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【価格下落】タワーマンション購入して後悔する人が急増している理由

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こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。

2013年のアベノミクス開始と同時に、東京を中心としたタワーマンションが人気を集めてきました。

豊洲を中心とした湾岸エリアや交通利便性の高い武蔵小杉でタワーマンションが次々と竣工しました。

人気の高まりと同時に価格も急上昇。

2010年代前半にタワマンを購入した人の多くは3割以上の含み益を抱えていると言われています。

しかし、ここに来てタワマン人気に陰りが見えてきました

というより、タワマン購入後に後悔して、手放したいと考える人が急増しているのです。

今回は、タワーマンションの人気が下がってきた理由について解説したいと思います。

タワマン購入後に後悔した理由ベスト4

僕の友人にもタワマンを購入した人が大勢います。

その多くが大手総合商社や外資系企業に勤めているエリートサラリーマンです。

ざっと年収は1,500万円以上。

そんな友人たちが2015年くらいからこぞってタワーマンションを購入し始めました。

僕も友達がタワマンを購入するたびに、新居に遊びに行ったのですが、彼らは口々にタワマンの良さを誇らしげに語っていました。

『駅から徒歩1分だから雨の日でも傘を持ち歩く必要がないんだよ』

『東京湾を見渡しながら自宅で飲むビールは最高! もう眺望の良いレストランに行く必要がないよ』

確かに彼らが購入したタワマンは豪華そのもの。

エントランスはホテルみたいにゴージャスだし、受付では美人コンシェルジュが笑顔を振りまいています。

高層階になれば眺望は最高だし、蚊とかハエといった虫とも無縁。

ゴミステーションも各階にあるので、ゴミを捨てるために外に出る必要もありません。

彼らのタワマン生活を見るたびに、『タワマン生活ってやっぱすげーな。僕も戸建じゃなくて、タワマンにすればよかったなあ』とひそかに悔やんでいたのでした。

ところが最近になって、タワマンを購入した友達がこぞって愚痴を言い始めたのです。

『タワマン生活は一見華やかに見えるけど、意外と住みづらい点も多い。高値で売れるうちに売却しようかな』

そんな彼らが後悔したポイントは次の4つに集約されます。

  1. 人口過密すぎて不便
  2. 住民の生活レベルが高すぎる
  3. 修繕積立金がどんどん高騰する
  4. 災害に弱い

人口過密すぎて駅混雑、保育園にも入れない

最新の設備が揃ったタワマンでの生活はさぞかし利便性が高いと思っていたのですが、実情は異なるようです。

僕の友人は武蔵小杉駅徒歩1分のところに大手ディベロッパーが分譲したタワーマンションを購入しました。

総戸数400戸ある超ビッグなタワマンです。

一世帯3人と考えると、このタワマンだけで1,200人が引っ越すことになります。

僕の友人も『これだけ大勢の人が武蔵小杉に一気に引っ越してくるのか。ちょっと混雑しそうだな』と考えていたようです。

その混雑ぶりが最初に露呈したのは、引っ越しの際です。

タワマンは世帯数が多いため、同時に全世帯が引っ越しをすることはできません。

そのため、基本的には引越し日は抽選で決められます。

しかも引っ越し希望日は1~120希望まで記入欄があります。

驚くことに引っ越し期間は4ヶ月を予定されています。

つまり、一番最後に入居する人は引越し日がマンション竣工してから4ヶ月後になるわけです。

『住宅ローンの支払いは始まるのに、入居が4ヶ月後なんてありえない。。』

僕の友人も大規模マンション引っ越しの混雑ぶりには唖然としたようです。

その後、抽選が行われて僕の友人は運良くタワマン竣工の1ヶ月後に引っ越しをすることができました。

引っ越し時間帯は平日の午前中でしたが、贅沢は言ってられません。

指定された時間帯で引っ越し会社を予約して、引っ越しを完了しました。

そして、夢のタワマン生活を開始することになりました。

ただ、タワマンから会社に通勤するようになって、すぐに厳しい現実を突きつけられます。

それは部屋を出て電車に乗るまでに最低30分はかかることが判明したからです。

僕の友人のタワマンはJR武蔵小杉駅徒歩1分のところにあります。

ほぼ駅直結と言っても良い立地です。

そのため空いている時間帯であれば、部屋を出てから電車に乗るまでに5分くらいしかかかりません。

ただし、通勤時間は別です。というより異次元ですね。

まず部屋を出てからタワマンのエレベーターに乗るのが一苦労。

つまり、朝の通勤時間帯はエレベーターは会社に向かう会社員で満員。

高速エレベーターが3基ついていますが、朝の通勤時間帯はそれでも足りません。

上の階から順番に人が乗ってくるため、僕の友人のように中層階に住んでいるとなかなかエレベーターに乗れません。

特にタワマンは共働きのパワーカップルに人気のため、会社勤めの人が多いです。

そのため、朝の通勤時のエレベーターの混雑ぶりは強烈です。

