不動産市況 PR

今の不動産投資は難易度が高い 安易に物件買っちゃダメ!

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コロナで投資マネーがジャブジャブに市中に出回っているためか依然として不動産投資熱は高い状態です。

セミナーや大家の会に行っても、「今から不動産投資始めたいと思ってます!」という熱い気持ちを持っている初心者の方が沢山いらっしゃいます。

ただ、ぶっちゃけ今の市況で不動産投資を始めるのはかなり難易度が高いのが事実です。

理由は簡単で『不動産価格が上昇し続けているにも関わらず、空室が増えているから』です。

つまり高い価格の収益物件になんとか融資をつけて購入しても、その後の賃貸経営はハードゲームという厳しいという状況なのです。

過去の経験則で言えば、不動産価格と家賃は基本的に同じトレンドを推移していました。

不動産価格が上昇すれば、家賃も上がる。

不動産価格が下がれば、家賃も下がる。

正確に言うと不動産価格の変化の方が早くて、その後半年~1年遅れで家賃も変化していました。

ただ、不動産価格と家賃は同じベクトルを向くというのが常識でした。

ところが、コロナという特殊事情の昨今では、不動産価格は上がっているのに、家賃は下がるという今まで出会ったことのない異常事態が発生しています。

今回は現在発生している不動産異常事態を解説しつつ、この異常事態を乗り切るための処方箋について僕なりの意見を述べたいと思います!

不動産価格は上昇し続けている!

これは皆様感じてらっしゃることだと思いますが、

不動産価格いつまで上がるんじゃい!

僕は大家を始めてから10年経ちますが、毎年のように不動産価格が上昇しています。

不動産家価格が上昇するニュースを見るにつけ、『さすがにそろそろ不動産価格は天井だろう』と感じつつも、僕の期待を裏切るかのように不動産価格はぐんぐんと上昇しております。

以下のグラフは東京23区の中古マンションの㎡単価の推移を表したグラフです。

出典:東日本不動産流通機構

2020年4月にコロナ騒動が始まって以降、価格が右肩上がりで上昇しているのがひと目でわかりますね。

上昇率はなんと+22%です(2020年4月比)。

ぶっちゃけアベノミクスの影響で2020年までも不動産価格は上昇を続けていたじゃないですか。

東京の新築マンション平均価格も8,000万円を超え出して、さすがに天井だろなーと思っていたところで、コロナがやってきました。

世界中の政府や中央銀行がお金をばらまいてくれたおかげで、不動産価格は更に上昇を続けることになりました。

いまや東京の新築マンションでは1億円超えは珍しくありません。

まさに90年代バブル再来ですね!

ちなみに実需向けの不動産以外にも収益不動産の価格も着実に上っております。

出典:健美家

こんな高値でほんと誰が買っているんだと思いますが、意外とこのご時世でもガンガン買い増している投資家の方も多くいらっしゃいます。

その勇気には脱帽です。

空室は増えて家賃は下がっている

そんな絶好調の不動産価格とは裏腹に、足元の賃貸物件の空室は着実に増えています。

次は首都圏の不動産在庫の推移です。

売り物件の在庫が毎月減少しているのに、賃貸物件の在庫(つまり空室)が右肩上がりで上昇し続けているのが分かると思います。

出典:東日本不動産流通機構

先ほど述べたように物件は飛ぶように売れているわけですよ。

そのせいで、不動産価格自体はぐんぐん上昇しつづけてます。

ただ、一方で賃貸物件の在庫はどんどん増えてます。つまり空室が増えてるんですね

空室が増えると当然家賃も下がってくるじゃないですか。

現実はその通りで家賃も下落しています。

以下のグラフは東京23区の賃貸物件の家賃推移です。

出典:アットホーム

コロナが開始した直後はテレワーク用に広い部屋のニーズが上がったためにファミリー物件の家賃は上昇しました。

ただ、最近はファミリー物件の家賃も下落傾向です。

ワンルーム物件はコロナ前がピークで、その後家賃は右肩下がりです

僕の所有物件は全て東京23区で単身用なので、まさにこの家賃下落を身を持って体感している感じです。

ぶっちゃけ大家になって10年経ちますが、今年が一番退去が多いし、空室期間が長いです。

東京の大家さん辛いっす(涙)

