こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。
今回は、不動産会社で戸建・マンションの販売を担当している現役営業マンのTOKIさん(50代、男性)に東京23区で区分マンションを2戸バルク(一括)購入した際の体験談を語って頂きました!
TOKIさんは通常なら価格交渉がほとんどできない都内の区分マンションをバルクで購入することで値引を成功させています。
バルク購入は値引きの可能性も高くなり、しかも購入に関わる諸手続き(融資付、売買契約、登記)も一回で完了します。
区分マンション投資を対象にしており、更に投資のスピードを上げていきたいと考えている方にオススメの内容です。
TOKIさん
メーカーに勤務していましたが、40歳の時に本社移転を機に不動産業界へ転身。
不動産業界では賃貸仲介、賃貸管理、戸建・マンションの売買等、10年のキャリアがあります。現在は自分自身でも投資用区分マンションを購入し、不動産投資家として活躍しています。
賃貸ニーズの高い首都圏の区分を探し始める
私は関西地方の不動産会社で勤務するアラフィフ会社員です。
妻と中3と中1の娘がいます。
今後の資産形成において投資は不可欠と考えた時、自分の経歴も生かしてやはり不動産投資しかないなと思いました。
性格的に慎重な面があり、いきなり大きな負債を抱えるのは怖かったので、最初の物件は自宅のマンションの別の階を現金購入しました。
※その際の体験談はこちら
そこで次の一手を検討していたところ、次は融資を使って物件を購入したいと考えました。
賃料も上昇傾向にある東京の区分ワンルーム、オーナーチェンジ物件をコツコツ買って行こうと思いました。
オーナーチェンジ物件とは、すでに入居者が住んでおり、購入すればすぐに家賃収益を得ることができる物件のことです。
融資を使うとなると返済が滞るのが怖いので、オーナーチェンジ物件に絞って物件を探すことにしました。
東京の区分ワンルームは、場所を間違わなければ、賃料も高く取れ、空室期間もほとんどありません。
間取りはワンルームに絞って探すことにしました。
ファミリータイプは専有面積も広いため、リフォーム費用が高くなります。
一方で、ワンルームは専有面積が少なくリフォーム費用も少なくて済むため、運営効率が高くなります。
また、今後、東京には若い単身世帯が流入し続けるため、賃貸ニーズも問題ないだろうと考えました。
ただ、その反面、東京の区分は利回りは低く、キャッシュフローもあまり多くでません。
しかも区分マンションは1戸ずつコツコツと購入していく必要があります。
区分ワンルームを買い進めると決めたものの、年齢のこともあり、余りゆっくりはしていられません。
どうすればスピードを上げることが出来るか模索する日々が始まります。
資産を増やすスピードを上げる方法を検討
どうにかして一気に増やす方法はないかと模索していたところ、不動産会社より2戸一気に購入できるバルク物件の紹介がありました。
バルク物件とは、一人のオーナーが複数の所有物件を1度に売り出ししている物件のことです。
多い時は数十戸を一度に売却というケースもあります。
上手くいけば一気に2戸増やすことが出来るので、前向きに検討することにしました。
融資を受けて購入!
事前に某銀行より3000万までは融資可能ということで解答を得ていました。
東京の中古区分ワンルーム物件なら3戸購入が可能です。
ただし、旧耐震基準の物件は融資NGなので、新耐震物件のみ対象となります。
今回の物件は新耐震基準でしたので条件を満たしています。
物件価格は2戸で2000万程度だったので融資枠には収まりますが、一度に2000万借りることができるかというのがポイントでした。
銀行にその旨打診したところ、融資枠も十分あるので問題ないとの回答を得ました。
その結果、バルク物件を2戸まとめて購入することを決めました。
今回購入した物件は下記の通りです。
1部屋目
所在地 | 東京都台東区 上野駅徒歩10分 |
---|---|
構造 | SRC10階建て3階(64戸) |
築年数 | 築30年 |
物件価格 | 950万円 |
表面利回り | 7.5% |
家賃収入 | 月額6.0万円 |
2部屋目
所在地 | 東京都台東区 上野駅徒歩10分 |
---|---|
構造 | SRC10階建て8階(64戸) |
築年数 | 築32年 |
物件価格 | 950万円 |
表面利回り | 7.5% |
家賃収入 | 月額6.0万円 |
物件は3階と8階にある区分ワンルームです。
最寄り駅の山手線上野駅まで10分と単身者の賃貸需要も多いエリアです。
管理費と修繕積立金はそれぞれ次の通りでした。
- 管理費:6,000円/月
- 修繕積立金:4,000円/月
いずれも相場並で格別高くありません。
また修繕積立金の積立額も4000万程度あり、次の大規模修繕も十分に行える体力があると判断しました。
まとめ買いすることで価格交渉がスムーズに
通常ですと東京の区分ワンルームは人気が高いため、売り主はほとんど価格交渉に応じてくれません。
しかし今回は2戸一括売却であるため、購入者も少ないと思い、思い切って価格交渉をお願いしてみました。
物件価格980万+1040万=2020万を1900万で指値したところ、売主より承諾を得ることができました!
