不動産市況

3分で読める! 首都圏不動産トレンド11月:実需・投資用ともに好調

各調査機関が発表している指標を元に、最新の『首都圏不動産トレンド』を東京の大家であるJOJOが解説しています。

この記事だけ読めば『実需向けのマンション・戸建から収益不動産まで首都圏のほぼ全ての不動産最新トレンド』が3分で理解できます。

こんな方にオススメ
  • これからマンション・戸建の購入・売却を検討している方
  • これから収益不動産の購入・売却を検討している方
  • 不動産会社への株式投資を検討している方
  • 不動産会社で働いている方

それでは、2020年11月の首都圏不動産トレンドを見ていきましょう!

本記事で解説している各種指標

  • 中古マンション成約件数・成約価格(出典:レインズ)
  • 中古戸建成約件数・成約価格(出典:レインズ)
  • 収益不動産 利回り推移(出典:健美家)
  • 都道府県別 転入超過数(出典:総務省統計局)
  • オフィス空室率(出典:三鬼商事)

中古マンション成約件数

最初に首都圏の中古マンション成約件数の推移を見ていきましょう。

マンション・戸建の成約件数・価格情報についてはレインズが発表しているマーケットデータを元にしています。

成約件数 前年同月比

  • 東京23区          +10%
  • 埼玉                 +21%
  • 千葉                 +6%
  • 横浜市・川崎市  +27%

コロナショックで一時的に落ち込んでいた中古マンション成約件数ですが、2020年5月に緊急事態宣言が解除されてから前年同月比プラスになる傾向が続いています。

11月も東京、埼玉、千葉、横浜・川崎の4エリアともに前年同月比を大きく上回っています。

特に埼玉(21%増)、横浜・川崎(27%増)の増加率は目をみはるものがあります。

僕の知り合いの不動産会社の社長と話をしていても、10月、11月は創業以来最も中古マンションの販売数が多かったといいます。

首都圏ではちょっとしたマンションバブル状態ですね。

11月は10月と比べると伸び率は低下しましたが、前年同月比では大きく増加している傾向に変化はありません。

マンション成約状況は絶好調と言えるでしょう。

中古マンション成約単価(㎡あたり)

次に中古マンションの成約単価(㎡あたり)を見ていきましょう。

成約単価(㎡あたり)

  • 東京23区          84(前月比+2)万円
  • 埼玉                 34(+1)万円
  • 千葉                 31(+2)万円
  • 横浜市・川崎市  45(-4)万円

横浜・川崎市以外は、価格が上昇を継続しています。

前年同月と比べた価格の変動率の推移は次の通りです。

成約単価 前年同月比

  • 東京23区          +4%
  • 埼玉                 +5%
  • 千葉                 +8%
  • 横浜市・川崎市  +4%

東京、埼玉、千葉、横浜・川崎の4エリアの全てで成約単価が前年同月と比べて伸びています。

すでに東京のマンション価格はバブル期を超えていますが、まだまだ価格の上昇は続いていますね。

コロナの感染拡大が始まった4,5月は下落していますが、それ以降はずーっと上昇し続けています。

皮肉にもコロナがマンション価格を押し上げているといえます。

中古戸建 成約件数

次に中古戸建の成約件数を見てみます。

成約件数 前年同月比

  • 東京23区          +22%
  • 埼玉                 +20%
  • 千葉                 +32%
  • 横浜市・川崎市  +19%

11月も前年同月と比べて成約数は大きく上昇しました。

東京、埼玉、千葉、横浜・川崎ともに約20%の上昇です。

マンションと同じく成約数は大きく伸びていますね。

中古戸建 成約単価(㎡あたり)

次に中古戸建の成約単価(㎡あたり)の前年同月比率を見ていきます。

成約単価 前年同月比

  • 東京23区          +13%
  • 埼玉                 -4%
  • 千葉                 +15%
  • 横浜市・川崎市  -1%