東京の単身者賃貸ニーズが激減している理由

今都内で単身者用の物件に空室が出るとぶっちゃけ埋めるのは相当大変です。

僕の経験上家賃を下げたことは今までないのですが、今年に限っていうと最初から家賃を下げて募集しています。

平均して5%くらいは家賃下げて募集している感じですね。

家賃を下げずに頑張ってみたのですが、全然反響は増えないので空室が続くよりマシだと思って家賃を下げています。

じゃあ、どうしてここまで都内の単身用賃貸が苦戦しているかというと2つの大きな原因があります。

1. 法人需要がない

毎年秋は賃貸の繁忙期にあたります。

通常であれば9月~10月頃に会社の人事異動が発表されて、そのタイミングで転勤や転居ニーズが増えます。

大手の会社であれば社員を転勤させるのであれば法人借り上げすることも多いので、法人から借り上げ社宅用に賃貸物件を借りたいというニーズが高くなります。

それが今年は法人需要がほぼゼロでした。

コロナはようやく落ち着いているのですが、それでもまだまだ転勤を控えたり、テレワークを継続する企業が多いようです。

特に家賃が高めの単身用物件(都内だと家賃8万円~12万円)は法人の借り上げ比率が高いです。

そのため、高価格帯の単身者物件は特に入居付に苦戦している印象です。

2. 学生ニーズも少ない

都内の単身物件のニーズが少ない2つ目の理由として学生ニーズが少ないことが挙げられます。

コロナ禍の中で、大学生のオンライン授業は完全に定着しました。

今年の秋以降にコロナが落ち着いてからも基本的にオンライン授業を続行する大学がほとんどです。

以前のように完全オンラインではありませんが、ゼミや実験以外の大講義はオンライン授業がメインとなっています。

ひょっとするとこの通常講義はオンラインで受講するというスタイルは今後コロナがなくなっても定着するかもしれませんね。

講師の話を大勢が一方的に聞くスタイルであればわざわざ大学の講義室に行く必要はあまりありません。

そのため、大学生は以前のように毎日学校に通学する必要がなくなっています。

ゼミやサークル活動がある日だけ学校に通えば良いわけです。

毎日学校に通うならば学校の近くに住んでいる必要がありますが、週に1,2回しか通学しないのであれば少し離れた場所に住んでいても問題ありません。

都内の大学であれば、今までは群馬、茨木、栃木あたりに住んでいた学生は東京で一人暮らしするのが普通でしたが、週1,2回の通学であれば実家から通うことを選択する学生も増えているようです。

そのため、学生の賃貸ニーズも減少しています。

こうして法人や学生のニーズが減少している結果、都内の物件を埋めるためには残念ながら家賃を下げざるを得ないという状況です。

以前と東京に住んでいる人の中でもコロナで給料が下がり、少しでも安い家賃の物件に引っ越したいというニーズはあります。

そのため、明らかに相場よりも家賃が低いお得物件は多少古くても決まっています。

意外と12~14㎡くらいしかない3点ユニットの狭小ワンルームの方が家賃が低いため入居率が良い状況です。

その逆で家賃8万円以上の高価格帯のワンルームの家賃は下がっています。

そのような高価格帯のワンルームマンションは敷金礼金ゼロゼロは当たり前で、加えてフリーレント1ヶ月、広告費も3ヶ月分、ペット可と埋めるためにはなりふり構わない物件も増えてきました。

これじゃあ地方のワンルームの募集条件と同じですよね。

それくらい東京のワンルーム賃貸ニーズは減少しているということです。

あー、なんか書いていて気分がブルーになってきた^^;

この異常事態を生き残るために!

