こんにちはJOJOです! 東京23区でアパート4棟32部屋の大家をしています。
現在、不動産投資向けの融資は非常に厳しいです。
スルガ銀行の不正融資が発覚するまでは、多くの金融機関は属性さえ良ければフルローン・オーバーローンをバンバンだしてました。
それが、今では年収1,000万円を超えるような高属性サラリーマンでも、頭金3割とかを求められるようになってしまいました。
これから不動産投資を始めようと考えている方にとって、一番のハードルは頭金をどうやって集めるかだと思います。
でも、普通のサラリーマン収入だと500万円以上のまとまった頭金を用意するのは正直キツイですよね。
僕も最初に不動産投資を始めた時は手元に現金200万円くらいしかなかったので、その気持がよくわかります。
銀行の若手融資担当から、『この物件購入するためには、最低1,000万円は現金が必要ですね』なんてサラッと言われると、心折れそうになりますよね。
『少しの現金しかないのはわかっている。それでも不動産投資を始めたいんだー!』
今回は、そんな熱い想いを持っている方を応援するために、足りない資金をカバーする裏技を紹介したいと思います。
結論を先に言っちゃうと、次の方法があります。
- 生命保険の解約返戻金・契約者貸付を利用する
- マル経融資を利用する
- 身内ローンを活用する
- 融資に強い不動産会社から、スゴ腕の銀行融資担当者を紹介してもらい、融資可能額を増やしてもらう
それでは、くわしく見ていきたいと思います!
生命保険の解約返戻金・契約者貸付を利用する
不動産投資を始めようと考えている方の中には生命保険に加入している方も多いと思います。
貯蓄型の生命保険に加入している人の場合、生命保険を解約すると、解約返戻金が返ってきます。
人によっては数百万円にもなる人がいます。
ちなみに僕も最初の収益不動産を購入する時に頭金が足りなくて生命保険を解約しました。
子供が生まれると同時に生命保険に加入したので、解約した時点で6年ほど加入していたことになります。
月々2万円ほど掛け金を支払っていましたが、約100万円も返ってきました。
生命保険を解約したら家族が困るんじゃないかと思うかもしれませんが、心配無用です。
なぜなら収益不動産を購入する際には銀行融資を受けますが、収益不動産を購入する際にも団体信用生命保険をつけることが可能です。
銀行借り入れ利息が0.3%程度増えるのが一般的ですが、自分で生命保険加入するよりは圧倒的に掛け金が少ないです。
もしも自分に万が一のことがあっても、団体信用生命保険に加入してさえいれば、収益不動産の借金はチャラになります。
つまり家族には無借金の収益不動産が残されるため、生活に困ることはありません。
そのため、収益不動産を購入するのであれば、生命保険を解約しても何ら問題ありません。
解約返戻金を頭金に活用しちゃいましょう。
ただ、それでも生命保険を解約するのが心配な場合は、生命保険を加入し続けながら、生命保険会社から借り入れをすることが可能です。
それが契約者貸付制度と呼ばれるものです。
契約者貸付制度とは、解約返戻金の一部を保険会社から借り入れできる制度のことです。
一般的に解約返戻金の8割ほどを借り入れすることが可能です。
契約者貸付制度のメリットは次の4つあります。
- 生命保険を継続できる
- 返済方法を柔軟に設定できる
- 利息が低い
一番のメリットは生命保険を継続できることです。
日銀のゼロ金利政策が始まる前に生命保険に加入した人は、運用利回りが高いです。
中には年間の運用利回り6%という方もいますので、そのような好条件の生命保険を解約するのは非常にもったいないです。
契約者貸付制度を活用すれば、生命保険を継続し続けることが可能です。
2番目のメリットは返済方法を柔軟に設定できることです。
全額一括で返済しても良いですし、好きなタイミングから少額から返済してもOKです。
そのため、収益不動産を購入した後で、家賃収入から少しずつ返済することも可能です。
3番目のメリットはカードローンやクレジットカードのキャッシングに比べて利息が低いことです。
例えば生保最大手の日本生命だと利息3.5%で契約者貸付を受けることができます。
カードローンとかですと15%くらいの利息が取られますから、ずいぶんお得ですよね。
マル経融資を利用する
収益不動産の融資を受ける場合、基本的には一つの物件に対して一つの金融機関からしか融資を受けることができません。
なぜならば、金融機関は融資を実行する代わりに、収益不動産に抵当権を設定するからです。
ただし、例外があります。
それが、日本政策金融公庫の融資制度であるマル経融資です。
マル経融資は小規模事業者(賃貸経営者を含む)が、経営改善に必要な資金を無担保・無保証人で利用できる制度です。
資金の使いみち | 運転資金、設備資金 |
---|---|
融資限度額 | 2,000万円 |
返済期間 | 10年間(設備資金の場合) |
利息 | 1-2%程度 |
保証人・担保 | 不要 |
事前に商工会議所や商工会などの経営指導を受ける必要がありますが、審査基準はそんなに厳しくありません。
商工会議所の経営指導は、個人事業主でも最寄りの商工会議所に申し込めば誰でも無料で受けることが可能です。
マル経融資は無担保・無保証のため、通常の銀行融資と組み合わせて利用することが可能です。
そのため、購入予定の物件の担保評価が足りない場合には、頭金の代わりとして利用することが可能です。
もし、女性または35歳未満か55歳以上の方であれば、もっと条件の良い『女性、若者/シニア起業家支援資金』を受けることも可能です。
こちらは、事前に商工会議所の経営診断を受けるという煩わしいさがありません。
日本政策金融公庫の窓口に行って、申込書を書くだけです。
こちらは設備資金であれば7,200万円まで借り入れることが可能で、融資期間も20年と長いです。
そのため、この制度が利用できる方は、日本政策金融公庫の融資一本で収益不動産を購入することも可能です。
一般の銀行に比べて日本政策金融公庫は馴染みがないかもしれませんが、僕たち個人事業主にとっては非常に強い味方です。
そもそも日本政策金融公庫は国が中小企業の経営を支援するために設立した金融機関です。
自己資金少ないとか、年収が低いという理由だけで断られることはないので、積極的に活用していきましょう!