戸建は価格は上昇と下落を繰り返している状態ですね。

明確なトレンドがないため、価格は変動していないと言えるでしょう

これは価格が明確に上昇しているマンションと異なる動きです。

戸建とマンションで価格トレンドに差がついている理由は、それぞれ購入層が少し異なるからです。

戸建は自分が住むために購入する層がほとんどです。

いわゆる実需層といわれています。

一方でマンションの場合、半投半住といわれるように投資目的が半分で、残り半分が実需目的で購入されます。

戸建に比べて換金性が高いマンションは投資物件としての側面も持っています。

そして首都圏の中でも都心になればなるほど投資目的で購入する人が増えてきます。

今は世界中の政府や中央銀行がコロナ対策資金をバラ撒いてますから、大量の投資マネーが日本の不動産、特にマンションにも流入してきています。

その結果、マンション価格は明確な上昇トレンドを描いています。

一方で戸建に投資する人はほとんどいないため、戸建価格は落ち着いていると言えます。

収益不動産 利回り推移

次に健美家が毎月発表しているマンスリーレポートを元に、収益不動産の利回り推移を見ていきたいと思います。

区分マンション 利回り・価格の推移(登録)

  • 利回り:7.75%(前月比+0.16%)
  • 価格:1,469万円(前月比-44万円)

区分マンションの利回り(登録ベース)は2019年の夏頃から上昇傾向です。

11月も前月から比べて微妙に上昇しています。

逆に価格は下がってきていますね。

先ほどみたようにレインズが発表している中古マンション価格は上昇傾向です。

一方で、健美家の区分マンション価格は下落傾向(利回りは上昇傾向)です。

この違いは、間取りと言えます。

レインズの中古マンションの主体はファミリータイプの間取りです。

一方で健美家の区分マンションは単身者用の1Kもしくはワンルームが多数を占めます。

こう考えると単身者用のワンルームマンションの価格が下落傾向といえます。

投資用ワンルームマンション価格が下落傾向にある理由はまだ明確にわからないのですが、僕個人としては都市部のワンルームマンションの空室率増加が影響してきているのではないかと考えています。

コロナの感染拡大が始まってから東京を中心としたワンルームマンションの空室率が上昇しています。

REITが保有している六本木や溜池山王といった都心にある高級マンションでも入居率が90%くらいです。

入居率が悪化している理由としては、コロナで外国人入居者が帰国したり、テレワーク勤務が可能になった社会人が都心から郊外へ移動しているのではないかと考えてます。

そして、入居率の低下を嫌ったワンルームマンションオーナーが売却価格を下げてでも売却したいという動きが出てきているのかなと思ってます。

一棟アパート 利回り・価格の推移(登録)

  • 利回り:8.78%(前月比+0.19%)
  • 価格:6,653万円(前月比-53万円)

一棟マンション 利回り・価格の推移(登録)

  • 利回り:8.29%(前月比+0.13%)
  • 価格:15,710万円(前月比-772万円)

一棟アパート・マンションともに利回りが下落中です(価格は上昇)。

11月は10月と比べて利回りが少し上がりましたが、中期的なトレンドでみるとまだ下がり基調にあります。

区分マンションと違って、一棟アパート・マンションは投資家からのニーズも高いため、売主も強気です。高値が維持されている状態になっています。

都道府県別 転入超過数

次に都道府県別の転入超過数(総務省統計局発表)を見ていきます。

11月の東京の人口は転出超過となり、4,033人減少しました。

一方で、東京以外の埼玉、千葉、神奈川は転入超過の状態が続いており、東京から流出した人口をその周辺の3県が吸収していることがわかります

東京の人口流出は2020年7月から継続しています。

コロナの影響でテレワークや大学のオンライン講義が普及したため、今までのように都内にある会社や大学の近くに住む必要性がなくなりました。

そのため、東京からその周辺の埼玉、千葉、神奈川に人が移動しています。

コロナ感染拡大が始まった頃は、東京から思い切って遠くの地方に移住する人が増えるとの予測もありましたが、ほとんどの方が近隣の埼玉、千葉、神奈川への移動を選択しています。

