不動産市況

マンション販売は好調の一方で、戸建価格は下落へ:10月レインズ月例速報レポート

こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。

不動産流通機構が2020年10月の中古マンション・戸建販売レポートを更新しました。

不動産流通機構はレインズと呼ばれる不動産のデータベースを管理・運用している公益法人です。

基本的に宅建業者は全ての不動産取引データをレインズに登録する義務があります。

レインズとは

不動産売却情報の登録システムのこと。不動産会社であれば、登録された全ての物件情報を見ることができる。国土交通大臣から認可を受けた指定流通機構が運営しており、売却を依頼された不動産会社は基本的に全ての物件情報を掲載する義務がある。

そのため、不動産流通機構が毎月出すマンション・戸建販売レポートは実際の不動産売買のトレンドを正確に反映しています。

また、このレポートは『中古マンション・戸建』の販売データとなり、不動産の最新のトレンドを把握するには最適です。

不動産においては、新築よりも中古物件の方がいち早く価格の変化を反映します。

その理由は新築の販売価格は売主である不動産会社が各社の思惑で自由に設定するのに対して、中古の売主は個人であるため実勢価格を反映しやすいからです。

今月もこの10月の中古マンション・戸建販売レポートを見ながら、現役の不動産投資家の視点から最新の不動産マーケットを解説していきます。

この記事のまとめ
  • 中古マンション、戸建販売数は急増
  • 中古マンション・戸建の価格上昇はストップ
  • 特にマンションに比べて実需の影響を受けやすい戸建価格は下落
  • 今不動産は売り時

中古マンション成約件数

最初に首都圏の中古マンション成約件数の推移を見ていきましょう。

3月にコロナの感染拡大が始まり4月まで中古マンション成約件数(前年同月比)は大きく減少しました。

一方でコロナ感染者数が落ち着いてきた5月頃から成約件数が増加に転じ、10月はひときわ大きな上昇率となっています。

5月以降に家探しを再開した人達が数ヶ月かけて物件を見て回り、10月にお目当ての物件が見つかり売買契約まで至ったのだと思われます。

特に人口が集中している東京23区(+33%)、横浜市・川崎市(+46%)の伸び率が高くなりました。

コロナでテレワークが普及し、都会から地方への移住が促進されるという意見もありますが、今のところ都会の中古マンションの販売は絶好調で、地方に移住する気配はまったくありませんね

テレワークは確かに普及したのですが、出社ゼロで完全テレワークを実施している企業は少数派のようです。

完全テレワークが認められている企業でも、実際は週に1,2回は出社している会社員の方も多いです。

日本はいまだに紙の請求書の保管義務がありますので、請求書の処理のためにどうしても定期的に出社しないといけません。

また、アイディア出しをするような会議の場合は、テレワークよりも実際に会って話す方が生産性が高いです。

そのため、コロナが収束した後の世界でもテレワーク制度は残ると思いますが、オフィスへの出社とテレワークを使い分けた働き方が主流になると思います。

そう考えると、オフィスが近くにある都会に住みたいというニーズは意外と根強いのかもしれませんね

中古マンション成約単価(㎡あたり)

次に中古マンションの成約単価(㎡あたり)の前年同月比率を見ていきましょう。

中古マンションの成約件数は10月に大きく上昇したのですが、成約価格については9月までの上昇トレンドが終了し、10月に下落に転じました

この成約価格の下落が一時的な現象なのか、それとも下落トレンドの始まりなのかは11月のデータを見ないと判断できませんが、今のところそこまで大きな影響はないと考えています。