そのため、比較的空いている時でも部屋からタワマンを出るまでに最低10分はかかるそうです。

タワマンを出たら駅に向かいます。

駅は徒歩1分なので、雨にも濡れずに行くことができます。

ただ、駅についてから電車に乗るまでがまた一苦労。

通勤時間帯には駅の改札まで数百メートルの長蛇の列ができます。

写真出典:JR東日本

僕の友人も初めてこの光景を目の当たりにした時には、東日本大震災の際に駅のホームが人で溢れていたのを思い出したそうです。

こんな激混み状態が平日は毎日続きます。異次元ですね。

そのため、駅についてから、改札をくぐって電車に乗るまで最低15分はかかるそうです。

僕の友人がタワマンを購入したのは2016年ですが、それ以降も武蔵小杉駅周辺には何本もタワマンが増えていきました。

そのため、毎年通勤時の混雑はひどくなっているようです。

まとめると、僕の友人が部屋を出てから電車に乗るまで合計30分かかります。

  • 部屋からタワマンの外にでるまで:10分
  • タワマンから駅の改札まで:5分
  • 駅の改札から電車に乗るまで:15分

僕の友人は大手町(東京駅)まで通勤しているのですが、電車に乗っている時間がわずか17分にも関わらず通勤時間は1時間以上かかっています。

『千葉の船橋から通っている同僚よりも通勤時間が長いんだよ。武蔵小杉のタワマンは船橋の倍くらいするのにね』と笑っていました。

また、タワマンは子育て世代が多いため、保活(保育園を探す活動)も激戦です。

武蔵小杉駅周辺は人口が急増し、どの保育園・幼稚園も満杯です。

僕の友人は知人のツテを使ってやっと娘の保育園を見つけました。

ただ、自宅から徒歩15分も離れた場所にあります。

僕の友人は毎朝自宅から徒歩15分離れた保育園まで娘を送ってから通勤しています。

晴れた日は自転車が使えるので良いのですが、雨の日に小さな子どもを連れて15分歩くのはかなりキツイです。

そのため、保育園の送り迎えのためだけに自家用車を購入しました。

毎月の駐車場代は3万円です。

僕の友人は運良く保育園に入れましたが、保育園に入れない同世代の家庭も多いそうです。

保育園に入れなかった家庭では、結局、夫婦のどちらかが子守りをすることになり、共働きはできなくなります。

シングルインカムになると世帯収入が大きく減るのでローン返済が苦しくなります。

その結果、タワマンに住み続けるのが無理になり、泣く泣く売却する人もいるようです。

住民の生活レベルが高すぎる

東京のファミリータイプのタワマンは最低でも8,000万円以上します。

そのため、世帯年収1,500万円以上ないとローンの返済が厳しいと言われています。

世帯年収1,500万円あれば生活するのに十分だと思うかもしれませんが、タワマンで生活するには十分とは言えないようです。

先ほどの武蔵小杉のタワマンに住む友人は大手総合商社に勤務していて年収が1,500万円あります。

毎月の住宅ローンの支払いが20万円くらいありますが、そもそも月収80万円近くあるので問題ないレベルです。

ただ、タワマン住民にとって、住宅ローンよりも教育費の方が高くつきます。

タワマンに住む人の多くは子育て世代です。

タワマン住民の多くが世帯年収1,500万円超のエリートサラリーマンですから、子供の教育に熱心な家庭も少なくありません。

タワマンの子育て世帯のほとんどが子供を中学受験させると言っても過言ではありません。

実際にタワマンがある街には必ずと言ってよいほど大手の中学受験塾があります。

豊洲や武蔵小杉駅といったタワマン集中エリアにはサピックス、早稲田アカデミー、日能研が校舎を構えています。

子供を中学受験させるとなると、塾代だけで300万円かかります(小学4-6年生合計)。

更に私立中学に進学すると授業料だけで毎年100万円かかります。

子供が2人いれば学費だけで毎年最低でも200万円はかかるわけです。

僕の友人にも娘が二人いますが、当然二人とも中学受験を目指しています。

僕の友人は最初は『うちは中学受験はパスかな~。普通に公立の中学でも、問題ないでしょ』と言っていたのですが、タワマンに引っ越してから中学受験を目指すようになりました。

理由は、タワマンに住んでいる同世代の家庭がほぼ100%中学受験をすることが判明し、自分の子供だけ中学受験させないという選択を取れないからです。

なぜならば子供たちも小学3年生になるとほとんど全員が中学受験用の塾に行きます。

周りの友達が塾に行くので、塾に行かない子は遊び友達がいなくなります。

その結果、中学受験をしない子供は孤立することになるので、結果として中学受験せざるを得ない環境に追い込まれるわけです。

僕も実際に長男が中学受験したので、中学受験そのものを悪く言うつもりはまったくありませんが、膨大な学費がかかることは事実です。

タワマンに住む子育て世代はお金に余裕もあり、教育熱心な人が多いです。

つまり、タワマンに住むということは、教育にも多額の出費が必要になることを意味します。

僕の友人も最初は『多少住宅ローンの支払いが多くても、なんとかなるだろう』と考えていましたが、子供が中学受験の塾に行くようになって途端に生活が苦しくなったと言います。

