こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。
セミナーで講演をすると、よくこんな質問を受けます。
『今、不動産価格が高いと言われていますが、買い時はいつ来ると思いますか?』
収益不動産を購入するとなれば、最低でも数百万円必要です。
大きな一棟ものになれば数千万円から数億円という大きな買い物になります。
そのため、少しでも価格が安い時期に購入したいですね。
ただ、僕は決まって次のように回答します。
『これから不動産投資を始めたいと思っているなら、買い時は「今スグ」です』と。
今回はなぜ不動産の買い時が今なのかを説明したいと思います。
不動産バブル再来?
不動産価格が上昇して既にバブルだと言っている人がいます。
このような論調を展開する方は大手メディアに多いですね。
確かにリーマンショック以降、都内のマンション価格は30%以上も上昇しています。
都内の新築マンションの平均価格は8,000万円を超えているため、普通の会社員の手に届かなくなってしまいました。
ただ、1990年代のバブル期と比べると、不動産市場はそこまで加熱していません。
バブル期には不動産価格だけではなく、賃料もうなぎ登りに上昇していました。
ところが、リーマンショック以降は不動産価格は上昇しているのですが、賃料はほとんど上昇していません。
明らかにバブル期とは異なります。
賃料が上がらないのに、不動産価格だけが上昇しているため、利回りが下がっています。
東京都心のマンションだと利回り3%程度の物件も珍しくありません。
米国株の平均利回りが4%ですから、米国株よりもリターンが少ないということになります。
これ以上利回りが下がれば、誰も収益不動産を購入しなくなります。
米国株で構成されている投資信託買っておいた方が儲かりますからね。
そのため、最近では不動産価格にも頭打ち感が出始めています。
一方で、低金利は継続しています。
確かに物件の利回りは低いのですが、それ以上に金利が低いため、今でも不動産投資で儲けることは可能です。
バブル期は不動産投資向け融資の金利は7-9%くらいでした。
一方で、今は1-2%で借りることができます。
なので、東京のように物件の利回りが5-6%しかなくても、キャッシュフローが出ることになります。
バブル期に比べると今のほうが実質利回りは高いことになります。
また、金融機関の融資が厳しくなったと言っても、いまだ多くの地銀・信金は不動産投資向けの融資に積極的です。
初心者向けには融資を絞っていますが、不動産投資経験のある投資家に対してはまだまだ融資を出しています。
確かに2,3年前のフルローンが当たり前だった頃に比べれば厳しいですが、当時が異常だっただけです。
何の資産もない普通の会社員が数億円のフルローンを組めるのは普通に考えて異常ですからね。
今は確かに1-2割の頭金を求められますが、当たり前と言えます。
また、オリックス銀行のように一部の銀行はまだフルローンを出しています。
そのため、物件の価値さえ見定めればいつでも参入して良いタイミングと言えます。
更に、今は出口も取りやすくなっています。
バブル期には不動産の買い手といえば国内の投資家だけでしたが、今は外国人投資家が購入してくれます。
米中貿易摩擦が激化していた影響で少し中国人の購入意欲が弱まりましたが、最近になって戻ってきています。
実際に今でも東京の築浅物件は中国人投資家が現金で購入することも多いです。
少し前までは、中国人投資家はタワーマンション等の区分を中心に買っていましたが、最近では一棟ものを購入することが増えています。
それだけ外国人投資家が日本の不動産投資に慣れてきた証拠でしょう。
外国人投資家が好むのは東京の物件です。
不動産投資においては東京がダントツで強いです。
その理由は、外国人投資家が日本の不動産に投資する際に、一番有名なのが東京だからです。
東京は日本一大きな都市です。
僕たち日本人にとって見れば、二番目に大きな都市は大阪であるとすぐにわかりますが、外国人は二番目に大きな都市のことなんて知りません。
例えば、イギリスの第一の都市はロンドン(人口886万人)です。
じゃあ、第二の都市はどこでしょう?