ただ、僕たち不動産投資家はこのような異常事態でも生き抜いていかないといけません。

一度大家になると決めた以上はそう簡単にやめるわけにはいきません。

なんとか皆で知恵を絞ってこの逆境を乗り切らねばなりません。

まず、この『物件価格は高いけど、家賃が下がり続けている異常事態』で一番やってはいけないことは、物件の高値掴みです。

キャッシュフローがほとんどでないような価格で物件を購入してしまうと、その後の賃貸経営が本当に大変です。

今は家賃が下落局面です。

物件を購入してから退去がある度に家賃が下がることは覚悟した方がよいでしょう。

少なくとも物件購入後に家賃が10%程度下がっても十分にキャッシュフローが得られる価格で物件を購入したほうが良いと思います。

ただ、今は物件価格は超高いです。

キャッシュフローが潤沢に稼げるような優良物件はほとんど市場に出てきません。

不動産投資は時間を味方につけて行うゲームなので、早く始めた者が有利な世界です。

そのため、時には多少高い物件であっても購入に踏み切る判断をしないといけない時もあるでしょう。

そんな時はしっかりと頭金を入れて購入した方が良いと思います。

不動産投資セミナーに行ったりするとフルローンを喧伝するような方もいまだに多いですが、フルローンが有効なのは物件をめちゃくちゃ安く購入できる場合だけです。

普通の利回りの物件でフルローンを組むと返済比率が高くなり賃貸経営でつまずく可能性が高くなります。

そのため、どうしても高めの価格で物件を購入する際には、しっかりと頭金を入れて、返済比率を下げる努力が必要になります。

どうしても物件を購入する前は人間は楽観的に物事を考えがちです。

かくいう僕も欲しい物件が見つかると、ついつい自分で甘いシミュレーションをしてしまいがちです。

『この物件は立地が良いから空室はほとんどでないだろう。出ても家賃を上げて募集できるだろう』

『物件の見た目は綺麗だからしばらく大規模修繕費用は必要ないだろう』

こんな風に考えちゃいます。

ただ、僕の経験上、楽観的なシミュレーションで物件を購入してしまうと、後で痛い目を見ることが多いです。

実際に経験するとわかりますが、購入後に空室が埋まらずに、家賃を下げるのは本当に辛いです。

家賃を下げると当然ながら収入は減ります。

しかし借金の返済金額は減りません。

キャッシュフローだけがどんどん減っていくのです。まさに真綿で首を締められている感覚です。超辛いっす。

なので、欲しい物件が見つかった時はしっかりと冷静になって、厳し目にシミュレーションしましょう。

シミュレーションの結果、安全に賃貸経営できないと判明した場合は、潔く撤退するという判断も必要です。

今は無理をして購入しない方が良い時期です。

心配しなくても物件は次から次へと出てきます。

物件に惚れてしまってはダメです。

よく言われることですが、不動産の世界は千3つです。

1000物件見ても購入に値する物件は3件ほどしかありません。

それほど物件を購入するのは難しいです。

特に今のように不動産価格が高騰している時代では魅力的な物件に出会える確率は非常に少ないです。

じゃあ、どうすればよいかというと、とにかく毎日物件を検索し、不動産会社に問い合わせる数を増やすしかないと思います。

そして自分が安定して運営できると思う価格にできないか売り主と交渉する。

今の時期でも優良物件を購入し続けている投資家はいます。

そのような方々は例外なく行動力が人並み外れて多いです。

諦めずに淡々と数多くの物件問い合わせと価格交渉をしている人に女神は微笑みます。

一緒に頑張りましょう!

収支計算ツールのご紹介

不動産投資で最も大切なことは『儲かる』物件を購入することです。

ただ、物件の利回りや価格だけを見ていても、本当に儲かる物件かどうかは判別できません。

例えば一見、立地が良くて、価格も手頃なので儲かりそうに見えたけど、実際に購入した後に運営経費や税金を考慮すると手残りキャッシュフローが赤字になってしまう物件もあります。

ぶっちゃけネットで検索すると収益不動産は山のように出てきますが、残念ながらほとんどの物件は儲かりません。

儲かる物件かどうかを判別するためには、自分自身で収支シミュレーションを行い、税金を支払った後に残るキャッシュフローの金額を正確に把握する必要があります。

ただ、初心者の方にとって賃貸経営において必要な運営経費を漏れなく計上するのはハードルが高いです。

また日本の税制は複雑なので、収益不動産を購入することによってどれだけ税金が増えるのかを計算するのは至難の技です。

そのため、税金を考慮せずに収益不動産を購入した結果、想像以上の税金を支払うハメになり期待していたキャッシュフローが得られないことも多々あります。

そこで、初心者の方でもカンタンに税引き後のキャッシュフローを計算できるツールを作りました!

Excelを使うことができる方であれば誰でもOKです。

不動産業者から手に入れる販売図面から必要な項目をExcelにインプットするだけで、35年分の税引き後キャッシュフロー及び、売却後の手残り金額が自動計算されます

印刷すればそのまま銀行に提出できる事業計画書にもなります。

手間をかけずに本格的な事業計画書を作りたいという方にオススメです!

JOJO収支計算ツールを詳しく見てみる>>こちら

オススメnote(記事)

融資を制するものは不動産投資を制するといっても過言ではありません。首都圏にある金融機関の最新の融資条件を記事(23,500文字)にまとめました。

金融機関ごとに「借り手の属性、融資金額、金利、融資期間、相性の良い投資手法」を具体的に記載しています。

僕は今まで30行以上の金融機関で融資審査を申し込み、10行以上の金融機関から融資承諾を得てきました。その全ての経験と知識を記事に詰め込みました。

自信作ですので、ぜひ読んでみてください!

noteを読む>> 【首都圏】不動産投資向け金融機関 攻略マニュアル 2021年版

不動産投資向け融資が厳しい今でも、フルローンを引いている投資家の方々がいます。

しかも地主や富裕層ではなく、普通のサラリーマン投資家の方がです。

普通のサラリーマン投資家がフルローンを引くためにできる裏技を記事(4,192文字)にまとめました。

単なる交渉テクニックだけでなく、『銀行が投資家に何を期待しているのか』といった本質的な銀行の思考プロセスを解説しています。

銀行の本音を理解して、フルローンや金利低減を勝ち取りたい方に読んでほしいです。

noteを読む>> 不動産投資でフルローンを引く裏技

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