約6%の値下げです。
人気の高い東京の区分でも、まとめ買いすれば結構大きな指値が受け入れられることを実感しました。
売り主さんは現金を早く欲しいため、契約を早くまとめたかったようです。
もともとは利回りは6.9%でしたが、値下げできたため、最終的な表面利回りは7.5%まで上がりました。
融資条件は次の通りです。
金融機関 | オリックス銀行 |
---|---|
金利 | 2.575% |
融資額 | 1700万(頭金200万円) |
融資期間 | 30年 |
毎月の返済額 | 69,000円 |
毎月の家賃収入が2戸合わせて12万円あるので、ローン返済、管理費・修繕積立金の支払いを終えても毎月4万円ほどキャッシュフローがあります。
登記やローンの手続きも1回で
不動産の契約で面倒なのが、登記のための公的証明書集めやローンの手続きです。
サラリーマンの方は平日、印鑑証明や住民票集めをするのはなかなか面倒だと思います。
またローンの手続きも平日に行う必要があります。
融資申し込み、面談、金銭消費貸借契約、そして決済日に融資という流れになりますが、それぞれ必ず銀行担当者と面談しないといけません。
バルク案件で2戸まとめて購入する場合はこういった作業も1回で済みます。
細かいところでいうと、司法書士が当日決済に立ち会う費用として10000円~15000円取られますが1回分で済みます。
売買契約書や金銭消費貸借の印紙代も1回分で済みます。
バルク案件を購入することで、時間はもちろん、費用面でも大きく節約することができます。
不動産投資は一気に利益を出せる投資ではないので、こういった細かい積み重ねが実は大きかったりします。
遠方物件は信頼できる管理会社に任せる
今回、首都圏の物件を購入するに当たって、一番悩んだのがこの管理会社でした。
1戸目は、自宅マンションと同じということで自主管理をすることにしましたが、神戸市に住んでいるので首都圏の物件を自主管理するというのはまず無理です。
そこで、物件を紹介してくれた不動産会社から首都圏の管理会社を数社紹介してもらいました。
私が管理会社を選ぶ際に気を付けたポイントとしては、次の通りです。
- 管理手数料
- 管理戸数
- インターネットで積極的に入居者募集しているかどうか
管理手数料は、月額家賃の3%~7%と幅がありました。
管理手数料の東京の相場は5%ですので、そんなに大きくずれていない感覚です。
また経験上、築古の物件の管理は手間がかかるため、管理費用はケチるべきではないと考えています。
管理戸数については、余り少ないと管理ノウハウが蓄積されていない可能性があると考えたため、5000戸以上管理している大手の管理会社に絞りました。
そして一番大切なのがインターネットで積極的に入居者募集しているかどうかです。
最近の入居希望者は確実にインターネットで物件を検索してから店舗を訪問します。
そのため、インターネットでの募集に積極的な管理会社であるかどうかで、入居率は大きく異なります。
私のやり方は、スーモやホームズのような大手の賃貸ポータルサイトに掲載している募集広告の数をチェックします。
そして、自分の持っている物件の近辺でより多くの賃貸募集広告を出している管理会社をピックアップします。
私の物件は上野駅にあるので、上野駅で募集広告を出している管理会社を全て確認しました。
自分の物件の募集広告を出してもらうのは当たり前ですが、自分の物件以外の募集広告も積極的に出している会社を選ぶべきです。
インターネットに掲載する募集広告が多ければ多いほど、その管理会社へ問い合わせる人の数は増えます。
問い合わせが入ると、管理会社は平均して問い合わせ物件を含めて3件ほど紹介します。
その3件の中に自分の物件が入れば、他の物件に問い合わせに来てくれた人に対しても自分の物件をアピールすることができます。
そのため、自分の物件と同じエリアでより多くの募集広告を出している管理会社を選択することが重要です。
最終的に選んだ管理会社の条件は、下記の通りです。
- 大手管理会社
- 管理手数料 4%
- 管理戸数 15,000戸
- 上野駅で最も多くのネット募集広告を出していた
ちなみに管理会社は入居率を公表しているところも多いですが、あまり信じていません。
入居率の計算の仕方は不動産会社によって様々で、退去した翌日から空室だとカウントする会社もあれば、退去して原状回復工事が完了してから初めて空室だとカウントする会社もあります。
また、管理している物件のあるエリア、築年数によっても入居率は変化します。
都心の築浅マンションばかり管理している管理会社と、地方の築古物件ばかり管理している管理会社では入居率は全然違いますからね。
そのため、入居率は参考程度に考えておけば良いと思います。
まとめ
今回運よくバルク案件を購入することができました。
バルク案件は販売しにくいため、不動産会社が不動産ポータルサイトに販売広告を出したがりません。
そのため、懇意になった不動産会社から情報を得るのが近道です。
私の場合は、首都圏の物件を紹介してくれる不動産会社数社にバルク案件を購入したいことを事前に伝え、しかも融資枠まで取れていることを説明していました。
区分マンションで資産を増やしていきたい人の悩みは、1戸ずつしか購入できず資産拡大に時間が掛かることですが、バルク案件を上手く活用すれば一気に資産を増やすことも可能です。
効率的に資産を拡大したいと考えている方にはオススメの投資手法だと思います。
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