テレワークやオンライン講義が普及したとはいっても、まったく出社や登校するひつようがないわけではありません。

業務や授業内容によってはオフィスや学校に行く必要がある場合も多いでしょう。

そのため、いざとなったら都内に出社・登校できるギリギリの距離の場所への移住ニーズが高まっているのだと思います。

ただ、東京の大家として感じているのは、今東京から流出している人の大部分が単身者ということです。

実際に僕の物件でも単身者タイプの部屋では退去が相次ぎました。

一方で2人以上で住むようなファミリータイプの部屋では退去の動きはほとんどありません。

これは僕だけでなく、東京の大家さんに共通している認識のようです。

単身タイプの部屋の空室率は急激に悪化していますが、ファミリータイプの空室率は例年並みに低く抑えられています。

これは単身者の方が自分だけの判断で行動できるため、真っ先に東京から転出する動きが出ているのだと思います。

ファミリー層の場合、配偶者の意見を聞いたり、子供がいる場合は転校の問題も出てきます。

そのため、単身者と比べて引っ越しの意思決定まで時間がかかります。

現時点ではファミリー層が東京を脱出する兆候はほとんど見られません。

そのため、今後コロナのワクチンが普及して、コロナが早急に収まってくればファミリー層は東京に留まり続けるでしょう。

一方で、ワクチンの普及が遅れたり、もしくはコロナの変異種にワクチンが効かずにコロナの感染収束が終わらない場合は、ファミリー層までもが東京を脱出し始める可能性があります。

東京転出の動きが単身層だけに留まるのか、それともファミリー層にも影響が出てくるのかは今後注視していきたいと思います。

オフィス空室率

東京都心のオフィス空室率を見ていきます。

11月の東京都心のオフィス空室率は9ヶ月連続で上昇し、4.3%に上昇しました。

コロナ前は空室率が1%後半だったことを考えると、空室率が急上昇しています。

特にIT企業の本社が多数集積している港区(5.6%)、渋谷区(5.2%)の空室率は大きく悪化しています。

IT企業ほどテレワークと相性が良いため、都心のオフィスを解約したり、減面する動きが出ているためです。

オフィス賃貸物件では、解約申し込みをしてから6ヶ月経過しないと解約できない契約になっている場合が多いです。

そのため、オフィスの解約が増えてくるのはむしろこれからといえます。

コロナの感染拡大が収束しても、テレワークは定着する可能性が高いです。

通勤がなく、上司や同僚との無駄な飲み会がないテレワークの方が働きやすいという従業員が大半です。

一方で企業にとってもテレワークはコスト削減効果が大きいです。

今までみたいに従業員一人ひとりの席を確保する必要もありませんし、通勤定期代の支給も不要となります。

そのため、コロナの感染が終わっても、テレワークという勤務形態は残り続けるでしょう。

そう考えると、オフィス空室率が改善する見込みは薄いと言えます。

ビルオーナーにとっては冬の時代が長く続きそうです。

まとめ

以上、11月の首都圏不動産トレンドを一通り解説してきました。

中古マンション 成約数・価格ともに上昇傾向
中古戸建 成約数は上昇しているが、価格は伸び悩んでいる。
投資用区分マンション 利回りが上昇している(価格が下落している)。
投資用一棟アパート・マンション 利回りが下落している(価格が上昇している)。
オフィス 空室率が上昇している。

全体傾向としては『オフィスを除いて、実需用のマンション・戸建、投資用不動産は高値安定している。』となります。

ただし足元では東京からの人口流出が継続し、単身者用の賃貸物件では空室が増えてきました。

この傾向が続けば投資用不動産の価格も下落するでしょう。

また、コロナが長引き、単身者だけでなくファミリー層までも東京から転出する動きが出てくれば、実需要のマンション・戸建の販売も減少するかもしれません。

今は世界中で溢れかえっている投資マネーが、実需の不振をカバーしている状態です。

そのため、不動産価格自体に変化はほとんどありません。

ただし、この均衡状態がいつまで続くかどうかは誰にもわかりません。

どちらに転んでも対応できるように、自分が対処できる金額の範囲内で不動産を購入する法が良いかもしれません。

自分の物件がいくらで売れるか把握してますか?

不動産の売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。

所有物件がおおよそどの程度の価格で売れるのかが分からないと、住み替えや資産の組み換えなどの計画が立てられません。

不動産会社に査定を依頼する時のポイントは次の2つあります。

  1. まず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。
  2. 大手不動産会社に査定依頼すること。

まず、査定依頼は必ず複数の不動産会社に出しましょう。

不動産会社によって査定価格にバラツキがあることも多いです。

僕がアパートの売却査定をした時には、6,000万円~7,000万円の間で1,000万円も査定価格に差が出ました。

複数の不動産会社が出してきた査定金額と価格の根拠を並べて比較することで相場感が見えてきます。

最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、正確な売却相場を知るためには、大手不動産会社に査定依頼することが大切です。

大手不動産会社は豊富な売却実績をもっているため、最新の売却価格や金融機関の融資動向を元に正確な売却価格を算出することが可能です。

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