意外とわかりませんよね。
正解はバーミンガム(人口114万人)です。
僕もググって初めて知りました(^-^;)
同様にタイの第一の都市はバンコクです。
でも、第二の都市はよくわかりませんね(正解はチェンマイです)。
これくらい知名度は1位と2位の間では雲泥の差があるんですね。
そのため、外国人投資家に売却することを考えると、日本で一番大きな都市である東京が断然強いんです。
そのため、多少価格が高くても東京で不動産を購入しておけば、将来売却する時も安心でしょう。
不動産に定価はない
不動産の良いところは「価格が決まっていない」ところです。
もちろん売り出されている物件には売値がついています。
でも、スーパーやコンビニの商品と違って、不動産は値引き販売が当たり前です。
売主も『価格交渉』が来ることを想定して値段をつけます。
そのため、一般的に売りに出されている物件の売却価格は相場並~ちょっと高めで設定されていることが多いです。
また、売却を依頼された不動産会社も売主との媒介契約を取りたいために、相場より少し高めの売却価格を提案します。
売主は1円でも高く売れる不動産会社に売却を委託したいですからね。
こうして、ポータルサイト等で出ている不動産の販売価格は相場より少し高めで設定されることになります。
ただ、不動産の場合は価格交渉ができます。
不動産は相場があるだけで、実際の購入価格は取引を行う当人同士が自由に決められます。
売主の状況によっては安く売ってもらえることもあります。
例えば次の3パターンに該当する場合、安く買える可能性が高いです。
- 決算が迫っていて利益を出すために早く売却したい
- 他の債務を履行するために所有物件を処分したい
- 相続税を支払うために不動産を売却したい
この3つのケースに該当する場合は、相場に関係なく物件を安く仕入れることが可能です。
つまり、どんな時代でも不動産を安く買うチャンスはあるということですね。
初心者がお宝物件を買うのはムリ
『じゃあ、相場より安く不動産を買うぞ~!』と張り切る方もいるかもしれません。
ただ、正直に言うと、初心者の方が相場よりも安く購入するのは難しいです。
というのも、相場よりも安く買える物件というのは、難易度の高いものだからです。
例えば、初心者の方がほしいと思うのは次のような物件です。
- 都内の駅から徒歩数分
- 築浅
- 所有権
- 満室
- 清掃が行き届いているキレイな建物
ハッキリ言うと、このような誰もが欲しがるような物件が相場より安く売りにだされることはありません。
もしあったとしてもプロの不動産業者が現金で速攻買うので市場に出回りません。
なので、好条件の物件を割安で買おうとしても無駄です。
僕も最初の頃は指値を入れ続ければなんとかなると思ったのですが、まったく値段が下がりませんでした。
じゃあ、相場よりも割安な物件はどんなものかと言うと、次のようなものになります。
- 見た目ボロボロで、空室だらけの築古アパート
- 一見どんな建物が建つかわからないような変形地
このように、普通に購入するだけだと儲からない物件は相場よりも安く購入することが可能です。
ただ、このような物件は次のように手を加えることでお宝物件に生まれ変わります。
- ボロボロの建物をフルリフォームする
- 設計プランを工夫して、変形地に収まる建物を新築する
つまり、お宝物件=手を加えれば儲かる物件ということになります。
ただ、初心者の方がいきなりお宝物件を購入しても、活用するノウハウ、資金力がないので手に負えないことが多いです。
そのため、最初はそこまで手を入れなくても利益が出る物件を相場並の価格で購入するのが現実的なアプローチとなります。
そのような物件では大儲けはできないかもしれませんが、経験と実績を積むことができます。
そして、コツコツと経験と実績を積んで大家としてレベルアップすれば、いずれ難易度の高いお宝物件を買える実力が身につきます。
そうすれば、プロの不動産業者や成功大家さんと同じ土俵で儲かる物件を購入できるようになります。
それなのに、最初から相場より安い物件を買うことに固執して、いつまでも不動産投資を始めなければ、経験と実績が積めません。
つまり、いつになってもお宝物件を購入することができないのです。
これはある意味、人生において最も価値の高い『時間』を浪費していることになります。
不動産投資はある意味、時間をお金に変えるビジネスといえます。
多少利回りが低い物件を購入しても、何十年も保有してればいずれは借金を完済し、資産を構築することができます。
そういう意味では不動産投資は早く始めたほうが有利なビジネスと言えます。
最初は相場並の物件しか購入できないかもしれませんが、まずは『始める』というスタンスが大事だと思います。
買い時はいつ? 今でしょ!
そのため、僕は初心者の方から『不動産の買い時はいつ?』と聞かれたら、『今スグです』と回答しています。
もちろん市場トレンドによって不動産価格は上下しますが、基本的に将来の不動産市況を予想することなんて誰にもできません。
価格はもっと上がるかもしれないし、下がるかもしれません。
価格の下落を待っている間に、僕たちの最大の資産である『時間』を消費してしまいます。
それよりは、経験と実績を積むために、今スグに始めることをオススメしています。
そして、投資家としてレベルアップしていけば、難易度の高いお宝物件にチャレンジすることができるようになります。
お宝物件が扱えるようになれば、どんな市況であれ相場よりも割安な物件を購入することができます。
実際に不動産のプロは好景気でも不景気でも継続して物件を買い続けます。
相場より安く購入できれば、スグに売却して確実に利益を出すことができますからね。
不動産が高くてなかなか良い物件に巡り会えないと思っている方は、ぜひ一歩を踏み出してみてください!
最初は割安な物件を買うことは難しいかもしれませんが、経験と実績を積んでいけばきっとお宝物件を購入できるようになります。
一緒に頑張りましょう!
最後に
買い時は『今スグ!』とお伝えしましたが、最初の物件を購入する前に最低限の不動産投資の勉強をするようにしましょう。
間違っても、不動産会社が主催するセミナーに行って、営業マンから勧められるがままに物件を購入しちゃダメです。
最低限、自分自身で物件の税引き後のキャッシュフローを計算できるだけの知識は身につけてから物件を購入しましょう。
最後に『不動産投資の勉強の仕方』の記事を紹介しますので、参考にしてみてください。
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