例えば、成約単価の月次トレンドを次の表にまとめました。

10月は確かにわずかながら下落していますが、中古マンション成約単価は直近1年間ほとんど変化していないことが分かります。

成約件数はコロナの影響で大きく減少しましたが、価格に与える影響は非常に軽微だったことがわかります。

今のところ、中古マンション価格は高値を維持していると考えて良さそうです。

中古戸建 成約件数

次に中古戸建の成約件数を見てみます。

中古マンションと同じく、中古戸建についても成約件数の上昇トレンドは継続しており、10月は上昇率が大きく伸びました。

特に横浜市・川崎市は前年同月比+103%という非常に強い上昇となっています。

2019年10月は消費税増税の影響で不動産売買が落ち込んでいたとはいえ、2倍以上の成約件数というのは驚きです。

ちなみに、10月は中古だけでなく、新築戸建も凄まじい勢いで売れたようです。

僕の知り合いの埼玉県を地盤としている新築戸建の建売業者は過去最高販売数を記録したと喜んでいました。

確かにその業者のオフィスに行くと、土日は売買契約を締結するファミリーでごった返していました。

コロナで自粛していたマイホーム熱が一気に吹き出してきたのですかね。

中古戸建 成約単価(㎡あたり)

次に中古戸建の成約単価(㎡あたり)の前年同月比率を見ていきます。

中古マンションと同じで9月までは単価の上昇トレンドが継続していましたが、10月は下落に転じています。

気になるのは、中古マンションよりも戸建の方が下落幅が大きいことです。

より正確に検証するために、東京の中古戸建の新規売出価格と成約価格を比較してみました。

青いグラフが新規売出価格です。

これは建売業者が新築戸建を売り出した時の価格を意味します。

この業者が設定した新規売出価格は緩やかに上昇を継続しています。

一方で、成約価格は9月以降減少傾向が続いています。

このデータより業者が設定した定価では売れないため、値段を下げてようやく成約に至っていることがわかります。

成約件数こそ上昇を続けていますが、これは在庫の消化を急ぐ業者が価格を下げた結果、販売数が増えたためだとも考えられます。

いずれにせよ、中古戸建の成約価格自体は下がっていることは間違いないようです。

マンションとは違い戸建の価格が下落している理由

東京のマンションと戸建の10月の成約価格の変化率(前年同月比)をまとめると次のとおりになります。

中古マンション + 4.3%
中古戸建 – 5.2%

東京の中古マンションは前年同月比で価格が4%上昇しているのに対し、中古戸建は5%下落しています。

このマンションと戸建価格の違いはなんでしょうか。

これはマンションと戸建では購入層が違うためです。

戸建の購入層は基本的に自分が住むための家を探している実需層です。

例外的にボロ戸建を投資用に購入する投資家がいますが全体の販売数に比べると微々たる数ですので無視して良いと思います。

一方でマンションは実需層だけでなく投資家も購入します。

特に都心部の高額なタワーマンションになればなるほど、国内の富裕層や外国人が投資用として購入するケースが多くなります。

マンションは戸建に比べて建物の耐用年数が長く、資産価値が減りにくいため投資に適しているからです。

そのため、戸建に比べてマンション価格は投資需要の影響を大きく受けます。

コロナの感染拡大をきっかけに、世界中で財政出動や金融緩和が行われています。

その結果、日経平均はバブル後の最高値を更新するほど絶好調です。

アメリカのダウ平均株価は過去最高値を更新しました。

中でも日本の不動産は世界中の投資家から注目されています。

最近は日本でもコロナの感染者数が増えてきましたが欧米の惨状に比べれば日本は天国です。

日本では新規感染者が一日2,000人程度なのに対して、アメリカは約20万人ですからね。

その差は100倍です。

そのため、コロナの感染が比較的軽微な日本の不動産に世界中の投資家が資金を投入しています。

その結果、投資マネーが流入している中古マンションは値下がりしないのです。

一方で戸建を購入するのは、投資家ではなく一般の会社員や自営業者です。

飲食業や観光業の自営業者はもはや廃業寸前ですし、大企業と言えどもリストラやボーナスカットを決定しているところが多くなっています。

実態経済の方は確実にダメージを受けています。

そのため、実需層の財布の紐は確実に固くなっています。

その結果、戸建の価格は下落に転じたのだと思われます

不動産は今買い時なのか?