年収1,500万円ある僕の友人ですら生活が苦しいわけですから、普通の人が無理してタワマンを購入してしまうと生活が破綻しちゃいますね。

修繕積立金がどんどん高騰する

マンションは10~15年ごとに大規模な修繕工事が必要になります。

外壁の補修、屋上防水シートの張り替え、エレベーターの設備点検、機械式駐車場の補修と修繕工事は多岐に渡ります。

タワーマンションにおいてはこれらの修繕工事の費用が低層マンションの2倍以上かかると言われています。

その理由としてはタワーマンションは高層のため補修のための足場を組むことができません。

そのため、屋上からゴンドラを吊り下げて補修工事や清掃を行います。

風が強い日はゴンドラでの作業が中止されますから、その分工期が伸びてしまいます。

また足場の上であれば職人さんはスピーディに移動しながら補修作業を行えますが、ゴンドラですと移動に時間がかかります。

更に金食い虫なのが、エレベーターです。

タワマンは高層階まで短時間で移動するために特別な高速エレベーターを備えています。

この高速エレベーターは通常のものに比べると非常に高額です。

エレベーターは基本的に30年ごとに交換します。

その際には高額なエレベータ交換費用を負担しないといけません。

高速エレベーターの交換費用は1基あたり1億円以上と言われています。

それが何基もあるわけですから、トータルの費用は莫大な金額になります。

これらの出費に備えるために、タワマンでは所有者から毎月修繕積立金を徴収しています。

ただ、ほとんどのタワマンでは修繕積立金が不足していると言われています。

なぜならば、マンションデベロッパーは販売する際に、意図的に修繕積立金を少なく設定しているからです。

マンションの修繕積立金の積み立て方法には、大きく分けて2種類あります。

  1. 段階積立方式
  2. 均等積立方式

1つ目は「段階積立方式」。

竣工当初は積立金の月額を低く抑え、5年ごとなどの一定の期間で段階的に積立金を増額する方法です。

将来の負担増を前提とした方式なので、増額する際に所有者の合意が得られず資金が不足するリスクがあります。

2つ目は「均等積立方式」。

将来必要な修繕工事費の総額を住戸あたりで割って、それを毎年均等に積み立てていくものです。

基本的に修繕積立金の値上げは必要ありません。

ほとんどのタワマンでは「段階積立方式」を採用しています。

最近のタワマンは価格が高騰し、1億円以上する物件も珍しくありません。

これに加えて管理費・修繕積立金の負担が大きすぎると、購入者が躊躇(ちゅうちょ)してしまいます。

そのため、修繕積立金については「段階積立方式」を採用して最初の負担額を低く設定しています。

例えば僕の友人が購入した武蔵小杉のタワマンは85㎡で購入価格が9,000万円でした。

売主のディベロッパーから提示された修繕積立金は月額9,800円です。

㎡あたりの単価は約115円です。

一方で、築30年を経過した同じ広さ85㎡のマンションの修繕積立金は月額3万円超というところも珍しくありません。

戸数が少ないマンションになると修繕積立金が月額5万円以上ある物件も珍しくありません

そのため、僕の友人のタワマンの場合は、多く見積もっても将来的に必要な修繕積立金の1/3しか積み立てていないことになります。

確実に将来修繕積立金が値上げされるでしょうね。

更に近年は人手不足の影響で人件費が上がっており、マンション修繕にかかるコストが値上がりしています。

修繕費の値上がりを考えると将来的には5~10倍くらい修繕積立金が値上げされても不思議ではありません。

修繕積立金が値上げされると、中には支払えなくなる所有者が出てきます。

特にタワマンは外国人が投資用に購入するケースも多いため、値上げした修繕積立金を滞納する人も多いでしょう。

そうなると、ますます修繕積立金が足りなくなり、最悪のケースは必要な修繕工事ができないことになります。

2000年代に入って急激に増え始めたタワーマンションは、これから続々と大規模修繕の時期に入ります。

タワマン所有者は自分のマンションの修繕積立金が十分であるのかどうか確認しておいた方がいいでしょう。

災害に弱い

タワーマンションは鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)と呼ばれる頑丈な躯体(くたい)で建設されています。

