融資

借地物件を購入すると、次の融資が出なくなる? 借地物件を所有している現役大家が真実を伝えます!

こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。

借地物件を購入すると、銀行からの評価が悪くなり、次の融資が出なくなるのですか?

僕が借地物件を所有しているとセミナーで話をすると、このような質問を受けることがあります。

借地物件は所有権に比べて利回りが高いことが多いです。

都内だと借地権の物件は利回りが1~2%は高いです。

そのため、割安に購入できるとあって、一部の投資家からは人気です。

ただ、借地権は所有権と違って金融機関の評価が低くなる傾向にあります。

その結果、財務内容が悪化して、次の融資が出にくくなると言われています。

結論から言うと、『借地物件を保有していても、金融機関を選べば融資を受けることは可能です』。

今回は、『借地物件を購入した後に、新規融資を受ける方法』について解説していきます。

借地物件とは

借地物件とは、土地の所有者である地主さん(底地権者)から土地を借りて、その土地の上に建物が建っている物件のことです。

そして土地を借りる権利のことを、借地権と言います。

借地権には、旧法借地権と新法借地権と2つが存在します。

1992年に借地借家法が制定されたのですが、借地借家法制定以前に発生した借地権のことを『旧法借地権』、それ以降に発生した借地権のことを『新法借地権』と言います。

旧法借地権と新法借地権の最大の違いは次の通りです。

旧法借地権の場合は、借地期間(20~30年)が終了しても、借地人が希望すれば更新することができます。基本的に地主(底地権者)は更新を拒否することができません。

新法借地権の場合は、借地期間が終了した場合に借地人は無償で地主に土地を返還する義務があります。

一般的に流通している借地権つきの収益物件は旧法借地権であることがほとんどです(販売資料に必ず、新法・旧法どちらかは明記されています)。

そのため、基本的に借地人は更新料を地主に支払うことで、更新できる(=半永久的に土地を使用し続けることができる)ことになります。

金融機関による借地権の評価方法

金融機関が収益不動産の評価を行う際には土地と建物をそれぞれ分けて評価します。

土地の場合は国税庁が出している路線価を参考に評価額を算出します。

建物の場合は、建物の再調達価格をベースに評価額を算出します。

その土地と建物評価額の合計が物件全体の評価額(=担保価値)となります。

金融機関が収益不動産に融資をする際には、この担保価値と販売価格を比較します。

担保価値が販売価格を上回っている場合はフルローンが出ることもあります。

ただ、ほとんどのケースでは担保価値は販売価格よりも低いです。

特に東京のように土地値や建築単価が高いエリアの場合、物件の担保価値が販売価格の半分以下ということもザラにあります。

そのため、この物件に融資を引くためには、基本的に販売価格と担保価値の差額と同額の頭金を入れる必要があります。

すると、次のような疑問が生まれてきます。

『借地物件の場合、土地は地主の持ち物だから、金融機関は担保評価をしてくれないんじゃないの?』

借地物件、つまり借地権の担保評価をどのように行うかは金融機関によって大きく異なります。

借地権の評価方法

都市銀行 担保価値無し
地方銀行 担保価値無し
信用金庫 借地権割合で評価する信金もある

結論から言いますと、信用金庫以外は借地権に担保価値を認めてくれません。

そのため、都市銀行や地方銀行で借地権の物件に対して融資を引くためには、かなり大きな頭金を入れる必要があります。

平均すると物件価格の50%ですね。

そのため、借地物件を購入する際には、都銀、地銀は対象外になります。

一方で、信用金庫の中には借地権の担保価値を認めてくれるところがあります。

そのような信用金庫は借地権割合に基づいて借地権の評価を行います。

借地権割合とは、土地の価値のうち、借地権の割合を示す指標です。

これは国税庁が作成している路線価に記載されています。

借地権割合は地域によって異なるのですが、概ね50~70%程度です。

都市部にいくほど借地権割合は高くなる傾向にあります。

例えば土地の価値が1億円あるとします。

そして、借地割合は70%です。

借地権の担保価値を評価する金融機関であれば、借地権は7,000万円と評価してくれます。

借地権の物件を購入する場合は、信金がベスト

このように借地権の物件を購入する場合は、借地権に担保価値を認めてくれる信用金庫に融資を打診するのがベストです。

実際に僕も2号物件(アパート)は借地物件ですが、近所の信用金庫から融資を引いています。

ただ、信用金庫の中でも借地物件に融資をしてくれるところは少数派です。

そのため、借地物件を購入する前にいくつかの信用金庫を回って、借地物件への融資が可能かどうかをヒアリングしておくと良いでしょう。

僕が購入した借地物件

ここで、僕が実際に購入した借地アパート(2号物件)を紹介したいと思います。

  • 立地:品川区 東急目黒線 駅徒歩5分
  • 構造:2階建て木造アパート(1K x 10部屋)築14年
  • 面積:建物233㎡、土地237㎡
  • 用途地域:一種住居(建ぺい率60%/容積率300%)
  • 高さ制限:第三種高度地区
  • 接道:公道5.3m、12m接道
  • 価格:8,500万円
  • 利回り:10%
  • 借地権

この物件を購入したのは約8年くらい前です。

ちょうどリーマンショックが終わって、徐々に経済が回復してきた段階でした。

この物件は通常であればなかなか融資がつきません。

なぜかというと、次の2点のデメリットがあるからです。

  1. 借地権
  2. 築古(木造で築14年)