身内ローンを活用する
もし自分の両親や兄弟姉妹にお金を借りることができるのであれば、お願いしてみましょう。
いわゆる身内ローンです。
実は、僕も最初の物件を購入する際に父親から購入資金を借りました。
返済期間25年、利息0.5%の条件で金銭消費貸借契約を締結しました。
そして、公証役場に行って、公正証書を取得しました。
別に口約束でも契約は成立するのですが、税務署から生前贈与だと疑われないために、公的なお墨付きを得ておきたかったからです。
貸す側の父としても、銀行に預けておくよりはずっと高い利息収入が得られます。
どうせ利息を支払うのであれば、身内に払いたいですよね。
そのため、もし余裕資金を持っている親族がいるのであれば、相談してみましょう!
激安アパート経営で有名な『加藤ひろゆき』さんも妹さんからローンを借りているようですね。
融資に強い不動産会社から、スゴ腕の銀行融資担当者を紹介してもらい、融資可能額を増やしてもらう
この裏技は、先に上げた3つと違って、頭金を増やす方法ではありません。
融資に強い銀行融資担当者とのパイプを作って、そもそもの融資金額を増額することを目指します。
購入物件に対して融資金額が伸びれば、必要とされる頭金の額も少なくてすみますからね。
ポイントは、不動産投資に積極的な銀行に勤務している、不動産投資向け融資に強い担当者を探し出すことです。
スルガ銀行の不正融資問題以降、多くの金融機関が不動産投資向けの融資を絞っています。
世の中にはたくさんの金融機関があるため、どの金融機関が不動産投資向け融資に積極的なのかどうかを探し出すのは至難の技です。
身近にある金融機関にやみくもに問い合わせるのは、とても非効率的です。
じゃあ、どうやって不動産投資向け融資に積極的な金融機関を探すのか。
一番確実な方法は、収益不動産を専門で扱っている不動産会社に紹介してもらうことです。
収益不動産を専門で扱っている不動産会社であれば、どの金融機関が融資を出しやすいかを把握しています。
そのため、とりあえず金融機関と太いパイプをもっている不動産会社経由で一度融資の打診をしてみて、金融機関と担当者を紹介してもらうのが良いでしょう。
収益不動産を専門で扱っている不動産会社としては、新築アパートであればアイケンジャパンやシノケンハーモニー、区分マンションであれば【GA technologie】が大手となります。
これらの会社に資料請求すると担当者から直接物件を紹介してもらえます。
そして気になった物件があれば一度融資打診まで進めてみましょう。
不動産会社の担当者も物件を販売するために必死なので、不動産投資向け融資に強い金融機関の中でも、スゴ腕の融資担当者を紹介してくれるはずです。
最終的にその物件を買わないとしても、金融機関の融資担当者とのパイプを作ることができます。
一度スゴ腕融資担当者とのパイプができてしまえば、紹介してくれた不動産会社から必ずしも物件を購入する必要はありません。
不動産ポータルサイト経由で自分で見つけた物件を融資打診することも可能です。
このように金融機関とのコネクションがない初心者の方は、まずは不動産投資に強い不動産会社から金融機関の融資担当者を紹介してもらうと良いでしょう。
まとめ
自己資金というと現金の貯蓄ばかりに目が行きがちですが、人によってはそれ以外に見落としがちな様々な資産があります。
現金が足りないから諦めるのでは、何も進みません。
その前に、ここで紹介した方法を使って、1円でも多くの自己資金を集められるように努力してみてはどうでしょうか?
頭金が足りなくて苦労しているのは皆同じです。
その中で、少し工夫して、人よりも多くの頭金を集められた方が物件を購入することができます。
この記事が皆さまの気づきとなって、一人でも多くの方が収益不動産を購入できることを祈っています。
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