免震構造であるタワーマンションも少なくありません。

そのため、地震にも強いと言われてきました。

また、低層階には店舗が入っており、住居部分は3階以上であるタワマンも少なくありません。

そのため、洪水のような水害にも強いと言われてきました。

それが、台風19号の被害によって、タワーマンションの脆さが露呈しました。

タワーマンションでは次の設備が必須となります。

  • エレベーター
  • 水道のポンプアップ設備

タワマンは高層なので、水道の水を上層階に届けるためには水圧が足りません。

そのため、水を上層階まで電力ポンプで引き上げているのです。

そして、エレベーターや水道のポンプアップ設備を動かすための電力供給を担う分電盤が地下にあります。

台風19号では、水が地下に浸水し、分電盤がショートすることで、タワマンの共用施設の電気系統が完全にストップしたわけです。

台風19号では水害でしたが、地震の際にも同じ用に地下にある分電盤が壊れるリスクはあります。

そして、共用施設の電気系統が壊れるとエレベーターや水道が使えなくなるため、タワーマンションに住み続けることが不可能になります。

今までは天災に強いと言われてきたタワーマンションですが、実は天災に弱いということが明らかになりました。

そのため、富裕層の間では、タワーマンションの高層階を購入するよりも、昔ながらの高台に立地する高級住宅街の戸建にシフトする動きがでてきています。

こういった背景から、タワーマンション人気にも陰りが出てきています。

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マンション価格が下落を開始

今まで東京のマンション価格は下がらないと言われてきました。

それは、新築マンションの供給が大手ディベロッパーに寡占されているからです。

2008年のリーマンショックが起きるまでは、中小のディベロッパーもこぞってマンションを販売していました。

それがリーマンショックが起きると同時にバタバタと中小ディベロッパーが倒産しました。

その結果として今都内で新築マンションの分譲を手掛けているのは、三井、三菱、住友、野村、東京建物といった超大手不動産ディベロッパーが主体となっています。

これらのディベロッパーは財務内容が安定しているため、マンションの売れ行きが悪いからとすぐに値下げしたりしません。

最近は都内のマンション価格が高騰し、一般のサラリーマン家庭には手が届かない水準になりました。

その結果として、新築マンションの販売も鈍っています。

ただ、大手ディベロッパーは体力があるため、一切値下げをしていません。

それどころか建材や人件費が上がっている分だけ、値上げしています。

そのため、新築マンション価格だけを見ると、マンション価格は上昇を続けているように見えます。

ただし、中古に目を転じると違う景色が見えてきます。

実は現在マンション販売の主役は新築ではなく中古にシフトしています。

2018年以降、首都圏では、新築よりも中古の販売数の方が多くなっています。

参照データ:不動産経済研究所、東日本不動産流通機構

10年ほど前までは、首都圏で販売されるマンションの8割を新築が占めていたことを考えると、中古市場が急激に成長していることがわかります。

そして、現在、中古マンション価格に異変が起きています。

東京の中古マンション価格が下落を始めたのです。

一方で、中古マンションの価格は確実に下がり始めています。

不動産マーケット調査大手の東京カンテイの発表によれば、2019年12月に東京の中古マンション価格が2ヶ月連続で下落しました。

中古マンション価格が2ヶ月連続で下がるのは2013年7月以来の実に6年ぶりとなります。