ただし、僕の場合は近所のM信用金庫とコネクションを作っていたために、何とかこの物件を購入することができました。

それまでこのM信用金庫には家族全員の口座を作り、僕と妻それぞれ定期積立を行い、給料の振り込み口座に指定していました。

その甲斐あって、借地権で築古という条件にも関わらず、次の条件での融資を得ることができました。

  • 融資金額:物件価格の9割(頭金1割)
  • 金利:2.0%
  • 借入期間:25年

借地物件購入後も物件を買い増した方法

2号物件を購入した後も、僕は2棟のアパートを購入しています。

もちろん2棟とも融資を受けています。

先ほど述べたように基本的に借地権の担保評価を認めてくれる金融機関は少数派です。

そのため、僕は新しい物件を購入する際に、次の2つの金融機関に的を絞って融資の打診を行いました。

  1. 借地権の担保価値を認めてくれる金融機関
  2. 既存物件を評価せず、新規物件単体の担保評価しか審査対象にしない金融機関

借地権の担保価値を認めてくれる金融機関

僕が3号物件を購入する際には、2号物件に融資をしてくれたM信用金庫に相談しました。

このM信用金庫は借地権に担保価値を認めてくれます。

借地である2号物件の購入価格8500万円のうち、このM信金が借地権の価値として認めている金額は7,000万円です。

このM信用金庫は7,000万円を資産として認識してくれるため、僕の貸借対照表(バランスシート)は健全だと判定されています。

一方で、仮に僕が借地権に担保価値を認めない金融機関に融資を打診するとします。

この場合、僕の会計上の資産のうち、借地権の7,000万円は資産として認められません。

そのため、資産よりも負債の方が7,000万円分多くなり、債務超過と判定されます。

つまり融資を受けることができません。

そのため、借地物件を保有しながら、次の物件にも融資を受けたい場合は、既に借地物件に融資を出してくれている金融機関に相談するのが第一となります

既存物件を評価せず、新規物件単体の担保評価しか審査対象にしない金融機関

3棟目を購入したところで、問題が出てきました。

僕はそれまで保有している全3棟アパートの融資を、M信金から引いていました。

その後、4棟目を購入したいとM信金に相談したところ、『物件購入のスピードが早すぎる。もう少し残債が減らないと次の融資を出すことはできない』と言われてしまいました。

そのため、4棟目のアパートにはM信金は使えず、他の金融機関を探す必要が出てきました。

ただ、ほとんどの金融機関は借地権に担保価値を認めていません。

つまり、僕のバランスシートは債務超過だと判断されて融資が出ません。

そこで、僕が取った方法は、『次に新しく購入する物件単体でしか評価をしない金融機関』を探すことでした。

融資審査の考え方によって、金融機関は次の2つに分類することができます。

  1. 既存の物件を含む、保有物件全てを審査対象にする金融機関
  2. 新規物件単体の担保評価しか審査対象にしない金融機関

ほとんどの金融機関は『1.既存の物件を含む、保有物件全てを審査対象にする金融機関』に該当するのですが、中には『2.新規物件単体の担保評価しか見ない金融機関』も存在します。

僕の場合、既存の保有物件全てを審査対象にされてしまうと、借地物件が足を引っ張り債務超過になってしまいます。

つまり融資を受けることができません。

ただし、新規物件単体の担保評価しか見ない金融機関の場合、僕が保有している借地物件は審査対象外になるため、融資の可能性が出てきます。

そのため、僕は首都圏を基盤としている地銀、信用金庫に片っ端から電話をして、『新規物件単体の担保評価しか見ない金融機関』を調査しました。

その結果、K地銀は既存の保有物件は審査対象とせず、あくまで新規物件単体の担保価値しか審査しないことが判明しました。

そのため、4号物件に関しては、K地銀に的を絞って融資交渉を行いました。

そして、借地物件を保有しているにも関わらず、4号物件に無事に融資を受けることができました。

まとめ

基本的に多くの金融機関は借地権に担保価値を認めていません。

そのため、借地権の物件を保有していると、債務超過だと判断されて次の物件への融資がでないことが多いです。

しかしながら、次のいずれかの金融機関を探すことによって、融資を受けることが可能です。

  1. 借地権の担保価値を認めてくれる金融機関
  2. 既存物件を評価せず、新規物件単体の担保評価しか審査対象にしない金融機関

このように、同じ不動産投資向けの融資といえども、金融機関によって評価のポイントは異なります。

そのため、自分の条件に合致する金融機関を探し当てることが重要です。

実際に僕は保有している2号物件は借地・築古ですが融資を受けることができていますし、その後に物件を買い増す際にも融資を受けることができています

僕が融資を引き続けることができているのは、僕の条件にあった金融機関を探す努力を行ってきたからです。

借地物件に担保評価を認めない金融機関が多いため、借地物件を敬遠する不動産投資家も少なくありません。

だからこそ、借地物件の利回りは高く、物件を安く購入できるチャンスがあるとも言えます。

きちんとした融資戦略さえ持っていれば、借地物件を保有すること自体は問題ありません。

高利回りな借地物件を活用して早期に大きなキャッシュフローを稼ぐのは有効な戦術だと僕は考えています。

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