と交渉する。

売主が値下げを受け入れる代わりに、買主であるこちらも契約不適合責任免責を受け入れる。

土地の更地渡しが条件だったのを、古家付きで購入し、自ら解体する。その代わり解体費用分を売主に値下げしてもらう

などなど。

自分だけでなく、相手も得をするような落とし所を探りながら、徐々に売主との距離を縮めていくことが大切です。

仲介に対しても、多少歩み寄ることができる余地があることを伝えることによって、『この人は話のわかる買主だな』と思ってもらえます。

このように思ってもらえれば、仲介も売主との妥協点を探る努力を行ってくれるでしょう。

指値には根拠が必要

仲介の立場になって考えてみると、売主に値下げ交渉をするためには、交渉材料が必要になります。

お店で物を買う場合でもそうですよね。

家電量販店でパソコンを買うときも、店員に単純に値下げを希望しても価格は下がりません。

それよりは、より低価格で販売している他社のチラシを提示したり、『展示品で多少キズがついていても文句は言わないから安くしてほしい』と具体的な値下げの根拠を伝えたほうが、価格を下げてもらえる可能性が高くなります。

不動産も同じです。

売主が値下げを納得てできるような根拠を仲介に提示して、それを武器に売主と交渉してもらうことが大切です。

例えば、あらかじめ銀行に融資を打診して、銀行から融資可能金額を聞いておく。この金額を根拠に値下げをお願いする。

このとき、具体的な金融機関、支店名、支店長の名前まで出せると説得力が増します。

または、物件の外壁が傷んでいるため、外壁塗装しないと雨漏りの可能性がある。外壁塗装費用分だけ値段をさげてほしい。その代わり、購入した後で一切文句を言わない(契約では売主の契約不適合責任を免責とする)。

などです。

できる限り具体的な根拠を提示するように工夫しましょう。

指値が通らなくても諦めない

実際には、どんなに具体的な根拠を示して指値を提示しても、大半のケースで断られます。

僕も指値が希望金額通りに通るのは100回に1回くらいです。

ほとんどの場合、『端数くらいは切れるのですが、それ以上の大幅な指値は無理でした』と断れられます。

指値は基本的に通らない。通る方が珍しいと考えて差し支えないです。

では、指値が通らなかったら、スッパリ諦めるべきなのでしょうか?

実は諦める必要はありません。

物件を寝かせることで、指値が通る可能性が高まるからです。

ポータルサイトに掲出されたばかりの物件は、仲介が売主から物件を預かったばかりということも多いです。

仲介は売主に対して「まずは少し高めの価格で出して様子を見ましょう」と提案することも多いため、公開されたばかりの物件に対して指値交渉を行っても断られるケースがほとんどです。