結論からいうと、今、不動産は買い時ではありません。『売り時』です。

コロナの自粛期間中に溜まっていた住宅購入需要が噴出したため、中古マンション・戸建の販売数は上昇傾向にあります。

ただし、実体経済は確実に縮小しています。

飲食業やホテル業の廃業が相次ぎ、商業テナントの空室はどんどん増えています。

国内旅行業大手のJTBや近畿日本ツーリストも国内の支店を大幅に閉鎖すると発表しています(近畿日本ツーリストは1/3閉鎖予定)。

気温が下がるにつれ国内のコロナ感染者数も増えてきました。

残念ながら外食・旅行する人の数は減少を続けるため、飲食店やホテルの廃業は今後も増え続けるでしょう。

また、テレワークが浸透した大企業を中心にオフィス面積縮小の動きが活発化しています。

その証拠に、都心のオフィス空室率が3月以上上昇を続けています。

出典:三鬼商事

今後も商業ビルやオフィスビルの空室率は上昇し続けるでしょう。

また、今までコロナの影響をほとんど受けていなかった住居系賃貸でも空室が増加してきました。

単身者を中心にワンルーム賃貸を引き払って実家に戻る人が増えています。

大学は相変わらずオンライン講義ですし、会社でもテレワークが継続しています。

学校や職場が通える範囲内に実家がある単身者が一人暮らしをやめるのはもっともだと思います。

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今は潤沢な投資マネーが日本の不動産に流入してきているおかげで、不動産価格は高値で維持されています。

ただ、このトレンドが今後も続くかどうかはわかりません。

もしこれから不動産投資を始めようと考えているのであれば、しばらく様子見でも良いのかと思います。

まだ不動産価格は高く、利回りも低いため、購入したとしてもキャッシュフローが十分に確保できません。

頭金を多めに入れてキャッシュフローを多めに確保できる余裕のある方以外は手を出さないほうが良いかもしれません。

一方で、今は最後の売り時じゃないかと思います。

実態経済が縮小しているにも関わらず、いまだに不動産価格は高値を維持しています。

特に新築マンション価格はコロナ前よりも上昇しています。

数年前に不動産を購入した人のほとんどは含み益が出ていると思います。

客付けに苦労したり、今後大規模修繕の必要がある物件を持っている方は、このタイミングで売却し一回手持ち資金を増やしてはどうでしょうか。

そうすれば、今後不動産価格が下落したタイミングを見計らってより収益性の高い物件に買い換えることができます。

今はいずれやってくる投資チャンスに向けて体力を温存しておく時期だと思います。

自分の物件がいくらで売れるか把握してますか?

不動産の売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。

自分の収益物件や自宅がおおよそどの程度の価格が付くのか分からないと、住宅ローン返済や住み替えなど計画が立てられません。

不動産会社に査定を依頼する時のポイントは次の2つあります。

  1. まず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。
  2. 大手不動産会社に査定依頼すること。

まず、査定依頼は必ず複数の不動産会社に出しましょう。

不動産会社によって査定価格にバラツキがあることも多いです。

僕が収益不動産の売却査定した時には、6,000万円~7,000万円の間で1,000万円も査定価格に差が出ました。

なので、それを並べて比較することで相場感が見えてきます。

最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、高く売却するならば、大手不動産会社に査定依頼することが大切です。

それは買い手の心理を考えるとわかります。

初心者の方が不動産を購入しようとしたら、まずは安心の大手不動産会社に行きますよね。

そして、不動産を一番高値で買ってくれるのは、このような初心者の方なので、結果として大手不動産会社に売却依頼したほうが高値で売れるのです。

また、大手不動産会社であれば、豊富な売却実績があるので、最新の顧客動向、金融機関の情勢を踏まえた売却価格を正確に算出することが可能です。

『自分の物件をいくらで売却することができるのか?』を事前に把握しておくことは大切です。

売りたい時になったら、すぐに売却に動けますからね。

売却査定をするならば、大手不動産会社6社が参加しているすまいValueがオススメです。

このすまいValueは、日本の大手不動産会社6社が共同で運営している不動産売却ポータルサイトです。

参加している不動産会社

  • 三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
  • 住友不動産販売
  • 三菱地所ハウスネット
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物件の価値が分からないと売却するかどうかも判断できないので、まずはサクッと査定してもらうことから始めましょう。

今スグに売却するつもりがなくても、売却可能価格を調べておけば、イザという時にいち早く売却に向けて行動できますからね。

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