こんにちはJOJOです!
いやー不動産も高いですが、株式はもっと高い状態ですね。
昨年はアベノミクスの勢いにも陰りが見えてきたかな?と思えるくらい株価も緩やかに下落していたのが、トランプ大統領の誕生とともに、一気に駆け上がってきました。
僕は不動産を主に投資対象としていますが、世界経済と不動産の相場には強い関連性があるので、世界経済についても常にウオッチしています。
そして、今のところ絶好調のアメリカを中心として、世界経済にはこれと言った不安材料はありません。
先日も英国総選挙が行われましたが、予想通り保守党が勝利し、メイ首相が続投になりました。
株価も再び上昇に転じています。
企業業績も基本的に全体的に好調で、東芝のような一部企業を除いて一般的に業績は良い会社が多いように見えます。
ただ、この好景気はいつまで続くのでしょうか?
投資の世界では、過去何度も上がっては下がるを繰り返してきました。今回は、このメカニズムについて僕なりの考えを紹介したいと思います。
1929年のアメリカ株式市場大暴落を予測した投資家
投資家の中には、暴落を正確に予測して大儲けする人がいます。前回のリーマンショックの際にも暴落を予測して大成功した人たちに焦点を当てたブラッド・ピッド監督の映画「マネー・ショート」は有名ですよね。
その中でも伝説の投資家として有名なのが、ジェシー・リバモア、アメリカの投資家です。
彼は1929年に起こった「暗黒の木曜日」というウォール街の大暴落をピッタリと予測し、空売りによって巨額の利益を得た人物として有名です。
彼は当時、空売りによって1億ドル(現在の貨幣価値で4000億円)以上の利益をあげたと言われております。
あまりにも大量の売りのポジションを持っていたため、このままでは本当にNY市場が崩壊すると危機を持った当時の銀行王JP・モルガンはリバモアにアメリカを救うためにこれ以上の空売りは辞めてほしいと懇願しました。
そして、空売りを辞めて、買い戻しをし始めた瞬間からNY市場では、株式の暴騰が始まったとのことです。そして、アメリカ経済を救ったとして、銀行家達から賞賛された。
一人の投資家として、アメリカを救済するまでに影響力を持つというのはものすごいことですね。
当時のアメリカは第一次大戦と第二次大戦の間で、「永遠の繁栄」と呼ばれた時代した。あまりにも投資が過熱したため、「狂騒の20年代」とも呼ばれた時代です。
それが、暗黒の木曜日をきっかけにドン底に突き落とされます。なんとダウ工業平均は3年間で89%も下落したのです。100万円投資していたとすると、11万円まで下落したことになります。財産が1/10に一気に減少したのですからたまったものではないですね。
大暴落を予測できた理由
なぜジェシー・リバモアは、アメリカ株式市場の大暴落を正確に予測できたのでしょうか?
彼は、株式市場で実際に取引しているのが人間である限り、暴落は繰り返されると言います。
ウォール街に、あるいは株式投資・投機に新しいものは何もない。ここで過去に起こったことは、これからも幾度となく繰り返されるだろう。この繰り返しも、人間の本性が変わらないからだ
人間の本質が変わらない以上、バブルと暴落は必ず繰り返すと見通していた彼は、近い将来に起こるであろう暴落に備えて空売りを準備していました。
栄える時もあれば、滅びる時もある。日本でも『平家物語』で有名なセリフがありますね。
祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。
諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくものという仏教の思想があります。そして、この文章は
どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理を表しています。
「平氏でなければ、人でない」とまで言われるほど時の権力を握った平清盛に代表される平氏ですが、その後清盛の死後急速に没落し、源氏に取って代わられます。
このように、繁栄を謳歌していた権力がドン底へと落ちる……歴史上幾度となく繰り返されてきた事実です。
これは、人間の欲望が消えない限り、繰り返されるのでしょう。
リーマンショックに学ぶ
直近の暴落事例はやはりリーマンショックでしょう。
リーマンショックは、サブプライムローン(低所得者向けの住宅ローン)の破綻がキッカケに引き起こされたと説明されます。
これは、明らかに返済能力が無い人にも無理矢理、住宅ローンを組ませることで、不動産会社や銀行が必要以上に大儲けしようとしたからです。
映画「マネー・ショート」の中には、主人公の一人であるヘッジファンドの社長が実際にアメリカの郊外都市を訪れ、サブプライムローンで家を購入した人が次々と返済不能になっている事実を突き止める場面があります。一方で、株式市場はその事実を無視して、大量の資金がサブプライムローンに投資され続けていました。
この矛盾に気がついた主人公は、世の中の流れとは逆に、サブプライムローンに対して全財産を空売りしたのです。そうして、大儲けすることができました。
ただ、この映画が言いたかったことは、大儲けした人をヒーローに仕立て上げるのではありません。
実際に大儲けした主人公達は、大儲けした事実とは裏腹に誰も幸せな笑顔をみせていません。
自分たちは暴落を空売りしたことで巨額の利益を得ることに成功したが、この暴落が世界中の人々の生活を破壊し、そして、最も破壊されるのが何の知識や権力ももたない一般庶民であることを鋭く看過していました。
人間の欲望には限りがありません。
この事実はほとんどの人が実感を伴って理解できると思います。
ただ、理解しているにも関わらず、投資の世界では誰も欲望を止める術を持ちません。
そうして、暴落が繰り返されるのです。
僕たち投資家は人間の欲望というメカニズムをしっかりと理解し、自分の欲望をコントロールすることで、暴落に対する備えをすることを怠ってはいけないと思います。
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