ただし、売り出してから時間がたつにつれて、『ひょっとしてこの価格では売れないかも。。』と売主も心配になってきます。

そのようなタイミングを見計らって、再度指値交渉を行うと、いがいと指値が通ったりします。

僕の経験上、物件が公開されてから3ヶ月間経過すると、指値が通りやすくなります。

理由の一つには、売主と仲介業者との媒介契約の期限は基本的に3ヶ月間である点があります。

仲介はなんとか媒介期間が終了するまでに取引をまとめたいと考えます。

そのため、媒介契約締結から3ヶ月を経過する頃には、仲介は売主に対して『反響が少ないため、そろそろ値段を下げてみませんか?』と提案しているはずです。

売主も公開から3ヶ月間売れないと、さすがに値付けが間違っていた(売値が相場より高かった)ことに気が付きます。

3ヶ月間あれば、恐らく何人かの買主が具体的に金融機関に打診しているでしょう。

それでも売れていないということは、物件価格が高すぎて融資がつかないということです。

そのため、僕は指値を断られた物件については、3ヶ月後を目安に再度、仲介に問い合わせることにしています。

大事なポイントは、自分から仲介に問い合わせることです。

仲介から懇切丁寧に『価格が下がりそうです』という連絡が来ることはマレです。

仲介はたくさんの買主から問い合わせを受けています。

いちいち、指値交渉が失敗した投資家のことを覚えていません。

そのため、自分で指値交渉した物件はメモしておいて、自分から再度仲介に問い合わせる必要があります。

僕が指値を通した事例を紹介します。

当初、都内のアパート用地が1億円で売り出されていました。売主は不動産業者です。

物件が公開された時点で9,000万円に指値交渉を行ったのですが、その時は売主も強気でまったく価格交渉に応じてくれませんでした。

その後、半年ほど経過した時点で、たまたま売主である不動産業者のホームページをのぞいてみると、その土地がまだ販売中でした。

半年間も売れ残っていれば、業者は早く土地を処分したいと考えていると思い、再度価格交渉してみることにしました。

ちょうど業者の決算期が近づいているということもあり、決算期までに引き渡しができるのであれば大幅な値下げも可能との回答をえました。

そこで、銀行に融資審査を依頼し、融資内諾を得た段階で、再度売主の不動産業者と価格交渉を行いました。

僕の方は既に融資内諾を得ているため、価格の折り合いがつけば、業者の決算期までに土地を購入することができます。

交渉の結果、当初1億円で売り出されていた土地を8,000万円で購入することができました。

この土地には新築アパートを建築したのですが、利回りは当初6.5%から7.5%にまで上げることに成功しました。

このように一度指値交渉が失敗しても、時間がたった時点で再度交渉すれば、指値が通ることがあります。

僕は買付を出した物件はエクセルで一覧管理しています。

案件ごとに、買付金額と買付を出した日を記録しておきます。

そして、買付から3ヶ月を経過するタイミングでもう一度仲介業者に問い合わせることを行っています。

指値を行わずに満額で購入するのが最終ゴール

ここまで指値を通すためのテクニックを解説してきたのですが、実はもっとも大切なことは『指値を行わずに満額で買う』ことです。

売りに出ている物件の全てが相場よりも高いわけではありません。

中には最初から相場よりも割安な価格で売りに出される物件も紛れ込んでいます。

いわゆるお宝物件というやつです。

このような物件を見つけた場合は、『満額』で購入します。

そもそも割安な物件なので、購入希望者はたくさんいるわけです。

指値交渉してしまうと、ライバルである投資家やプロの業者に先に買われてしまいます。

ただ、投資家の方の中には、この『満額』で購入することができない人が多いです。

誰しも少しでも安く物件を買いたいと思うものです。

売主の希望金額に満額で買付を入れると、『ひょっとして相場よりも高く買ってしまうのかも?』と不安になってしまいます。

この不安を覚えるために、多くの投資家は満額で買付を入れることに躊躇(ちゅうちょ)します。

ただ、本当に相場よりも割安な物件であれば、指値せずに、満額で買付を入れても問題ありません。

むしろ満額で買付を入れなければ、その物件は買えないでしょう。

自信を持って満額で買付を入れるためには、相場を完全に理解しておく必要があります。

今の相場と照らし合わせて、『相場よりも確実に安い』と判断できるからこそ、満額買付が出せるのです。

自分の相場観に自信がない人は、満額買付を行うことはできません。

そのため、常日頃からたくさんの物件をチェックし、仲介にヒアリングすることで最新の相場観を身につけておくことが大切です。

自分の相場観に絶対の自信があれば、相場よりも明らかに割安な物件に巡り合った際に、迷わず『満額買付』を入れることができます。

どんな物件に対しても指値交渉をするというのは、初心者が陥りがちな悪癖です。そんな癖は早めに捨てちゃいましょう。

仲介がせっかく相場よりも安いお宝物件を優先的に紹介してあげたのに、投資家が更に指値交渉をしてくれば、『この投資家は相場をわかっていないな』と判断されて、見切りをつけられてしまいます。

そうなると、仲介は今後割安物件が現れたとしても、その投資家には物件を紹介しないでしょう。

そうならないように、常に自分自身の相場観を磨きましょう。

そして、相場よりも割安な物件に出会った時は、勇気を持って満額買付を出しましょう。

まとめ

必死に売主から媒介契約を勝ち取って物件を売り出している仲介会社にとって、買主からの指値交渉は基本的に嫌なものです。

それでも指値交渉を進めてもらうためには、買主自ら仲介会社との信頼関係を積極的に築くことが大切です。

実際に物件が買えるだけの属性・資産背景があることをアピールしつつ、多少の条件交渉には応じる柔軟な態度で仲介会社とやり取りすることで、信頼関係は築けていきます。

信頼関係が築けたら、値下げの具体的な根拠を提示しながら指値を行います。

万が一指値が通らなくても諦めずに、時間が経ってから再度交渉します。

そうすることで指値が指値が通る可能性が高くなります。

また、相場よりも割安な物件に出会った時は、指値をせずに満額で購入する勇気を持ちましょう。

現実には、指値が通ったり、満額で買えるような物件に出会う確率はごくわずかです。

僕自身の経験では、買付を出しても、すんなり希望金額まで下がるのは1%程度です。

それほど不動産を割安に購入するのは難しいものです。

ただ、毎日毎日物件をチェックして、買付を出す経験を積んでいけば、価格交渉のスキルも上達していきます。

そして、いつかきっと相場よりも安く物件が買える時が来ます。

一緒に頑張りましょう!

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