東京のマンション価格が2ヶ月連続で下落 不動産投資家がその理由を徹底解説!こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。 『いよいよ東京のマンション価格が下落し始めました』...

このように首都圏の中古マンションでは価格下落が始まっています。

新築マンションは大手ディベロッパーが寡占しているため、販売価格は下がってはいません。

一方で、中古マンションの販売主体は個人です。

個人は売れなければ値下げするしかありません。

そのため、中古マンションの方がより敏感に不動産マーケットの変化を反映していると言えます。

いずれにせよ、現在マンション販売の主体は中古です。

中古が値下がりすれば、新築マンションとの価格乖離が大きくなり、新築が売れなくなります。

そうなれば大手ディベロッパーといえども、新築の価格を下げざるを得なくなるでしょう。

住宅ローンを投資目的のタワマン購入に使えなくなった

実は、タワマンを購入している方の一定層が投資用に購入しています。

つまり、自己所有のために買うのではなく、タワマンを購入したら賃貸に出して家賃収入を得るのです。

別に投資用にタワマンを購入することは悪いことではありませんが、問題なのは多くの人が住宅ローンを組んでタワマンを購入し、そのまま賃貸に出していることです。

住宅ローンは基本的に自分が住む以外の用途の不動産の購入資金とすることを認められていません。

ただ、実際は住宅ローンを受けてマンションを購入した後に、自分で住まずに賃貸に出してしまう人が結構な割合でいました。

なぜ投資するために住宅ローンを使うかと言うと、住宅ローンは最強の借金なんです。

僕たち不動産投資家が投資用不動産を購入する時に借りるローンの金利は一般的に2%以上します。

高いローンになると金利4.5%というものもあります。

一方で住宅ローンは金利0.4%の世界です。

しかも建物がどんなに古くても借入期間も35年間にすることができます。

そのため、住宅ローンを使うと毎月の返済額をぐっと少なくすることが可能なのです。

そのため、本当はいけないのに、住宅ローンを使って投資用のマンションを購入する人が後をたちませんでした。

ところが、風向きが変わります。

マスコミが住宅ローンが投資用マンション購入のため不正利用されている事実を報道し始めました。

長期固定金利の住宅ローン「フラット35」が投資目的のマンション購入に悪用されていた問題で、住宅金融支援機構は利用者に融資額の全額・一括返済を求め始めた。返せない場合は、物件を競売にかけて売却したうえで残額も分割で返済を求める。一方、投資用マンションの仲介案件で審査書類の改ざんが発覚したアルヒは特別チームをつくり社内調査を始めた。

日経新聞より抜粋

その結果、住宅金融支援機構がフラット35の不正利用を認めたのです。

そして、住宅金融支援機構は不正利用された融資に対しては、全額・一括返済を求めています。

全額・一括返済ができない場合は、物件を競売にかけて売却したうえで、残額も分割で返済を求めるといいます。

住宅金融支援機構が公表している不正利用のケースは162件。

正直、『そんな少ないわけないだろ!』とツッコミたくなるのですが、まあ確実に不正利用の証拠がある悪質なケースだけを取り上げているのだと思います。

最初から投資用に住宅ローンを使うのは完全にアウトですが、住宅ローンを組んで購入したマンションを賃貸に出しているケースのほとんどは、『一回自己使用した後に、賃貸に出している』ケースです。

つまりマンションを購入し一旦は自分で住みます。その後、新しい別のマンションを購入して引っ越します。そして、前のマンションは賃貸に出して家賃収入を持つというパターンです。

つまりセカンドローンというやつですね。

実はこのセカンドローンは今まで認められてきました。

つまり前に住んでいたマンションを賃貸に出す前提で、新しいマンションを購入する場合にもフラット35で住宅ローンを組むことができていました。

このカラクリを利用して、賃貸に出している1部屋目のマンションと、自分が住んでいる2部屋目のマンションの両方に住宅ローンを受ける人が続出しました。

そんな『抜け穴』を問題視した、住宅金融支援機構が次の発表を行いました。

2020年4月以降、1軒目を賃貸にする前提で、2軒目のマンションを購入する際にはフラット35は使えなくなります。

出典元:【フラット35】2020年4月の主な制度変更事項のお知らせ

これで事実上、フラット35で融資を受けながら2つのマンションを所有することはできなくなります。

タワマンは高値で売却できるため、今まで投資用としても人気でした。

実際に、結構な割合で1軒目のタワマンを賃貸に出して家賃収入を稼ぎながら、2軒目のタワマンを購入する人も多かったわけです。

それが、今後は2軒目のタワマンを購入するためには、1軒目のタワマンは売却しないと住宅ローンが組めません。

そのため、既に所有しているタワマンを売却する動きが加速すると予測できます。

コロナの影響で中国人投資家がタワマン投資から撤退

更に追い打ちをかけるように、コロナの感染が拡大しました。

中国だけでなく、世界中で感染が拡大しています。

特に中国の状況は悲惨で春節(旧正月期間の冬休み)が終わった後も、多くの工場や店舗が操業停止状態のままです。

また、欧米を中心に多くの国が中国への渡航禁止措置を行っています。

その結果として、中国の経済成長率は大幅に低下すると予想されています。

中国の経済成長率が低下すれば、中国人投資家の投資意欲も一気に減速します。

つまり今までタワマンを爆買していた中国人投資家が一斉にいなくなるのです。

ここまでタワマンの価格を釣り上げてきたのは中国人投資家とも言えるため、今後タワマンの価格が下落するのは確実でしょう。

【まとめ】タワマンは供給過剰

今までタワマンは次の要因で人気を博してきました。

  1. 富裕層の節税対策
  2. 共働きパワーカップルの増加による、職住近接の動き
  3. 中国人を中心とした外国人投資家ニーズ

しかし、最近になってタワマンには逆風が吹き荒れています。

  1. 国税庁の課税強化によるタワマン節税の終了
  2. タワマン生活は通勤・子育てに便利でない
  3. 新型肺炎による中国人投資家の投資ニーズの減退

そして、巷ではタワーマンションの供給過剰が指摘されるようになりました。

そのため、今後は確実にタワマン人気は低下し、それに伴って価格も下落していくでしょう。

タワマンを所有、もしくは購入検討する人は、今回書いた事情を考慮して売却のタイミングを図っておいた方が良いでしょうね。

自分の物件がいくらで売れるか把握してますか?

不動産の売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。

自分の収益物件や自宅がおおよそどの程度の価格が付くのか分からないと、住宅ローン返済や住み替えなど計画が立てられません。

不動産会社に査定を依頼する時のポイントは次の2つあります。

  1. まず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。
  2. 大手不動産会社に査定依頼すること。

まず、査定依頼は必ず複数の不動産会社に出しましょう。

不動産会社によって査定価格にバラツキがあることも多いです。

僕が収益不動産の売却査定した時には、6,000万円~7,000万円の間で1,000万円も査定価格に差が出ました。

なので、それを並べて比較することで相場感が見えてきます。

最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、高く売却するならば、大手不動産会社に査定依頼することが大切です。

それは買い手の心理を考えるとわかります。

初心者の方が不動産を購入しようとしたら、まずは安心の大手不動産会社に行きますよね。

そして、不動産を一番高値で買ってくれるのは、このような初心者の方なので、結果として大手不動産会社に売却依頼したほうが高値で売れるのです。

また、大手不動産会社であれば、豊富な売却実績があるので、最新の顧客動向、金融機関の情勢を踏まえた売却価格を正確に算出することが可能です。

『自分の物件をいくらで売却することができるのか?』を事前に把握しておくことは大切です。

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